-24話ー 黒き神龍、妖精女王、ドライアド
ピピピピピピピ・・・・・
『リ マイダーリン、朝ですよ~起きて下さいっス~』リ
「うっ・・・頭、痛った~昨日は飲み過ぎたよ~、リリーお早う~」
『リ はい、お早うっス~、昨日は素敵でしたっス~、惚れ直したッス~
抱き締めて欲しいっス~、今日も聴きたいっス~』リ
『はいはい、褒めてくれて有難う、リリー・・・・・ん?動けん?
目を開けると、黒い毛が?いっ?女の子の一番大事な所が、
マリーの物でも、エメルダの物でも無い、知らない女の子の一番大切な所が、
目の前に・・・・・
落ち着け~落ち着け~俺、スゥ~ハ~スゥ~ハ~
状況を確かめてみよう~」
先ず俺は、うつ伏せだな、そおして、目の前の、女の子の太ももに、
がっちりと顔が挟まれていると、
此処は、食堂の中だな、腰の所に、誰か、抱き付いている。
柔らかい物が、俺のお尻に張り付いている。俺が動けない、原因だな、
それに、俺を含めて、全員全裸だな、
いったい何が起こった?何なんだ此れは?」
俺は、少し視線を上げて、
ころころころころ・・・・・
頭から何か転がり落ちたよ?
「いっ、妖精?い~っ?」
身長30CM程の全裸の妖精が大股を開いて落ちていた。
ピンクの長髪にピンクの羽、人と変わらない造りだ。
「イカちゃん人形~?」
此方も太ももの向こうに、お椀型の、良さげな形の、双丘が、
その先には黒いロングヘアーの女の子?
エメルダ位の歳格好だ。
太ももの拘束を解いて、後ろを振り返ると、
薄緑のロングヘアーの肉付きの良いお姉さんが、俺の腰に抱き付いている。
「あっ、腰にえくぼが」
昨日は、後先、分からない位、俺は、酔っぱらっていたよな?
「うん、獅子丸君は無実だな、」
俺は、皆を起こさない様に、ゆっくりと顔を引き抜くと、
「あ~ん、」
女の子が、俺の頭を押さえ付けて、女の子の一番大事な所に
押し当てた。
「むぐ~、息が~息が出来ないよ~」
俺は、仕方が無いので、息を吹きかけて、
太ももをスーッとなでると、
「あ~ッは~ン」と
女の子はそのまま、弓なりになると、糸の切れた
操り人形の様に、力無く、ぱたりと、崩れ落ちた。
「ふい~、やっと、抜け出せたわ~・・・有難う御座いました。」
腰に抱き付いている、お姉さんを、蛇の様に
身をくねらせて、ぬるぬる~っと抜け出し、立ち上がると、
酒瓶が、所狭しと転がっていた。
「俺達、どんだけ飲んだんだよ~」
マリーとエメルダは、ソファーで、寝ていた。
マリーは、いつもの様に尻を掻いて大いびきをかいている。
エメルダは又を掻きながら歯ぎしりをしている。
二人共何故か全裸だ。
「もう、見慣れたよな~」
その他、赤と白と青と緑の妖精が、酒瓶を抱いて寝ている。
「か、カオスだ、酒瓶を抱いて、全裸で寝ている妖精って、・・・・
シュールだわ~」
俺は、皆を起こさない様に、ストレージから服を出して、着ると、
『リリー、』
『リ は~い、何スか~?って、何か凄い事に成っているっスね~』リ
『そうなんだよ~、昨夜、何が有ったか分かる~?』
『リ う~ん、無理っスね~マスターがベロベロに酔っていたので、
マスターの一部の自分も、もうベロベロだったっス~』リ
う~ん、そうなんだ、俺は全裸の黒髪の女の子と、緑髪の女の子の服を
探してみたのだが、見つからない?
「うっそ~全裸で此処に来たのかよ~?
全裸で森をうろつく女の子と、妖精って、怪し過ぎんだろ~」
リリーにママゾンで、二人の下着から服まで体格に合わせた物を、購入してもらい、
勿論、メイド服である。
『リリー、妖精たちの服、作れない~?メイド服で~』
『リ 余裕っスよ~生地は、ママゾンで購入しなきゃ成らないですけど~
10分も有れば、出来るっス~』リ
『じゃあ任せた。』
『リ 任されたッス~』リ
俺は、一人片付け始めた。
「黒髪の女の子に挟まれた顔がべちょべちょって、あれ、
全然濡れて無いね、其れに二日酔いも治っている?」
『リ あ~それね、あの娘の体液は、非常に、貴重なので、全て、
回収しているっスよ~
ダーリンの二日酔いも、状態異常として、回復しているっス~
酔っている時は、まあ、自分もベロベロなんで、放置しているっス~』リ
『へ~そうなんだ~リリー有難う~』
『リ 此れも、妻の務めっス~
そして、あの娘の、涙、血、愛液、よだれやおしっこも
体液は非常に貴重なんス、だから、全て回収しているっス~』リ
『へ~そうなんだ~良く分からん』
俺は、散乱している、ビール缶、酒瓶、
(妖精が、抱き付いている物は、放置)っと、ゴミ袋へ、
グラス、皿、器、マリーとエメルダの服は、
一旦ストレージへ、っと、食器類は、ストレージに回収すると、
出した時、綺麗な状態へ、戻っている。
「正に、ストレージ、マジックだよね~」
店内の片付けが終わると、扉の外の結界内を片付け、
バーベーキューコンロに、新しい、炭を並べて火を起こして、
テーブルチェアに、焼きそばの、食材の用意と、食器を並べて、
直ぐに、焼き始められる様にしておく、
「あ~、雨が、降り続いているわ~」
一人での、準備は、少し、寂しいよね~
俺は、店内に戻ると、寝ている皆の傍に、着替えを配って、
「は~い、朝ですよ~皆~起きて、起きて~!起きたら
服を着て~服を着て~」
「「マ、エ は~い、お早う御座います~」」マ、エ
「う~ん、もう飲めないのじゃ~って、もう朝なのかの~
まだ眠いのじゃ~」
「あ~ん、素敵な夢を見ていたのに~ボク、まだ、寝ていたいよ~」
「お早うございます~主様~ふぁ~」
「はい、其処、緑髪の君、パンツをはいて、黒髪の君、ブラジャーを顔に巻かない、
ピンクの妖精の君、パンツを被らない、変なおじさんみたいですよ~、
・・・・所で、人数増えてんだけど、・・・誰?」
「ピ ん、妾か?妾は、通りすがりの、ピクシークイーンじゃ、
なんか、美味し~、きゃ~幸せ~、大好き~、愛してる~等と言う、
感情が溢れておっての~感情の波を辿っておったら、
何やら結界が張られておるでは無いか、
もう、此れは覗くしかあるまい?
結界に穴を開けてみたら、
美味そうに焼ける肉に、見た事の無い、お酒、
主殿の歌声に誘われて、中に入ってみると、皆出来上がっておっての~
主殿に、さ、さ、飲んで飲んで、さ、さ、食べて食べて、今夜は
飲み放題の食べ放題だよ~って誘ってくれたのじゃ。
その後は妾も酔っぱらって、覚えておらんぞ~」ピ
「ド 私は~、通りすがりの~、女王様の~配下の~、森の管理者の~
ドライアドで~す~私や~、赤、白、青、緑の~大精霊達も~
ご相伴に~あずかって~居りましたのよ~」ド
「ク ボクは、通りすがりの、黒き神竜、ボクも、君達の幸せ、と言う感情に誘われて、
覗きに来たんだけれど、いつの間にか、一緒に飲んで、
食べて、主君の歌を聴きながら、酔っぱらって、
後の事は、憶えて無いんだよね~」ク
「・・・・・はい、ご丁寧に有難うございます。
私は、通りすがりの、新米冒険者、ヤマダタカシです。
そして、こっちが、通りすがりの、配下のマリー、こっちが、エメルダ、
こっちが、従魔のポチ、メタルスライムです。
で、この後、どうされますか?」
「「「皆 御飯、食べたい!」」」皆
大精霊達も大きく、頷いている。
「ド直球だわ!
俺たち、朝食の前に風呂に入ろうと思いますけど、
如何されますか?」
「「「皆 えっ!お風呂が有るの?」」」皆
「はい、皆が入れる位の大きさの大浴場が有りますけど?」
「「「皆 入りたい、のじゃ、ですわ~、ね~、」」」皆
「はい、了解しました、マリー、エメルダ、此の方達を
女湯に、案内して、使い方を教えて差し上げて、」
「「マ、エ えっ、私達が、女神様と、妖精様と、
ドライアド様に大精霊様達をですか?お、恐れ多いです」」マ、エ
「えっ、恐れ多い事なの?」
「ヨ 苦しゅうない、無礼講じゃ、」ヨ
「ド 私も~問題無いですよ~」ド
「ク ボクも全然構わないけど、主君、いや、タカシ君は
一緒じゃ無いの?ボク、一緒が良いな~
タカシ君の事、気に入ったし~」ク
大精霊達もうんうん、頷いている、
「ヨ 妾も一緒が良いのじゃ、お主の事が気に入ったのじゃ」ヨ
「ド 私も~一緒で構いませんわ~」ド
「いや、いや、いや、流石に其れはダメでしょう
ですので、女湯でお願いしますね、」
「皆 ぶ~ぶ~」皆
「じゃあ、マリー、エメルダ、悪いけれど、
お願いするね、」
「「マ、エ はい、承りました」」マ、エ
俺は、銭湯のドアを出して、皆と中に入っていった
「マ 皆様、この工事中の、通路を通り過ぎますと、
銭湯の玄関に付きます。
何でも、現在、スパリゾートと言う物を増築中なのだそうです。」マ
「「「皆 スパリゾートとは、何なのじゃ?何なのですか?何なのかな?」」」皆
「マ 其れは楽しい、施設なのだそうですが、私達にも、
良く分かりませんので、詳しい事は、後で、タカシ様に聞いて下さい。」マ
「ク へ~楽しい施設か~後で、タカシ君に聞いてみよ~」ク
「ヨ 其れは、楽しみなのじゃ~妾も聞くのじゃ~」ヨ
「ド 其れは、其れは、後で、お聞きしますわ~」ド
「マ 此方が玄関と成ります。赤い文字は女と書いて有るそうです。
此方から入場して、今は、裸足ですけど、此処でお履き物を脱いで、下駄箱に入れまして、
木の鍵を抜き、お持ち下さい、無くさない様に、して下さいね、」マ
「「「皆 は~い」」」皆
「マ 靴を脱ぎましたら、左手の赤い文字の書かれている、
引き戸を開けて入ります。
其処が、脱衣場と成ります。」マ
「マ 脱衣場に入りましたら、脱衣籠に服を入れまして、浴場に向かいます。
浴場のお風呂は、大きい物が、一つ、座れる浅い浴槽が一つ、薬湯が一つ、
電気風呂が一つと成っておりまして、特に、薬湯は、
疲れや、状態異常や、心の痛みにまで効く、特別なもので御座います。」マ
「ク 其れはマジかい?ボクら、大神フレイヤの言付けを聞かないで、
神魔大戦の時、色々やらかしちゃってさ~
フレイヤを、怒らしちゃったんだよね~其れでさ~
バルキュリア達に日替わりで、追い掛け回されたんだよね~
あいつ等、ボク達と同等か、其れ以上に、強い奴ばかりでさ~
昼夜問わずに、追い掛け回すんだよ~、千年間もだよ~嫌になっちゃうよ~
思わず、生まれて来て御免なさいって言っちゃうよね~
もう身も心も、もうボロボロでさ~2万年経った今でも、
彼方此方、痛むんだよね~効いてくれると本当、嬉しいんだけどね~」
「皆 ・・・・・効くと良いですね、のじゃ、わね、・・・・・」皆