-20話ー モンスターパレード
体を洗い終わって、
「後は自分の事してね、あっと、
それから、俺の能力を管理している、人工知能の
リリーから、能力やその他の説明が有るから、聞いてね、
質問や相談事なんかがあれば、すると良いよ、
全て念話になるから、他の人に聞かれる心配も無いしね、
っと、これらの事は全て、他言無用でね、」
「「マ、エ は~い」」マ、エ
うん、何も考えて無いね、この二人、
まあ、それが魅力でも有るんだけどね、
俺はマリーとエメルダに説明を終えると、薬湯につかった。
リリー、後は任せた。
『リ はい、ダーリン任されたっス~』リ
『マ タカシ様、愛しています。』マ
『えっ、ああ、有難う、マリー、』
『エ タカシ様、私もあ、あ、愛しています~
きゃ~、言っちゃった~』エ
『うん、有難う、エメルダ、』
何か向こうでマリーとエメルダがキャーキャーと
騒いでいる。
「君達、念話で遊ばない、」
「「マ、エ は~い」」マ、エ
何か、マリーとエメルダが体を洗いながら、キャッキャウフフと
ガールズトークに夢中の様だ。
二人が仲良くなる分には、文句は無いのである。
体が温まったので、薬湯から、電気風呂に移った。
ポチが電気風呂で、気持ち良さげに泳いでいる。
ポチは相変わらず、念話で、『マスター、好き好き、愛してる~』
「あっ、変わった。」
眷属同士影響するのかね~?
そうこうしてる内に、マリーとエメルダが、
電気風呂に、片足を漬けて、口を三角にしている。
学習しない二人である。
「昨日ぴきーんと、したばかりなのに、
何やってんの?」
「「マ、エ 忘れてました~、ぴきーんと来ました、ぴきーんと、」」マ、エ
「まあ、マリーもエメルダも、可愛いから
良いんだけどね~」
「「マ、エ ぺろぺろ~」」マ、エ
・・・・・ポチは我関せずと、泳いでいた。
俺は、良く温もったので、
「俺はそろそろ上がるけれど、マリーもエメルダも、
配下に成って、眷属にもなって体に、
だいぶ、負荷が掛かっていそうだから、
この後、薬湯にも浸かっとくと良いよ、」
「「マ、エは~い」」マ、エ
俺とポチは、浴場から出ると、体を拭いて、
腰タオルで、コーヒー牛乳を、腰に手を当てて、
ポチに腰が有るのかは分からないが、
一気に飲む、
「くぅ~、う、美味い」
ポチも念話で、『クゥ~う、美味い』と言っている。
か、可愛い、
汗が引いた頃合いで俺達、三人の着替えを交換し、
服を着た頃に、マリーとエメルダも出て来た。
体を拭き終えてバスタオルを体に巻いた二人に、
「マリー、エメルダ、今日は何飲む~?」
「「マ、エ はい、フルーツ牛乳で、お願いしま~す」」マ、エ
「はい、どうぞ、」
栓を取ったフルーツ牛乳を、二人に手渡す。
マリーとエメルダは、腰に手を当てて、一気に飲み干した。
「「マ、エ クゥ~、お、美味しい~」」マ、エ
うん、今日もばっちり、ユニゾンが決まったね。
「ポチも綺麗に決めたんだよね、」
肩の上でピョンピョン跳ねて喜ぶポチ、
可愛いんだよね、
「マ 流石はタカシ様の従魔ですね、」マ
「エ 流石はタカシ様の眷属と行った所でしょうか、」エ
ポチを撫ぜようと触る二人、
パチッと感電して、ひっくり返って、目を回している。
バスタオル一枚だよね~
又、見えてますよ~Ⅿ字開脚で~
直ぐに、気付いて、目をぱちくり、させている。
「昨日もひっくり返ったよね~、感電して、
Ⅿ字開脚で、ひっくり返ったよね~」
学習しない、残念な二人組だった。
二人共服を着ると、食堂に向かった。
今日もポチが青白く光っていた事には触れずに置こう、
俺は二人を席に着かせると、厨房に行き、
「う~ん、今日も良い物、いや、眷属になった、お礼、
お祝いだね、ステーキでも焼くかね、」
『リリー、ストレージに入つている、神戸牛のサーロイン出せる~?』
『リ は~い、サーロインっスね~厚切りで、
8枚出すっスよ~』リ
『有難う~』
ストレージから厚切りのサーロインを出して、見てみる。
見事なさしが入っている、これは、グラム、いくらの肉だよね~
俺も初めてだわ~
これだけ良い肉だと、変に下味なんか付けたら、
素材が台無しになる可能性があるよね~
このまま焼いて、塩で食べるのが一番かね~
ママゾンで、ちょっと高級な赤ワインを3本購入っと、
水を貯めて、氷を投入して、ワインを投入、
其れとデザートは高級店のちょっと、お高いケーキを一人二つで、8個購入、
冷蔵庫で冷やしておくっと、中々、高く付いたけれど、
こんな日が有っても良いじゃ無いか~!
後、つき合わせの、皮付き、粗切りポテトとにんじんの用意をしてから、
ステーキを乗せる、鉄板を焼き始めて、
フライパンを2つ熱して、牛脂を溶かしながら引いて行く、
良さげな温度で、神戸牛投入、焼き加減は、ミディアムで、
表面に焦げ目がついたら裏返して、焼く、
良さげな頃合いで、ステーキ用の酒を投入、
酒に火をつけると炎が舞い上がった。
匂いにつられて張り付いていた、背後霊の二人が、驚いて、
尻もちを付いている。
炎が消えたら、焼けた鉄板を木の器に乗せて、ステーキを乗せる。
そのままストレージへ、そして次のステーキを焼いて行く、
ステーキを4人分焼き終えたら、次は肉の旨みで一杯のフライパンで
皮付き粗切りポテトとニンジンを炒める。炒め終わったら、
焼けた肉をストレージから出して、手早く、
付き合わせを盛り、岩塩で味付けだ。
ハイ出来上がり、出来上がったステーキを又ストレージにしまい、
冷えた、赤ワインを籠に入れて、ワゴンに乗せて、ステーキ用のナイフにフォークに箸、
御飯をよそって、ワイングラスっと、はい、出来上がり、
「マリー、エメルダ、後、いつも通りに配膳してくれるかい?
「「マ、エ は~い」」マ、エ
俺も手伝って、配膳を済ませた。
4人分のワイングラスにワインを継ぎ、
「ステーキの前に乾杯をしようか、
ポチ、マリー、エメルダ、俺の眷属に成ってくれて、
有難う。今日から3人とも俺の家族だ。
此れからも宜しくね~」
「「「皆 乾~杯~」」」皆
「「「皆 プッハ~」」」皆
「じゃあ、今夜の主役の登場だ~俺の国でも、
最高級のお肉だよ~、鉄板焼けて熱いから火傷しない様にね~」
俺は熱々のステーキをストレージから出すと、
皆の前へ置いて行った。マリーもエメルダも、ポチも
ヨダレだらだらだ。では、
「「「皆 いただきま~す。」」」皆
う、美味い、何これ、素材の味も美味しいのだが、
それを、岩塩が引き立てている、更に、口の中で肉が溶ける?
それ位に柔らかいのだ。
「エ えっ、何これ、美味しすぎるわ、」エ
「マ 口の中でお肉が溶ける~?」マ
泣きながら、夢中で食べる二人、ポチは
『ポ おいしーおいしーマスター愛してるー』ポ と言っている。
マリーとエメルダは、泣きながら、福笑い顔に、んん?
何やら、百面相を始めたぞ~パワーアップしているわ~
この騒ぎはデザートを食べ終わるまで続いた。
食事が終わり、ワインを飲みながら、
ピアノのスロージャズを聴いて、くつろぎながら、
「今夜、モンスターパレードが始まれば、
沢山の人が殺されてしまうんだよね。」
「マ はい、大勢の人達が亡くなる事になるでしょう、
しかし、タカシ様は大勢の人達を救ってもいます。」マ
「エ はい、現状の私達の力では最善と言えるでしょう、
死ぬ運命にあった、人々を何十分の一にまで、
減らす事に成功すると思われます。
英雄と呼ばれても、不思議では無い働きと言えるでしょう、」エ
「全員、ジオンの街に向けて、黙祷~」
「「マ、エ はい、」」マ、エ
「じゃあ、寝るか、」
「「マ、エ はい、」」マ、エ
俺は、3人分の、寝袋を用意して、寝る事にした。
マリーもエメルダもさすがに今夜は大人しく寝る様だ。
寝袋に収まってすぐに、いびきをかき始めていた。
いつも、死と隣り合わせの現地人である、
マリーとエメルダは死との折り合いが出来ているのであろう、
俺には無理な話である。
俺は眠れぬまま、ぼんやり天井を見上げていた。
「あのまま王都に残っていたら、俺も死んでたのかな~?」
日付けが変わった頃に、マップの森が動き出した。
実際には、森が動くように見えた。赤いモンスターの森だ。
赤い森は、洪水の様に無人のノル砦に迫っていた。
数時間後にはノル砦はモンスターに飲み込まれてしまうだろう、
明け方近くには、ジオンの街に殺到する事になる。
ジオンの街には、恐らくは、動けない人々がまだ、
数百人程、残っているのだ。恐らくは、この人々が、最初の犠牲者になる。
モンスターの数も十万に近い数にまで膨らんでいる。
軍隊でも止めることは容易ではないだろう、
遂にモンスターパレードが始まった。