-49話ー 王国復興 2 主神、女神フレイヤ
おお、私を救って下さった時の様に白銀に輝くタカシ様、
夢を見て居る様な神々しいお姿。私は、貴方様の愛妾として
、恥ずかしく無い様に生きて行かねば、
此処に居る全ての者が貴方様の奇跡を一瞬たりとも見逃すまいと、
見入って居ります。
ああ、何と神々しい、私は今、歴史の1ページを見て居るのですね、
メアリー王女の思いはとにかく、ヤマダタカシは、
「熱いよ~痛いよ~苦しいよ~もう~ムリ~勘弁して~え~ん!!」
ダーリンもう少しの辛抱っス~我慢するっス~
余んまり騒ぐとちんこ引っこ抜くっスよ~
余りの痛さにちびったおしっことうんちが焼ける香ばしい匂いの中、
ヤマダタカシは泣いて居た。
やがて、魔法が完成し、ヨシュア王国の、
破壊された町が新しく作られ、穀倉地帯の畑が、区画整理され、
西から東へ流れる、幅50Ⅿの運河が、7本、
北から南へ流れる運河が5本、
王国を碁盤の目状に成る様に運河が作り出された。
エストア大河とナムール大河の上流域から水を国中に巡らせて、
両大河の中流域に又水を流すように設計されている。
ヨシュア王国は、平地が多いが、水の来ない所は、
荒れ地と成って居るので、
何時でも耕作地帯に出来る様にとのリリーの設計だ。
当然整地してあるので、作付けをすれば何時でも畑に成るのである。
破壊された町は、新しく城塞として、
モンスターの侵入を防ぐべく強固な造りだ。
ただ、まだ無人だが、現在、無傷の町は、市壁だけを強固にして、
中身は其のままだ、貴族の領地も同じ様に、
市壁や、城壁だけを強固にしてある。
平地の多いヨシュア王国だけれども、
当然、山も有れば、谷も有る訳だが、山を通る運河は、
深い谷に成って居たり、トンネルに成って居たりする。
此の基本の運河を通して大小の農業用水路を張り巡らしている。
其の用水路が血管の様に張り巡らせて、
作物を豊かに作る事が可能に成る筈である。
又、人と物の運搬が容易に成る事で、商業の発展が見込める。
他国の武力侵攻は、船に限定され、迎え撃ちやすく成り、
又モンスターの侵入も防いでくれる効果が期待できるのだ。
水路内には、モンスター除けの結界柱が張り巡らされ、
侵入を防いでくれる。そして水路は、
新しい魚の生存圏に成り食生活を潤してくれるだろう、
養殖場も幾つも作って有る。
此れが、スパコンより凄い、ユグドラシルの端末のAIのリリーが
図面作成に数日かかった訳でも在る。
国中に張り巡らせる水路なんて、
ムリゲ~にも程が有るよね~と言う訳で、
水の王国の誕生である。
長時間掛かった大魔法が完成して、
黒焦げになったヤマダタカシはプスプスと
体から煙を上げてひっくり返った。
すると、城門前広場から、悲鳴が起こった。
ヤマダタカシは、片手を上げて、大丈夫、大丈夫と、
ゼエスチャーすると、
悲鳴は、大歓声に変わった。
「リリー、皆俺が何やったか分かってんのかね~?」
さあ~?別に良いんじゃ無いっスか~?
「そうだぜ、タカシ~カッコ良かったから良いんじゃね~の?
俺の方は、お漏らしタカシの泣き言、ばっちり聞いたけどな、
ま、其処がお前の良い所だけどな、」
俺は、ストレージに有る予備の服に一瞬で着替えると、
ルビーにお姫様抱っこされて、城門前広場に降りて行った。
うんこ臭いままだとカッコ悪いよね~ってか、
ルビーに運んで貰えないよね、
俺達が城門前広場に降りると、王様達が駆け寄って来た。
「ヤマダ殿~大丈夫で御座いますか~」
「ああ、王様大丈夫ですよ~
余んまり大きな魔法を使ったもんで、
その魔力の熱量で焼かれちゃっただけですから~」
まだ俺の体から煙が立ち上っている。
「王様、2~3日寝て居れば、治ると思うので、
後、お願い出来ますかね~
炊き出しの方は、
小分けしたストレージから取り出せますから、皆の指揮を
取って下さいね~王国の方は、
後、人さえ入れば、大方復興出来る所迄出来て居るので
安心して、皆の指揮を取って下さいね~
分からない事が有ればリリーに相談して下さい」
「ご安心を、後の指揮は私に任せて、ゆっくり休んで下さい」
「はい、では後の事はお願いします。
ルビー悪いけど、此のまま拠点まで運んで貰って良い?」
「ああ、任して置け、拠点に戻ったら薬湯に浸からせてやるよ、」
「ああ、じゃあ、お願いするね~」
と、其のまま俺は意識を手放した。
・・・・・・
気が付くと俺は、真っ白い光に包まれていた。
「あれ?此れ前にもあったよね~確か神様と初めて会った時だよね~
此処、神界?」
やがて、目が慣れて来ると、広い広間の様だ、
「神殿?」
何か、其れらしき柱が立ち並んでいる。
俺がぼ~っと立ち尽くしている前には階段が、
壇上に成っており、柱や床と同じ白い、大理石?で作られた
玉座?が設けられており、眩いばかりの、
ローマ風の白銀の衣装を身に纏った美しい女性が一人
其の両脇には、帯剣して、槍を持った、
白銀のフルプレートメイルに身を包んだ女性騎士が二人居る。
「・・・・此処は?」
すると、女性騎士の一人が、
「おい、人間風情が、我らが主の前で立って居るや何て厚かましい、
ひざまずかんかい、ぼけ!
おのれ、ケツの穴に両手ぇ突っ込んでぐりぐり言わすぞ~ぼけ~」
「あっ!誰か分かった。」
「これ、スクルド黙りなさい、
君は本当に口が悪いので困ったもんだよ、
御免ね~人間君、うちの身内は、
強いんだけどね~口が悪いのが玉に傷なんだよ~」
「・・・・すんません・・・・」
「本当に口が悪い様だ、
河内弁のヴァルキュリアって・・・・気も短そう・・・・」
「人間君、其のままで良いからね、此方から呼び出したのだし、
礼を取る必要無いからね、そうそうまだ名乗って無かったね、
私の名はフレイヤと言うんだ宜しくね、
人間君、君の名前は何て言うんだい?」
「・・・・あっ、はい、申し訳ありません、
ちょっと、びっくりしてしまいまして、
あっ、私の名前でしたね、
私は、駆け出し冒険者のヤマダタカシと申します」
「ヤマダタカシ君か~
此れから色々君に厄介に成ると思うから、宜しくね~」
以外に色々と軽い女神様の様だ、
「厄介って?」
「ああ、其れね~君が娶ったフノスの事なんだよね、
あのダメ神、私の娘なんだよね~
母親の私が言うのも何なんだけど~
思いついたら突っ走っちゃうんだよ~
何んにも考えずに~たいして強くも無いくせに、
正義感だけは強くて、困ったもんだよ
自分より強い相手でもお構いなしにね~
突貫するんだよ~ほんと、猪娘なんだよね~
だからさ、からめ手が来ると、直ぐに罠に嵌められて、
とっ捕まえられてね~
何度も蹂躙されて居るのに懲りなくてさ~
助ける度に地獄の特訓させて居るんだけど、
ダメなんだよ~猪の呪いかね~?
あ、因みに私の昔の愛人が猪人でね~勇者だったんだけど、
腹上死しちゃったんだよ~」
「えっ!其れって、何百年か前の英雄の勇者オッタル?
腹上死?何それギャグ?良く旦那さん黙ってますね~?」
「旦那?ああ、ずいぶん前に滅びているんだよ、ラグナロクの時にね、
私の身内も沢山滅びちゃって、まあ、いずれ又、復活するんだけれど、
何時になる事やら、独り寝が寂しいんだよね~
オッタルも俺は精力絶倫だ~とか言って居たくせにさ、ちょっと、
百年耐久に挑戦しただけで、一年で腹上死だなんて、最近の若い奴はさ、
軟弱でいけないよね、ま、オッタルも神の眷属に成って居たから、
いずれ復活するんだけどね、どう?ヤマダ君、挑戦してみない?」
「無理です」
此の世界の主神様は、とんでもないビッチでした。
「所でヤマダ君、
君何から胡散臭いじじいの匂いがぷんぷんするんだけれど、
ゼウスとかオーディンとかの創造神絡んで無いかい?」
嘘を言う気も無いので、
今迄の出来事を包み隠さず全て、女神様に話した。
「そうかい、神の降臨の影響で死んでしまったのか、
まったく何やってんだか、
オーディンならやらかしそうな気もするね~
其れで色々特典を付けて貰った上で転生したと、
神界で魂の修復をしたと言う事は、神気が大量に流れ込んで居るね~
君はもう人では無いね~人と神のハーフと言った所か、ヤマダ君、君
輪廻の輪からもう外れて居るよ、普通に死ぬ事はもう出来ないね、
滅びる事は有っても、いずれ又、復活するだろうね、
そして、君の眷属達も半神の眷属として、
寿命はもう無く成って居るね、
オッタルと同じだ、さて、君の位置だけれど、
下級神の下と行った所かね~」
「来ました~お前、神様だ、発言~ど、どうしよう女神様~」
「良いんじゃないかな~フノスの旦那って事は、
私にとっても可愛い義理の息子に成る訳だし
見た目も可愛いし、
どう、親子どんぶりも良いと思わないかい?」
はい、ビッチ発言又、頂きました~
「無理です、腹上死したく無いし、」
「う~ん、攻撃力1か~ユニークスキルが逃げ足、防御、
料理に異世界での買い物か、其れと、ステイタス画面ね~
此の、AIのリリーだっけっか使えそうだね~
其れに何より、回復魔法で、悪魔を殲滅と言うのが良いね~
今迄、誰も思いつかなかったよ、
うちは、脳筋のバトルジャンキーばかりだからね~
逆転の発想、うん、素晴らしい、君、いや、
リリー君か、軍師向きだね、君、私の軍師に成らないかい?」
「無理、謹んで、お断りします。
私は、戦う事が嫌で、神様にお願いして、
其れ以外の能力を付けて頂いたので、戦いは無理です」
「まあ、無理強いはしないさ、可愛い息子なんだし、
けれど、此れだけは言わせてくれるかい
悪魔を見たら、殲滅しなさい、
此れが、君が此の世界で生きて行く為の条件だ
其の事を守って居る内は、
私は息子である君を全力でサポートさせて貰うよ、」
「有難う御座います。女神様、
俺の眷属である女神達も悪魔を見つけたら
全て、殲滅する気で居ますので、
御心に背くことは無いでしょう」
「其れを聴いて安心したよ、
可愛い息子と敵対したくは無いからね、
タカシ君、
今度時間が空いたら君の料理を食べに行っても良いかな、
今回は、悪魔10万と、悪魔王、魔神の殲滅の事を聞きたくて、
魂だけを神界に召還した訳で、
タカシ君の持つスキルは使え無いからね、
私達神は勿論食べる必要は無いのだけれど、
食べたら出さなきゃなん無いし、
まあ、食べると言う事は、神にとっては嗜好品だね、
私も美味しい物が有れば食べたいし、お酒も好きなのだけれど、
正直、此の世界、先ず美味しい物が無い、
まあ、果物位だろう、お酒も不味いしね、
飲めるのはワイン位な物か
と、言う訳で、異世界、君にとっては元の世界だね、の料理や
お酒にとても、興味が有るのだよ、宜しく頼むよ」
「はい、承知致しました。フレイヤ母様、」
「いやいや、母様は止めようよ、ばばあみたいじゃん、
こんな良い女じゃんセクシーな乙女じゃん、
せめて、フレイヤお姉さんとか~フレイヤ姉ちゃんとか~
有るでしょ、色々と~ね~」
一回言ってみたかったが、やはり拒否られた。
「はい、すいませんでした。フレイヤ姉様」
「其れだ~!!お願い、もう一回言ってみて~」
な、何か琴線に触れた様だ。今度は上目使いで
「はい、フレイヤ姉ちゃん」
「も~一回~!!」
「フレイヤ姉ちゃん」
「可愛い~も~辛抱たまらん~」
壇上の玉座から女神様は飛び出すと壇上を飛び降りて
ヤマダタカシに抱き付き、
タカシの手を取って自分の胸に押し当てて
タカシの太腿を両足で挟み込み、腰を振り出した。
慌てて両脇に居た二人のヴァルキュリア達が
興奮したフレイヤを取り押さえて、
引き剥がしてくれた。
「後生や~後生だから、此のまま寝屋に~!」
「あきまへ~ん、ダメですフレイヤ様~」
「威厳が~女神の威厳が~」
必死にフレイヤを取り押さえる二人のヴァルキュリア、
やはり、女神様はビッチだった。