-23話ー バーベキューパーティー
翌朝、雨脚は弱まったけれど、雨は降り続いていた。
「リリー雨やまないね~」
『リ そうっスね~明日いっぱいは雨っスね~』リ
「う~ん、数日間、足止めか~」
『リ あっ、雨が止んだら消し炭になった森の中を少し歩いてもらえないっスか?』リ
「何で~?」
『リ炭を回収したいっス』リ
「そんな事出来るの~?」
『リ もちろんっス~今迄も地中にあった資源を回収しているっスよ~』リ
「スゲ~な、で、どんな物を回収したの?」
『リ そうっスね~大した物は回収していないっスけど~
枯れ木や、鉄鉱石、砂鉄に、水、銅に銀、モンスターの骨ですかね~
鉄鋼石や砂鉄があるので、
炭が在れば鋼やステンレス鋼何かが出来るっス。』リ
「ふ~ん、すげえな、まさにチートだねぇ~」
『リ いや、だからダーリンの能力だから、日本刀を作るっス。』リ
「おお~かっけ~俺も欲しいよ、日本刀はお宅のロマンだ!」
『リ OKっス。レベルの上がったマリーとエメルダのオマケで、
ダーリンの分も作るっス』リ
「俺はオマケかよ、」
『リダーリン弱いっスからね~』リ
「弱くて御免なさい。
朝ごはんは時間を掛けてみるかね~
パンケーキでも焼くかね~ちょいと、厨房に行って来るね~」
「「マ、エ は~い、パンケーキって何か知りませんが、」」マ、エ
「この辺の食材は揃っているんだよね~、
さすがは、ファミレスと言った所か、」
俺は、ホットケーキミックスを牛乳と卵を使って、混ぜ合わせて、
ホットケーキの種を作り、後、イチゴ、生クリーム、メイプルシロップ、バターを用意して、
ママゾンで、マカデミアナッツと、ココナッツソースとグアバソースを購入、
マカデミアナッツは砕いて、はい、準備完了、
後はパンケーキを焼いて行く、一人4枚、4人で、16枚だ。
焼きあがって行く順に皿に、サイコロの4の目の様に並べて、
冷めない様にストレージへ、
全部焼き上がった所で、ストレージに入れた皿を出して、
手早く、パンケーキを並べた真ん中に、
山の様に生クリームを積み上げて、山の頂上に砕いたマカダミアナッツを振りかけて、
イチゴを飾って、ハイ出来上がり、
ソースは、3種類、
王道の、メイプルシロップは。生クリームと、パンケーキとの
愛称、抜群だ。
次は、ココナッツソース、甘さと、香ばしさが良く、
生クリームと混ざると、ミルキーさが口一杯に広がるのだ。
最後は、グアバソース、酸味が増して、生クリームとの相性が抜群だ。
好みで、使い分けると、良いだろう、
少し、手間は掛かったけれど、美味そうだ。
何時ものように、背中に張り付いてよだれを垂らしている、マリーとエメルダに
「マリー、エメルダ、配膳を頼めるかい、飲み物は、
俺は、アイスコーヒーで、」
「「マ、エ は~い」」マ、エ
配膳が、終わった席に付き、では、
「「「皆 いただきま~す。」」」皆
1枚目は、メイプルシロップで、
「うん、美味い、流石は王道と言った所か、」
マリーは、福笑い顔が、左右にずれて、
エメルダは、ピカソの、おお、今日は、ゲルニカ~?
ポチもとろとろだ~
皆の幸せそうな顔を見てると、作った甲斐が有るよね~
『リリー』
『リ はい、マイダーリン、お呼びっすか~?』リ
『時間も空いたし、昼から、バーベキューパーティーしようと、
思うんだけど、出来る?』
『リはい、結界内は、地面も濡れていないし、雨も掛からないので、
問題は、無いっス』リ
『えっ、バーベキューの煙は?』
「リ ・・・・・食堂のドアを、開けっぱなしにしておいて、
食堂の換気扇から、外に逃がせば、OKかな?っス~』リ
『考えて無かったね?』
「リ ・・・・・食堂の外は、亜空間っス不用意にモンスターを
近付ける事も無いっス~』リ
『あ、胡麻化した。・・・・・』
「リ ・・・・・』リ
『じゃあ、準備お願いするね~』
「リ は~い了解したっス~』リ
「マリー、エメルダ、聞いての通り、昼から、
バーベキューパーティーをするよ~」
「マ と、言う事は、あの、エールが飲めるのですね、」マ
「エ やった~」エ
「エールじゃ無くて、ビールね、」
「「マ、エ はい、ビールですね、」」マ、エ
「時間も空いているし、他の、お酒も、今日は、
飲み放題と言う事で、」
「「マ、エ やった~」」マ、エ
何故か、ポチも念話でやった~と言っている。
お酒飲めるのかね~?
朝ご飯の後、早速、ママゾンでバーベキューセットを買い、
ワンタッチ式のテーブルチェア3個、炭、アルミ製の、長椅子3個、
布製ワンタッチチェア4個、軍手、団扇、
牛カルビ、もも肉、バラ、ジョウミノ、鶏もも肉、スペアリブ、
リブロステーキ。に、ソーセージ、え~っと、
野菜だね、ピーマン、トウモロコシに玉ねぎっと、
忘れちゃいけない、ニンニク、キャベツ、シイタケ、もやしだね、
焼きそば、焼かなきゃね、後は、焼きおにぎり、美味しいんだよね~
焼き肉のたれは、アバラ、プラチナのたれだね~
焼きそばソースに、辛子マヨネーズ、あっと、割りばしと、
紙皿、紙コップっとゴミ袋、後片ずけは、マナーだよね、
ビールはちょっと贅沢な大黒ビールに、ドラゴンの一番すぼみ、
切れのある、ユウヒ、ウルトラドライ、見た目がかっこ良いアトマイザー、
生ビールは、店に有ると、
ウイスキーは、ジャ二黒、バレンタイン、ジャックムニエル、
シーバスカンガルー、サンドリー響子、何も足さない、何も引かない、ザキヤマ、
オーットパー?アイアンローゼス、シングルバラル、
バーボンで、ワイルドやで~の8年物、
コニャックで、レミーマルちゃんのXO、
テネシーのXO,カミのXO,
極め付けは、ドンペイのシャンパンワイングラス、2個入りセットは、
5個購入、後ロゼと光るドンペイを購入、
洋酒を集めるのが好きな、ヤマダタカシだった。
まあ、残ったら、コレクションだね~
っと、忘れるとこだった、ウイスキーグラス10きゃくと
あれもいるよね~大分麦焼酎2階建、と、黒桜島、と、
人切り以蔵、後は、炭酸水に氷だね、
もう、幾ら使ったか分からないわ~
「「マ、エ わくわく、わくわく、」」マ、エ
「マ 沢山のお酒、ビックリです~」マ
「エ す、凄いです~」エ
「んじゃ、準備するかね~」
「「マ、エ は~い」」マ、エ
厨房の流し3ヶ所に水を貯めて、氷投入、
ビール、炭酸水、ドンペイのシャンパン投入、
扉を開放して、外へ、結界の内側に、ワンタッチ式のテーブルチェア3台並べて、
食材を並べて行く、それと、ワイングラスにウィスキーグラスを並べて
10人用の大型のバーベキューコンロを設置、炭を並べる。
先ずは火種用の炭だ。残りの道具もテーブルへ、
そして、紙皿と、紙コップと、割り箸っと、準備完了、
「じゃあ、そろそろ火を起こすよ~」
「「マ、エ は~い、わくわく、」」マ、エ
ガストーチで炭を炙る事しばし、炭の表面が白く成って来たら、
火種の炭に寄り掛かる様に炭を置いて行く、団扇であおいで、火が付いたら、
更に炭を、並べて行く、又団扇であおぐの繰り返しだ。
全ての炭に火が付いたら、今度は平たく広げて、其の炭の上に
適量の炭を置いて行く、此処で、網を乗せて、
団扇であおいで、炭をいこらす、と同時に網を焼くのだ。
炭も良い感じでいこって来たし、時間も昼を過ぎて、良い感じだ。
「マリー、エメルダ、じゃあ、バーベキューを
始めますか、」
「「マ、エ は~い、わくわく」」マ、エ
肉を乗せる前に、冷えた、ドンペイを持って来て、
栓をシュパ~ンと抜くと、マリーとエメルダが、驚いて、尻もちを付いていた。
ワイングラスに、シャンパンを人数分注ぐと、
「今日は、思い切り飲んで、食べてね~」
「「「皆 かんぱ~い」」」皆
マリーとエメルダに焼き方を教えながら、次々と肉と野菜を
乗せて行き、紙皿に、焼肉のタレを入れて、ニンニクを入れる。
この際匂いは気にしないで行こう、味優先だね、
焼けた肉をマリーとエメルダとポチの取り皿へ
「マ 何これ、おっ、美味し~」マ
「エ お肉ってこんなに美味しかったのですね~」エ
『ポ ますた~おいし~おいし~あいしてる~』ポ
ポチも絶賛だ。俺は肉を焼きながら、焼けた肉をつついて、
シャンパンを、「うっま~、たまりませ~ん」
マリーもエメルダもポチも自分の好みの肉や野菜を焼きながら、
焼けた肉や野菜をほうばって、シャンパンを飲んでいる。
「「マ、エん~幸せです~」」マ、エ
『ポ おいし~おいし~しあわせ~』ポ
「ポチ、お酒飲めるんだね~」
「「マ、エ 飲めるんですね~」」マ、エ
「「「皆 不思議だね~」」」皆
お腹も膨れ、お酒も回って、良い感じで、酔い初め、お喋りにも、
少し飽きて、間が延びて来た頃、
俺は、ストレージから、オーチンチンのT-45出すと、
新しい弦に張り替え始めた。
「マ ひっく、タカシ様、何をなさっているのですか?ひっく」マ
「エ 何か、ひつく、楽器の様ですが、ひっく、何と言う楽器なのですか?」エ
「ああ、此れ?ギターって言うんだけど、馬車の旅の間に、俺の中の商店で
見付けて、買ったんだけど~ずっと暇が無くてね、
弦を新しい物に替える間も無くて、やっと、替えることが出来るよ~」
「マ タカシ様は、ひっく、ギターと言う楽器の演奏が出来るのですか?ひっく」マ
「エ ひっく、是非聞かせて欲しいです、ひっく、」エ
『リ ひっく、私も是非聞きたいっス~ひっく、』リ
「ああ、良いよ~って、マリーとエメルダ以外の人
混じって無かった~?」
「「マ、エ、リ ひっく、いいえ~、ひっく、」」っス~マ、エ、リ
?・・・・・・
「マリー、エメルダ、この国には歌って有るの?」
「マ そうですね~ひっく、私達の国では、吟遊詩人がいる位ですね~ひっく、」マ
「エ リュートで演奏しながら、ひっく、物語を語るんですよ~ひっく、
他の国も変わらないですね~ひっく、」エ
「へ~そうなんだ、じゃあ、弾き語りを聴くのは初めてなんだね~
もうすぐ、調弦も終わるから、楽しみにしていてよね~」
「「マ、エ、リ ひっく、わくわく、
は~い、ひっく、わくわく、」」っス~マ、エ、リ
調弦も終わり、1曲目、昭和フォークの金字塔、
大和川を引き始めると、甘く切ない曲に、音楽を初めて聞く、
純真な現地人には衝撃的であった様で、
涙をぽろぽろ流している、音楽レベル10は伊達では無いのである。
結界の外の雨音が、切なさを掻き立てている、
濁流も落ち着き、小川の様なせせらぎが更に情緒を引き立てている。
2曲目は雨物語、
二人の顔は、涙で、ぐしゃぐしゃだ。
初恋の歌では、
「「マ、エ、リ ひっく、わくわく、ひっく」」っス~マ、エ、リ
青春の歌では、
「「マ、エ、リ ひっく、どきどき、ひっく、」」っス~マ、エ、リ
若干、別の音も混じっているが、
楽しい曲では、手拍子が、お酒を、飲みながらの、
ミニコンサート、俺達の酔いも、最高潮だ。
・・・・・・
「黒いの、ひっく、其処のお肉、もう焼けておるぞ、ひっく、
焼け過ぎると固くなるのじゃ~ひっく、早くあげぬか、ひっく、
主殿の歌は、最高じゃ~ひっく、妾の眷属にも此れ程の者は居らぬのじゃ~ひっく、」
「そうですわね~、ひっく、見事な~、表現力ですわ~ひっく、あっ、
女王様~、其処のお肉も焼けましてよ~、ひっく、」
「美味し~此のお肉本当に美味しいよね~ひっく、
タレが、又最高だよね~主君の歌を聴きながら、ひっく、美味しい
お肉を頂いて、美味しいお酒を飲む、至福だよ~生まれて初めてだよ~ひっく
こんなに楽しいのは~ひっく、」
「其の通りなのじゃ~ひっく、食べ放題、飲み放題なのじゃ~ひっく、
眷属達も遠慮せずに食べて飲むのじゃ~ひっく、
妾は幸せなのじゃ~こんなのは、生まれて、初めてなのじゃ~ひっく、」
「女王様~ひっく、そんなにはしゃがれては~ひっく、見っとも無いですよ~ひっく、
本当~ひっく、私も~ひっく、このように楽しいのは~ひっく、初めてですわ~ひっく、
あっ、女神様~ひっく、コップが空いてますよ~ひっく、お注ぎいたしますね~ひっく、」
「ああ、ひっく、有難う、女王も、もう一杯、ひっく、」
・・・・・何か関係ない人たちが~、ひっく、居る様な~?ひっく、
まっいっか~楽しいし~ひっく、
「は~い、ひっく、次の曲~、いっくよ~ひっく!」
「6ひっく、やんや、やんや~ひっく、」6っス~