-41話ー 悪魔教 壊滅
銭湯のドアを開いて、中のスパリゾウトヘ、俺は、マリーとエメルダに
「女性達を女湯の方へ、案内してあげて、皆、順番で良いから、
薬湯に浸かる様にね、他の眷属達も今日は、女湯ね~」
「マ、エ ・・・・は、は~い」マ、エ
「眷属 え~、は、は~い」眷属
「だって、他の男性に裸、見られても良いの?」
「眷属 む、無理~」眷属
「ですよね~、あっそう、そう、マリーとエメルダ、
湯に浸かる前に皆の体、綺麗に洗ってあげてね~臭うから、」
「マ、エ は~い」マ、エ
「では、男性陣は此方に、」
「男性陣 う、うむ、良しなに、」男性陣
全員王族なのだろうか?洗い場に座らせて、一から、使い方の説明をすると、
全員、目を輝かせて、自分の体を楽しそうに洗っている。
普段は、侍女にしてもらって居るのだろう、とても、楽しそうだ。
体を洗い終わって、薬湯へ案内して、薬湯に浸かってもらうと、
俺を含めて、全員の体から煙がそこはかとなく立ち上る。
体の疲れが、一気に抜けて行くのが分かる。気持ち良い
皆、余りの気持ち良さに、舟を漕ぎ出し、居眠りをしてしまう。
風呂で居眠りして居るのって、凄い気持ち良いんだよね~
俺は、余りゆっくりしている時間が無い事を思い出して、
「では、体も温まったので、出ましょうか?」
「男性陣 う、うむ、良しなに、」男性陣
名残惜しそうである。が、心を鬼にして風呂から上がり、
バスタオルを全員に配ると、使い方の説明をする。だって、
皆、自分で体を拭いた事も無さそうなんだもん、王族凄え~此の後
スパ用のガウンを配って羽織ってもらい、風呂場の外へ、
女性陣は既に外で待って居た。何か泣いてるし~良く良く見ると、
皆、15歳~17歳位に迄若返っている。
確か、60過ぎ位のお祖母ちゃんが居たような?
痩せた体もお湯で戻したワカメ見たいに生き生きとした感じに戻っているし~
ガウンの隙間から、ワカメが~胸元も~エロい~
おっさん連中も目を見開いて、固まっている。って、
おっさん、18歳~20歳位に迄若返っているわ~自分の嫁を見て泣いてるし~
こりゃ~薬湯はまずかったかね~後戻りは出来ないよね~って事で、
俺は皆を引き連れて大宴会場へ、皆を座らせると厨房へ、
豚の生姜焼き定食を人数分作ると、全員に配った。人数も多いのでポチが助手だ。
「兎に角、先ずは、腹ごしらえして下さい。今後の事は、其の後に話合いましょう、では、」
「全員 いただきま~す~なのじゃ~ですわ~だよね~だぜ~どすえ~な、なんだな~」全員
俺の眷属達は、幸せそうに顔を緩ませて、助けた人達は泣き乍ら、
豚の生姜焼き定食を貪る様に食べている。
俺も一口、
「うん美味い、甘辛いタレと生姜の風味がベストマッチだね~御飯が進むわ~」
そうこうしている内に、食事も終わり、時間も無いので、デザートは今日は無しだ。
何か眷属達の、視線が痛いが、無視して皆に、コーヒーと紅茶を配る。
さて、復興会議の始まりだね~先ずおっさん、いや、国王が立ち上がり口を開いた。
「ヤマダタカシ殿と申されましたな、先ずは私達の命を救って頂いた上に
体を治すどころか、若返らせて頂いた上、此の様な素晴らしい食事を取らせて頂いた事を、
心からお礼申し上げる。
私は、此の、ヨシュア王国、国王の、ジョニー、アウグスト、ヨシュアと申します。
そして隣に控えるのが、我妻、ジャンヌ、そして此方に控えるのが、
我が娘、メアリーともうします。」
王様の奥方が立ち上がり、
「ジャンヌと申します。命を救って頂き誠に有難う御座います。
我が夫ジョニー、我が娘メアリー共々どうぞ、良しなにお願い申し上げます。」
「私はメアリーと申します。父と母の命を救って頂き、本当に
有難う御座います。」
此の後、全員の自己紹介を受けた。二人を除いて全員王族だった。
次男ヘンリー公爵、軍務大臣だそうだ。その妻マリアンヌ、娘のリン、
息子のジャンは悪魔に捕らわれた時に殺されたそうだ。
三男のジョンは元宰相で、侯爵、四男のジョゼフの謀略により、家族共々何か月も
地下牢で拷問にあって居たらしい、どうもジョゼフは、悪魔王に憑依されていた様だ。
ジョンの妻ジュン、娘はミラと言う。
五男のシャリオットは農水大臣で伯爵、妻はリーゼ、娘のシャトレーゼ
長男のカインも、悪魔に捕らわれた時に殺されたそうだ。
六男のシャルルは財務大臣で、此れも伯爵、妻はユリア、娘がリリアンと言う。
男兄弟は以上で後は、王妹のビクトリア長女だ。悪魔に旦那を
殺されて居る。伯爵夫人である。
次女のエリザベス、こちらも悪魔に旦那を殺されて居る。
此の娘も伯爵夫人である。
三女のエリーゼも又悪魔に旦那を殺されて居る。此の娘も又伯爵夫人である。
王妹の三人は、三人共悪魔に旦那を殺されて未亡人となって居る。
そして次にバーバラ、先代国王の第一王妃で、現国王の母だ、今は、
未亡人で伯爵夫人である。現在若返って17歳位にしか見えん、良いのか其れで、
最初見た時は、どう見ても60歳位だったよね~
其れから聖女のバニラ、地方の下級貴族の出身で、
女神と交信が出来ると認定されて、
正式に女神教から聖女に認定されている。が、悪魔に取って聖女は
事の他いたぶりがいが有る様で、
えらい目に有った様だ。まだ目が死んだ魚の様だ。
その次が問題だ。
「フ 私の名はフノス、女神フレイヤの娘です。」フ
爆弾発言来た~他の全員が一斉に立ち上がった。
ステイタスを見ても間違い無い、レベル150何て、
人間以外の者でしか、在り得ないし~俺達に尻を向けて震えて居たのが、
女神って・・・・
「フ 私は悪魔が人間を襲って居る事に気付いて、
退治しに来たのですが、
逆に悪魔王の罠に嵌ってしまい、捕らわれの身に成りました。
悪魔王は私の両手、両足の肘、膝の関節を先を切り落として、
四つん這いにして、
私をいたぶって、其の女神の苦痛を邪神に捧げる事で、
邪神を復活させて、悪魔の軍団を呼び寄せました。其の後も、
私は、邪神に玩具にされ続けておりました。」
ん~? お前か~!
様は、悪魔を見付けました。何も考えず突貫しました。
罠が張ってあり、取っ捕まりました。そして、女神の苦痛を餌に
邪神とその軍団が復活しました。更にいたぶられ続けて、
邪神共に力を与える事に成りました。ってか~
俺がジト目でフノスを見て居ると、
「フ いや~そんな目で私を見ないで~私も酷い目にあったの~
皆を助け様としたのよ~勘弁して下さい~御免なさい~うわ~ん」フ
泣き出してしまった。子供か~
「君、どれだけの被害が出たのか分かって居るのかい?」
「フ すいませ~ん、御免なさ~い、ずっと捕まって居たから分からないの~」フ
俺は、事前にリリーから、聞いていた王国の被害状況を皆に説明する事にした。
「じゃあ~教えて上げるけど、約50万人居た人口が、悪魔の軍団10万に
蹂躙されて、約25万人に迄、減らされて居るんだ。
俺達は、今日ヨシュア王国に、入ったばかりだけれど、一日遅れて居れば、
更に、25万人の半分位の人達が殺されて居ただろう、
人々が、悪魔に対抗できる術は非常に少ない、悪魔が通った後には、
死体も残らないだろう、」
フノスが真っ青に成って、うずくまって、う~う~唸り出した。
涙と鼻水で、顔がぐしゃぐしゃだ、流石に言い過ぎたと思い、
「今回の悲劇は君が引き起こしたのかも知れないけれど、
君が居なければ、
聖女と王族を使って邪神を復活させて居ただろう、どの道、
ヨシュア王国の崩壊は避けられなかった思うよ、」
今度は、王族、聖女が、真っ青に成って立ち尽している。
そう、一つ違えば、自分が25万人虐殺の引き金となり得たのだ。
「王女 女神様、」王女
「「「はい?」」」
「王女 えっ???」王女
フノス以外に、返事をするサファイヤとルビー
「いや、気にし無くて良いから、」
「王女 はい女神様、民衆が責任を取れと言うのであれば、
私が、その責をおいましょう!」王女
「オ、キ メアリー」オ、キ
と、泣き崩れる王様とお妃様、又、親子三人で、おいおい泣いて居る。
いやいや、昼ドラはもう良いから、
「こんな短期間で、しかもこんな大掛かりな、虐殺・・・・
何か陰謀臭いな、裏で、何か大掛かりな、組織が・・・
裏で長い時間を掛けて、計画していたのでは無いですか?
何か、そう、・・・・宗教?カルト教団?アンダーグラウンドの犯罪組織、?
皆さん、何か変?って思った様な情報は有りませんでしたか?
噂でも構いませんが?」
すると、次男で軍務大臣のヘンリー公爵が、
「そう言えば、王都の治安局から、誘拐事件が多発して居るとの
報告が上がって来た事が有ります。情報に寄りますと、
最近、王都の街路等で、演説しているカルト集団で、何と言いましたか?
そう、悪魔教と言って居たと思います。が、此れが怪しいのでは無いか、
と言う事でしたので、内偵を進めようとして居ましたが、
その前に、私どもの家族全員悪魔に捕らえられ、息子のジャンが・・・・
くっふ~うぅぅぅぅ~」
と、泣き崩れるヘンリー公爵の家族たち、
「他に何か思い当たる事は?」
すると、六男の財務大臣のシャルル伯爵が、
「一度、四男の、兄ジョゼフが、宰相に成った折悪魔教に大きな、
金の流れが有るらしいとの情報を得、
此の事をジョゼフに問い詰めると、非常に怒り始めた事が有りました。
その出来事の直ぐ後に私達家族は捕らえられて、毎日、
其れはもう、毎日、毎日、考えられぬ様な酷い拷問を受けて参りました。
何度も、何度も、もう殺してくれと、懇願するのですが、
それすら無視されて、死に掛けると、
安物のポーションで死なない様にされるのです。」
「はい、分かりました。最初の元凶は、
そのカルト集団の悪魔教で間違い無いでしょう。
名前からそのまんまですし、そんな宗教無くても何の問題も無いでしょう。
王国の民達は傷つき過ぎました。此れはもう、
生贄を必要とするレベルですね~」
リリー検索、
『リ はい、マイダーリン、検索結果、ヨシュア王国に悪魔教信者0名っス~
既に悪魔に憑依されて、悪魔に成り下がり滅びた模様っス~
検索範囲拡大、北大陸、全域、ヒット、
悪魔教とその関連下部組織、全容把握っス~
其の目的、人族を悪魔の強靭な体へと変貌させて、人族を支配する事っス~
危険此のままでは、第2、第3、のヨシュア王国の悲劇が、訪れるっス~
悪魔教、その、関連下部組織、北大陸に、5万4千253人を
確認したっス~』リ
「王様、此の国の悪魔教信者は、皆、悪魔に憑依されて、残って居ませんが、
人族の、支配地域に、5万4千253人確認出来ました。」
「オ そ、そんなに沢山、居るのですか?しかし、王国の外では
私にも手が出せないのです。」オ
「彼等も其れは、想定済みでしょう、こう指示して下さい。
余計な事は言わずに、悪魔教徒を、捕らえよと、生死は、問わぬと、」
俺の言葉に皆、頷く、
「オ 分かり申した。皆の者、悪魔教徒を捕らえよ、生死は、一切問わぬ、
此れは、勅命である!!」オ
「皆、はっっ!!」皆
『リリー悪魔教徒、と、其の関連下部組織、ロックオン、』
俺の手が、足が、がた、がたと、震える。脂汗が、全身から噴き出してくる。
もう、こいつらは、どうしようも無い、分かっては居る。が俺に出来るのか?
5万4千253人の命を奪う事が、すると、
サファイヤが俺を抱き寄せて、
「タカシ君は、優しいね、後は、ボクに任せて置いて、」
涙と、鼻水でぐしゃぐしゃの顔で、俺は、
「此の罪を皆に背負わせる事は出来ない、出来ないよ~」
ヘタレの俺は、悪魔教徒を殺す事も出来ずに、サファイヤの胸で大泣きした。
「サ 其れで良い、そんな、ヘタレで、優しい君の事がボクは好きなんだと思うよ、
其れに、此れは、命を狩る者である、ボクの仕事さ、
ボクは狩る。無垢なる命を守る為に、邪悪なる命を狩る。
女神であるボクの使命でも有るんだよ、」サ
「皆 !!」皆、
「サ リリーちゃん悪魔教徒、と、其の下部組織、ロックオン、」サ
『リ 了解っス~』リ
「サ 悪魔教徒と其の下部組織、5万4千253人捕捉、殺処分、完了。
ストレージに回収、完了、・・・・・・タカシ君、終わったよ、
だから、ねっ、泣かないでおくれ、」サ
この日、王国に大災害級の被害をもたらした、悪魔教徒は、
地上から、姿を消したのだった。