-44話ー 王都復興 3
俺は、目を開けると、辺りを見回して
「ん~誰も居無いね~まあ、予測は付くけどね~」
昨夜女子達が俺の後をぞろぞろと、
付いて来て居たのだが、起きて見ると
既に誰もいなかった。俺は、起き上がると、其のまま1階へ行き、
食堂のドアを開けて中へ、既に、全員起きていて、席に付いて、
朝食を食べていた。
俺は、其のままマリーと、エメルダの座るテーブルに着くと、
マリーとエメルダが、
「「タカシ様お早う御座います」」
「うん、マリー、エメルダお早う」
「ブラウンさんタカシ様がテーブルに着かれました。」
「は~い、今お持ち致します~」
ブラウニーのブラウンが、俺の朝食を運んで来ると、
其の後から、人型に変身したポチが、
自分の分の朝食を持って、俺の隣に座った。銀色の、美人さんだ。
「マスタ~おはよう~」
「うん、お早う、」
ブラウニー達、家妖精は、家事全般をこなす訳だけれど、
ブラウンを始め、皆、料理も得意なのだ、
俺の料理を見て、感激して、
ポチを含めて、弟子に成っている。
短い期間ではあるが、眷属に成った事で、
リリーから、料理のレシピを引き出せる様に成った事は
大きいだろう、
ママゾンで、自由に食材を購入しても良いよ~と、許可している。
他の眷属達にも、ママゾンでの買い物を許可している。
小使いの範囲内だけれどね、
因みに眷属達の小使いは、月に金貨一枚だ、日本円にすると、
約20万円って所かな?給料込みだね、
それ以外で、欲しい物が有る時には、
俺に相談するように言って有る。
話は戻るが、夜は戻る時間が分からないので、
俺が作るよ~って言って有るが、
朝はポチや、ブラウン達が作ってくれる様に成った。
一番弟子のポチが、シェフで、ブラウンと、サンドベージュが、
副料理長だ。
残りの、コック以外に、サンデーが、デザートに目覚めて、
パテシエと成った。
お金の面も、この前の狩りで、お宝、ザクザクで、
モンスターを換金しなくても、
流通金貨だけでも、一国の国家予算並みに有ったりする。
あんまり、小使いが、多くても、お金の感覚が鈍く成るので、
リリーと相談をして、決めたのだ。財産の管理は、
リリーがしてくれている。
リリーは、本当に、万能AIだった。尻に敷かれているとも言う、
朝食を、食べ終わった者から、デザートを食べている。
今日は、バケツプリンの、プリンアラモードの様だ。
皆、無言で、食べている。
女神も、王族も、貴族も、聖女も関係無しで、ああ、騎士は、
自動的に貴族に成るそうだ。
貴族が騎士に成る事も有れば、騎士に成って、
貴族に成る事も有るのだ。
貴族の場合、長男が家を継ぐが、
家を継げない次男や、三男が、騎士を目指すことに成る。
ほおっておくと、平民に格下げされるのである。
世知辛い世の中なのだ。
平民から、騎士に成る場合、貴族に格上げされるのだが、
領地を貰える訳では無く、給料制である。法衣貴族と言うらしい。
此れは、貴族の子弟でも同じで、しかも、一代限りの貴族と成る。
国家に大きな功績をもたらした者だけが、
領地を、賜り、子孫に残してやれるのだ。
此の世界のお菓子は、小麦粉と牛乳を練って、
はちみつを塗って焼いた物だが、
お世辞にも美味しいとは言えない、
先ず、砂糖が高価のだ。正確には、
遥か遠くの南の国には、有るのだけれど、とても希少なのだ。
南の国からは、香辛料を、運ぶので一杯一杯で、
とても、砂糖を運ぶ余裕は無い、
香辛料の方が、遥かに高値が付く、
金の重さで、取り引きされる位に、
流通の整備されて居ない此の世界では、
砂糖に迄手が回ら無いので有る。
料理にしても、焼くと、煮るしか無く、
炒める、揚げる、蒸すと言った料理法は無い、
香辛料は、肉の臭みを取る物で有り、
味付けは、塩とハーブ位で、自ずと、料理法が決まってしまう、
様は、沢山の肉を出す事の出来る者が金持ち、
と言う事に成る訳だ。
逆に言えば、美味しい物に飢えているとも言える訳だ。
皆の食べっぷりを見ていると、此の世界、
本当に美味い物が無いんだな~と、実感してしまう、
俺は、デザートを食べ終わると、
アイスコーヒーを持って、王様達の席へ行き、
「お早う御座います。王様、昨夜は良く眠れたでしょうか?」
「ヤマダ殿、お早う御座います。昨夜はもう、
若返った勢いで、妃とその、
あれで御座います、はっはっは~」
あらあら、奥さんと、お楽しみだった様ですね~
「所で、王様、話は変わりますが、
軍の編成ですが、如何されます。」
「軍の編成で御座いますか?現在、
王国騎士団、王国魔法兵団、王都軍は、
既に瓦解して居ります。頭の痛い事で御座います。
お~いヘンリー此方に来てくれぬか~」
「はい、兄上、何事で御座いますか?」
「おお、済まぬな、実は、瓦解した王都軍の再編なのだが、
ヘンリー何か考えは無いか?」
「おお、其の事で御座いますか、頭の痛い事で御座いますが、
生き残った、王都軍、300名で御座いますが、
あの侵略で、生き残っただけでも、
強者と言えるで御座いましょう、その者らを、
騎士見習いとして、王国騎士団に編入致しましょう、
王国魔法兵団に付きましては、代わる者がおりませんゆえ、
新たに、王都軍兵士と共に募集を掛けたいと考えて居りますが、
いかんせん、人手不足、元の陣容に成る迄には、
5年から、10年は、掛かる物かと、」
「やはり、そうで有ろうな、王都軍は、既に10分の1以下に迄、
打ち減らされております。
ヤマダ殿、何か、お知恵を貸しては頂けませぬか?」
「そうですね~此れはもう、少数精鋭を目指す以外にないでしょう、
放って置いたら周りの国が侵略して来るだろうしね~
じゃあ~取り敢えず、王都軍兵士は騎士見習いに格上げっと、
マリーとエメルダに鍛えて貰おうかな~
居合切りと、北辰一刀流と、柔道、空手、合気道は、免許皆伝だしね~」
「ヤマダ殿、居合切りとは?北辰一刀流とは何で御座いますか?」
「武術ですよ、剣技や格闘を学問として、学び、
実践して行くものですね~
師匠から技を習う事で全ての兵士は一定の強さを身に着ける事が出来ます。
まあ、後は本人の技量次第ですね、」
「な、なんと!我が国の騎士達は、体を鍛える事で、武を伸ばして行くのですが、
全て、自己流で御座います。」
「じゃあ~強く成れる要素は多いでしょう。
武術は、如何に効率良く、相手を壊すかを追求した学問ですからね~
後、黒龍騎士団200名と赤龍騎士団200名に分けましょうか、
王国魔法兵団は、神龍魔導士隊に、名称を変えましょう、強そうだし、
それと、新しい装備を渡しましょうか、王様、4人の騎士と、
ウインザーさん呼んで貰えます~?」
「はい、分かり申した。ウインザー、
イワン、アンネ、マイン、セリーヌ此方へ、」
「「「「「はい、何で御座いましょう、国王陛下」」」」」
「うむ、実は、今後の、騎士団、魔法兵団じゃが、
生き抜いた兵を、新たに強者として、騎士見習いに格上げ致す。
そして、騎士団に組み込む、
騎士団400名を、二つに分け、
今後、黒龍騎士団、赤龍騎士団、とする。
魔法兵団、20名は今後、神龍魔導士団と名を新ためる。
そして新たな装備をヤマダ殿より賜る事と成った。」
「「「「「はは~ヤマダ殿どうぞ宜しくお願い致します。」」」」」
「はい了解で~す。え~と先ずは、ウインザーさん、何時迄もおっぱい
出しっぱなしは、具合が悪いので、眼福ですが、ホイっと、」
俺は、ストレージから、真っ赤な下着の上下4着と、
龍鱗繊維で編み上げた、長袖のスポーツシャツ、スパッツを4着、
龍鱗繊維で編んだローブと防御魔法付き龍鱗フルプレイトメイル、
賢者の石付き龍骨魔法杖を出すとウィンザーに手渡した。
ウィンザーは、ポカ~ンと口を開けたまま固まって居たが、
はは~と受け取ると、直ぐに、素っ裸に成って着替えた。
本当に、良い脱ぎっぷりである。
フルプレイトメイルは、ヘルムが龍頭を模しており、
何処かの正義のヒーローみたいだ。龍騎士誕生だね~カッコ良い~
「か、軽い、其れに凄い魔力を感じるわ、
有難う御座いますヤマダ様一生付いて行きます。」
「いや、いや、ウィンザーさん、
君は王様の部下だし、国を守ってね~
防御系は全て、龍鱗で作られているからね~
パンツやチューブトップブラ迄
鉄の剣で傷付けられ無いからね~魔法杖は、龍骨製で、
小さいけれど、賢者の石が中に入っているからね~
杖に、爆裂魔法仕込んであるから、10発位はぶっ放せると思うよ~」
「け、賢者の石!龍骨!龍鱗!
爆裂魔法!10発、聞いた事が有りません、
神話で出て来る様な装備では有りませんか、
如何して私なんかの為に、惚れてるの?」
皆に睨まれて
ウィンザーさんは、泣き出してしまった。
「神話級の装備では無いですが、伝説級の装備に成りますので、
盗まれない様に注意して下さいね~」
で、他の騎士4人だが、
何か、目をキラキラさせて待って居るんですけど~
騎士4人も、脱ぎっぷりが良かった。
女性を赤龍騎士団として赤ぞなえで、
男性を黒龍騎士団として、漆黒の装備をわたしていった。
女性は、見応えが有ったのだが、
男の裸は、見たく無かったとだけ、言っておこう
此処に、新たに、伝説級装備を付けた、5大龍騎士が誕生した。
何故かキラキラした目で見る王様と、軍務大臣、王様には、
轟雷魔剣とフルプレイトメイルを渡す予定であったが、
軍務大臣のヘンリー公爵にも
黒龍騎士と同じ装備を渡した。喜々として、着替える二人、
カッコ良いもんね~分かるよ~
そして、昨日素っ裸だったエルフのお姉さん、ブラウンに、貰ったのか
青いメイド服を着て、俺をキラキラした目で見つめている。
「え~っと・・・・だれ?」
「此れは申し遅れました。
私は冒険者ギルド、王都、ヨシュア王国総括ギルドマスターの
アンジェリーナと申します。
昨日、助けて頂いたお礼を申し上げようと、
まかり越したので御座いますが、
余りの事に声を掛けそびれてしまいまして、あの~
その~私を差し上げますので、
私も魔導士殿の装備が欲しいのですが~
私の体は自由に使ってもらって構いませんので、
何とかお願いできない物でしょうか?」
「えっ、俺の配下に成ると言う事で良いのかな?
アンジェリーナさんは、魔導士?」
「え、はい、正確には、魔法剣士です。
元、金の冒険者で、現在ギルマスをして居るのですが、
先日の悪魔達に成す術も無く蹂躙され、男性冒険者は、皆殺し、
私達女性は玩具にされておりました。
私も、50匹程、相手をさせられました。・・・・・・正直・・悔しいです~」
リリーどう思う~?
良いんじゃ無いっスか~ギルドの情報欲しいっスし~
ギルマスならかなり突っ込んだ情報が期待出来るっスね~
じゃあ~ギルマス用の装備作ってくれるかい~
OKっス~ホイ出来たっス~
「ふ~ん、大変だったね、OK良いよ、じゃあ~配下って事で、
あっ、アイテムボックスは持ってます~?」
「あ、はい、持ってます~」
「じゃあ~ほいっと」
「えっと~2種類あるのですね?」
「君は、ギルマスだからね~普段は、服を着用していて、その服、
今着ている物と同じ様だけど~龍鱗の繊維で編んで有るので、
少々の事では切れたり、破れたりしないからね~
その代わり色は、赤だけどね~
パンツもブラも赤だけど~龍鱗の繊維だけだと、
赤か黒に成っちゃうんだよね~俺の趣味が赤だと思うのは止めてね~
嫌いじゃ無いけど~大好きって訳でも無いからね~」
アンジェリーナは、今着ている服を脱ぐと、早速新しい装備に着替えて、
フルプレイトメイルが体に合うか確かめてから、メイド服に着替えた。
フルプレイトメイルをアイテムボックスに仕舞うと、2本の小太刀を腰に差した。
「その小太刀は、龍鱗で出来ているからね~魔法も付与されているから
1本は、爆裂魔法だね~もう1本はヘルサンダーだね~どちらも小さいけど
賢者の石をはめ込んでいるからね~10発ずつは撃てると思うよ~」
「はは~今よりこの身は、御身の為に尽くす事を誓いまする」
「は~い、堅苦しいのは良いよ~仲良くしようね~」
ダーリン、
うん?なんだい、リリー
国王、王族、魔法使いに、騎士達、聖女にギルマス、何か皆、配下に成っているっス~
序でにエメラルドとフノスも従魔に成っているっス~
え~っ、マジっスか~
ダ~リン、私の真似は止めて欲しいっス~