ー189話ー 初めての戦争 1
コンロン領2日目、日曜日、
朝ご飯を食べた後、
モモタロウはママゾンで購入したササニシキの、
種籾を此れ又ママゾンで買った苗床に、
植えて行った。
結構な耕作面積と成るので、
大量に植えて行く、
さてと、次に果樹園を作ろうか、
「何を植えますの?」
「色々植えるよ、柿だろ~、栗に、
ブドウにモモにリンゴ、ミカンだね~」
「コタツで食べてたやつですわね~」
「うん、冬はミカンがないとね~
柚子風呂にも入りたいから、
ゆずも植えようか~」
「何時も入れて居る入浴剤と同じ名前ですのね、」
「入浴剤じゃなくて、柑橘系の果実なんだけどね~」
「何か良く分かりませんけど、楽しみですわ~」
「そうだね、此処が本拠地に成る訳だから、
気合を入れて、植樹しようか~」
「はいですわ!」
モモタロウはママゾンで、国際園の、
桃の苗木を100本、幸水なしの苗木を100本、
なしの苗木を100本、富有り柿の苗木を100本、
しぶ柿の苗木を50本、リンゴの苗木を100本、
栗の苗木を100本、菓子クルミの苗木を100本、
イチジクの苗木を100本、ミカンの苗木を100本、
デコポンの苗木を100本、柚子の苗木を100本、
巨峰の苗木を100本、デラウエアの苗木を100本、
シャインマスカットの苗木を100本、
メロンの苗木を100本
ソメイヨシノの苗木を100本、
サクランボの苗木を100本購入すると、
城を出て、エレン号に乗り込み、
結界内を流れるコンロン川沿いに着陸すると、
結界内のコンロン川沿いにソメイヨシノを植え、
日当たりの良い所に、3メートル程の塀を建てて、
中心に水路が来る様に区画して行く。
桃園の区画には桃の苗を等間隔に植え、
リンゴ園ではリンゴの苗を、
ブドウ園では、蔦用の木枠を作って等間隔に植えた。
国際園の取説を見乍ら、
其々の品種に有った間隔で植えて行くのだった。
全ての苗木を植え終わる頃には、日が沈んでしまって居た。
「や~やっと終わったよ~魔法を駆使しても、
丸1日掛かっちゃったね~」
「ほんと、大変でしたわ、
でも、楽しみでも有りますわね、」
「そうだね~、難しい品種も有るけれど、
成長が楽しみだよね~」
「モモちゃん、どれ位で収穫できますの?明日?」
「桃栗3年柿8年と言う位には、期間が掛かるよ、
だから当面は、ママゾンで、買って食べるしかないね、
植えたからって、上手く行くとは限らないしね、
環境が合うかどうかも分からないしね、
トライアンドエラーで、育てて行くしか無いでしょう。」
「そうですのね、楽しみですわね、」
「各果樹園には、
専門の世話をするスタッフを付けようか?」
「良いですわね、一つの事に熟練すれば、
果樹園を追加した時に人を育てて貰えますわね、
何か、金儲けの匂いが致しますわ!」
「まあ、金儲けは兎も角、
食生活が豊かに成るのは歓迎かな、」
モモタロウ達は城に帰ると、
其のまま何〇でもドアで屋敷に帰るのだった。
屋敷に帰ると、ちっぱい師匠が、
「コンロン領の方は如何じゃった?」
「はいちっぱい師匠、
バラバラに住み着いて居た領民を
有限会社モモタロウの社員にして、
領都の結界内で、農作業して貰う様にしました。
近くの者から領都に引っ越しして来るでしょう、」
「ちっちゃくないよ!
・・・・・社員?何じゃ其れは?」
「まあ、領民を雇ったと言う事ですよ、
食事付きの住居付きで、」
「其れでは、赤字では無いのか?」
「ええ、赤字で良いんです。
初期投資ってやつですよ、」
「財政は持つのか?」
「勿論、人口も数万しか居ませんし、
農地や、宅地の造成は魔法なんで、無料だし、
後、お金が掛かって居るのは果樹園に使った、苗木と、
米の種籾位だし、まあ、赤字の償還期間は5年から、
7年と言った所でしょう。
美味しい果物は、此の世界に無い珍しい物ですしね、」
「異世界の果物か、うん、
妾も一口噛ませてくれんか?」
「良いですよ~、じゃあ~帝国に降ろすと言う事で、」
「有難い、近隣諸国へも売りに参るか、
時間無効の魔法の袋も有るしな、」
「良いんじゃ無いですか、
他国の王族や大貴族が、
こぞって買い求めるんじゃ無いですか?」
「思いっ切り吹っ掛けてやろうかのう」
「良いですね~儲かっちゃいますね~」
「うむ、ウハウハじゃの~」
「じゃあ師匠、序に異世界のお酒も卸しましょうか?」
「良いのか?」
「はい、領民を食べさせないといけないので、
継続的な収入は有った方が良いでしょう。」
モモタロウは、見本に、ブランデー、ウイスキー、
日本酒を取り出しアンジュに手渡した。
「此れは、妾達が何時も飲んで居るヤツか?」
「其れの兼価版ですね、
何時も飲んで居るのは高級品ですので、」
「そうか、すまぬの~高級品を飲ませて貰って、」
「良いんですよ~お金はたんまりありますし、
気持ちの問題でしょう。
あっそうだ、高級品も少し流しますか?」
「そうじゃのう、他国の王族や、
大貴族に高額で売り付けるのも良いかもしれん。
贈答用にも使えるの~
帝室も買おう、」
「じゃ~レミーマルちゃんの上から、XOにナポレオン、
VSOP、を各100本、テネシーのXO,ナポレオン、VSOPを、
各100本、
カミのXO、ナポレオン、VSOP、を各100本
ドンペイのシャンパンを100本、
スパーリングワインを100本、
ジェニ黒を100本、赤を100本、
ワイルドだぜ~のバーボンウィスキーを100本、
越後の大吟醸を100本、
忘れちゃいけない女神印の竜泉酒を100本、
こんな所で如何ですか?」
「・・・・・す、凄いな、しかし、買うのじゃ~
此れは、儲かるのじゃ~がはははは・・・・・~」
「良いわねアンジュ様だけ、モモちゃん、
冒険者ギルドにも何か卸してくれないかしら?」
「う~ん~良いですよ~ペチカさん、
刃渡り38CMのランボーナイフが有りますね~、
ステンレス製で、錆びないですよ~
普通の砥石じゃ固くて砥げないので、
ステンレス用の砥石を付けてっと~」
モモタロウはママゾンで、ランボーナイフと、
ステンレス用砥石を買って、
冒険者ギルドのグランドマスターの
ペチカ、フィンに手渡した。
「此れは奇麗ね、ナイフと言うよりは短剣ですね、
此れであれば、金貨20枚出しましょう。
何本売って頂けますか?」
「何本欲しいですか?」
「幾らでも、多い程良いわ、
金貨30枚なら、銀級の冒険者でも手が出るはず。」
「じゃあ、100本で、ホイっと、
あざ~すっ、」
モモタロウはママゾンでランボーナイフを
100本購入すっると、どんと机の上に置いた。
ペチカは魔法の袋にナイフを仕舞うと、
モモタロウから冒険者カードを預かって、
魔道具で、金貨2000枚を振り込んだ。
其れを確かめたモモタロウは、
「あざ~すっ、とっ、もう一つ、
竜骨剣を買いませんか?」
「買った~!!って、良いの?英雄級の剣ですよ?
普通の貴族であれば、其のまま家宝に成りますよ?」
「良いですよ、俺の作った武器では最低ランクで、
魔法も付与して居ないので、
気に成るお値段は?」
「では、金貨10000枚出しましょう。
何本売って呉れます?10本?」
「何本欲しいです?」
「幾らでも、直ぐに売り切れますから、
金級以上の冒険者から、貴族に至るまで、
耳に入ったら直ぐに買い付けに来るレベルですよ、」
「じゃあ100本、はい、」
又机の上に、
ドスンと反りの入った片刃の剣を机に置いた。
竜骨剣は真っ白な刀身で、美しい光を放ち、
鞘も竜骨で、出来て居り美しいドラゴンが彫られていた。
ドラゴンの目には赤い魔石が嵌められて居り、
美しい宝剣でもあった。
そして、中子にはモモタロウマークが入って居た。
「美しい宝剣ですね、此れで魔法を纏って居たら、
価値が飛び跳ねて居ました。」
又、冒険者カードを預かると、魔道具で、
金貨100万枚を入金した。
モモタロウが其れを確かめると、
ペチカは竜骨剣を魔法の袋に仕舞った。
「モモちゃん有難う~ウハウハです~」
ー3日後ー
『エレン様~何かエレン様を出せと、
ポーク男爵と言う人が門前で叫んで居ます~
如何しましょうか~?
生姜焼きにします~?』
「う~ん・・・・・」
『分かりましたわ、会いましょう、
門前で暴れられたら迷惑ですわ、』
『じゃあ、お通ししますか~?』
『必要ありませんわ、
そんなのを敷地内に入れたくは有りませんわ!
今から門の所に参りますわ』
エレンと、モモタロウが門の所に行くと、
二人は見張り台に上がり、
「何ですの~其処のブタさん、
私くしに用ですの~近所迷惑ですわ~」
「ブタとは失礼な~汝がエレノアス、タンダールか、
良く聞け、汝は所領に結界を張り、
気候を良くして耕作地を得たそうだのう、
大人しく我の愛人に成り、所領を渡せば許してやろう!
お前の数十人の兵では、
我が3000人の兵に蹂躙されるだけである。
大人しく我に下るが良い!
さも無くば力ずくで奪わん!」
「何を寝ぼけた事を言って居ますの~
奪える物なら奪ってみなさいな~
ブ~タ~」
「ぶひ~頭に来た~宣戦布告じゃ~!!」
「エレン、宣戦布告ってな~に~?」
「言葉通りですわ~所で、
ポーク男爵って何処のオークですの~?」
『・・・・・え~っと~
コンロン領の南西隣に有る少領っスね~
3000の兵を養えるだけの財力は無いっス~
誰かに兵を借りた見たいっスね~』
「誰かって誰?
ちっぱい師匠~国内で戦争しても良いの~?」
『相手が宣戦布告して来たからの~
正規の手続きで決闘を申し込んで来たのと、同じじゃ
誰かしらの後ろ盾が居るのじゃろう、
直ぐに黒幕を調べさせるのじゃ』
「は~いお願いします~
黒幕が分かったら此方から攻めても良いの?」
『さっきのオークと一緒じゃな、
戦争を吹っ掛ければ良い、兵を貸そうか?』
「要らね~其の日の内に片を付けますんで~」
『そうか、そうじゃのう~模倣犯が出ぬ様に、
徹底的にやるが良い』
「で、エレン戦争に勝ったら如何すんの?」
「そうですわね~先ず領地を奪って、
後の憂いが無い様に一族郎党纏めて処刑ですわね~」
「ま~オ~クが死んでも何とも思わないけど~
関係の無い者を処刑するのは気が引けるよね~」
「そもそも、戦争を吹っ掛けるのを止めなかった
事自体が罪ですの、
ってまだ、戦に勝った訳でも無いのに
如何しましたの~?」
「其れもそうだね~リリ~あのオーク如何しようか?
一般の領民を巻き込みたく無いんだけど~」
『其れなら良い手が有るっス~
マップを調べたら、城塞に成って居るっス~
高い壁に囲われて居るっス~』
「じゃあ、ガソリン撒いて火を付ける?
領民に被害は出なさそうだけど~」
『其れが良さそうっス~手っ取り早いっス~
早速行きますか~っス~』
「いやいや、早いからコンロン領の近くでも、
地上じゃ行くだけで、何ヶ月も掛かるから、
オークに目印付けて城に入ったら教えて呉れる~
其れ迄に黒幕調べて宣戦を布告して、
纏めて潰すから~」
『了解っス~準備して置くっス~
ガソリン樽に詰めて纏めておくっス~』
「モモちゃんリリー様との
会話が怖いんですけれど~」
「うん?喧嘩吹っ掛けられたしね、
エレンの事嫌らしい目つきで見てたし、
最小の被害で、全滅させるよ、特に黒幕は絶対許さない!」
ー2カ月後ー
「困ったな~」
「如何したのじゃ?」
「だって、もう直ぐ7月じゃん、夏休みじゃん、
暗黒大陸に行かなきゃ成らないのに、
あのオークまだ自領に帰って居ないんだよね~
あの後、スタンダール領の隣のホット伯爵領から
3000人の兵を引き連れて、
自領の方に向かったのは分かって居るんだよね~
黒幕がホット伯爵と思ったんだけれど、
黒幕は実はザンジ公国の王様だったんだよね~
ホット伯爵と手を組んで、
帝国の唯一の海の玄関口からスタンダール領を、
挟み撃ちにする計画だったんだよね、
ちっぱい師匠に暗部からの報告で分かったんだよね~
と言う事で、昨日公国に対して、飛空戦艦で、
やった事の分、報復する旨を公国民が聞こえる様に、
デカいスピーカーで伝えた所だ。
白の女神様と、土の女神様、
公国の報復の方は任せても良いですか?」
「「良いよ~任せて~でも良いのかい?」」
「ブレスの攻撃を加えて貰いたいのですが、
普通に撃ったら被害が大きいので、
王城の敷地面積が大きいのと、城壁が、高く頑丈なので、
真上から弱めのブレスでお願いします。
其れならば、
被害は王城だけで済みそうですので、」
「「うん、良いよ~」」
「後はオークが自領に
帰るのを待つだけなのだが、遅い!」
『ダーリン、オークが急に早く移動し始めたっス~』
「あのブタ兵糧をケチってホット伯爵軍を
急がせて居るな、
な、なんてけち臭い!」
『此の分だと明日の夕方にはオーク領に入るっス~』
「良し!明日の夜、
オークが城に入ったら作戦を開始します。」
「皆 了~解~!」皆
モモタロウは初めての戦争に臨むのであった。