表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/201

ー4話ー サポートガイドツール、リリー


何故か、おかみさんが、ハイテンションに、


「私の名はマリー、二十二歳未亡人の元冒険者さ、


死んだ亭主と組んでいたんだよ。六人パーティーだったんだけどね、


仲間の一人が死んじまってね、パーティーを解散したんだ。


その時リーダーだった亭主に求婚されてネ、一緒になったって訳さ。


冒険者時代に貯めた金を二人で出し合って、宿屋を始めたんだけどね、


幸せなんて長くは続かないねぇ~隣国との小競り合いがあってね、


元、銀の冒険者だった亭主は兵隊として、


王国軍に引っ張られて行ったよ、去年の話さ、


ちなみに私は鉄の冒険者だったんだよ」

 


「それは大変でしたね、


私の名はヤマダタカシ、40歳・・・・ん?」



何かマリーさん、目をむいて驚いているんですけど~


何か変な事言ったかな~?


マリーさんは走って



廊下の奥の部屋へ駆け込むと又部屋を出て、


こちらへ駆け戻って来ると、


手に何か銅製の手鏡をこちらへ向けた。



「いっ!」



鏡の中には、14、5歳頃の俺が映し出されていた。



「わ、わっか~・・・・っと40歳の父が、


世の中を見て来いと言って、旅に出してくれたのですよ~


えっと~俺は15歳?です。」


口から出まかせを言ってしまった。



「そうなのかい?びっくりしたよ~てっきり、


エルフ様か何かと思ったよ~」



あ、納得しちゃったよ~、


此の人は、ま、あれだ、天然だね。


その後俺は色々と此の世界の事を教えてもらった。



この国の名前はアレス王国、何でも隣国のハレス王国に


ちょっかいを掛けては負けてるらしい。


ハレス王国には、鉱山があり、金が採掘されるそうだ。


少しミスリルも採掘される事もあって、



欲の深いアレス国王は、兵の数だけは揃えては挑み、


毎回の様に蹴散らされているそうだ。何でも、


バカ貴族が指揮を執る為だとかで、揃った兵は烏合の衆なのだそうだ。



それに対してハレス王国には、


精強な王国騎士団があり、まるで相手にならないとか、


こりゃ兵隊に取られて亡くなったダンナが浮かばれないわ~、


うん、こんな国早く出るに限るな、此のままだと、


戦争に巻き込まれそうだわ、



「話は変わるのですが、俺は通行証を無くしてしまっているんですが、


街を出る良い方法はありませんか?」



「あちゃ~あんた、あれは大事なものだよ、


見つかったら戦場送りさね、


まあ街を出る方法はいくつかあるけど、まあ、そうだね、


冒険者ギルドに登録して、冒険者カードを発行して貰うのが、


一番手っ取り早いかね~あんたお金は持っているかい?


登録するのに、銀貨一枚が必要だよ」



「あ、大丈夫です」



マリーさんは少し考え込んで、



「よし、決めた。あんた、私を一緒に連れて行っておくれ」



「それは構わないのですが、宿は良いんですか?」



「まあ、色々と思い出のある宿屋だけど・・・・


ここらが潮時だろうね、戦が始まっちまえば、


此処も兵隊やら、傭兵やらの宿舎に取られるだろうしね、


そんな事になったら、



兵隊に手籠めにされるのは、目に見えているしね、


宿屋を売るにも、時間が掛かるだろうしさ、


何より後何日かで私も餓死するだろうしね、宿はあきらめるわ」



うん、此の世界を案内してくれるガイドがいる事は、俺も有難いしね。



「まあ、マリーさんがそう言うのであれば、


此れからよろしくお願いします」



「ああ、こちらこそ宜しくお願い居たします」



俺はマリーさんと握手をした。


その後、部屋のカギを受け取ろうとしたら、


うつむいて、上目遣いのマリーさんが、



「あ、あの、夕食も、食べさせてくれますか?」



こ、子供かい!



「はい、勿論、俺は少し休みますので、頃合いになったら、


呼んで貰えますか? それと手荷物を揃えておく様にしておいて下さい、」



「はい、タカシ様」



何故かメイド口調のマリーさん、


何か引っ掛かったが、さすがに疲れていたので、


部屋の鍵を受け取り2階へ、部屋に入ると、


棺桶の様な箱に藁を詰め込んで、


シーツを掛けただけのベットに倒れ込んだ。藁の香りが心地良い。



「う~ねむ~」



まだまだ日は高い様だ、


薄暗い部屋の鎧戸から、昼の光が差し込んでいる。


メニュー画面の時刻を見ると、昼を少し過ぎた位だ。



「うう、時間あっているのだろうか?心配~


あっ、ステイタス画面に15歳って出てるわ~」



もう色々ありすぎて、疲れたよ、


目をつむると、すぐに意識が無くなった。


・・・・どれ位経ったのだろうか?



頭の中で鳴ったチャイムの音で目が覚めた。



『ピンポンパ~ン、地上世界及びマスターのステイタス情報の


インストールが完了したっス。


此れよりメニュウ機能、サポート、ガイドツール起動するっス』



「はい~?えっ何、此れ?」



『はい、私はマスターが、より早く、より正確に、


メニュウを使いこなす為の、メニュウ機能、


サポート、ガイドツールであるっス



メニュウ画面に、アイコンが新たに表示されましたので、


クリックして、常にONの状態にしておいて欲しいっス』



頭の中に直接言葉が入って来る、下っ端口調なのだが、・・・・



「えっ、はい、こう?」



『はい、此れでマスターが頭の中で思った、


疑問等を念話にて回答し、マスターの行動をサポートするっスよ~』



「って、どの程度サポートしてくれるの?」


このさい下っ端口調はスルーしよう、



『ハイ、この地上世界の事象、及びマスターの状態、


能力、行動予測から危険察知、危険回避、とその方法、等、全てです』



な、何で、そんな、全部分かっちゃうの?



『マスターの持つステイタス画面は、神器であるっス、


地上世界の誰も持ち合わせて無いっス、その中の情報は莫大っス、


地上世界及び、マスターに関する情報限定で、



神界の情報バンク、ユグドラシルより、


情報をダウンロードしたっスよ、


立ち上げるのに今まで掛かったっス、



これ以後の新情報、もしくはバージョンアップは、


個別にインストールして行くことになるっス』



「パソコンじゃん!で、なぜ、下っ端口調なの?」



『はい、神様がお前は、ヤマダタカシ君の分身の様なものなのだから、


まあ、ある意味子分みたいなものだから、


此のしゃべり方で、行こうと言っていたっス』



「・・・・それで、メニュウ機能、サポート、ガイドツールって、名前?」



『はい、そうっス』



「なげ~よ!変えても良い?」



『はい、良いっスよ、でも付けるんなら、


可愛い名前にして欲しいっス。


一応私、女の子として、設定されているっスから』



「ん~じゃあ、どら・・・・」



『却下っス!』



「え~っと~確か幼馴染に、


やたらお喋りな女の子がいたよな~名前は確か、あっ、


リリーでどう?」



『ん~なんか失礼な事考えて無いっスか~?』



「ん、ない」



『ま~じゃあそれで、此れからよろしくお願いするっスよ~』



「じゃあ早速だけど、機能説明してくれるかい?」



『じゃあ大まかな説明をザックリと行くっスよ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ