-154話ー 神竜の配下
一通りの飛行試験を終えた飛空艇スノーホワイト号は、
モモタロウ屋敷に造られたプールに着水すると
乗船して居た全員が降りた。
其の後飛空艇はちっぱい師匠の魔法の袋に
入れられるのであった。
「師 モモよ此のスノーホワイト号最高じゃのう。
妾は満足じゃ!此れで暗黒大陸との交易が出来るぞ」師
「そうですね~
でも先ずは交易に使う物産を揃えないとダメですね~」
「師 そうじゃな、温かく成ったら一度連休を利用して、
南大陸と北大陸の物産が集るコッサリア神国へ行って見るか」師
「そうですね~俺も熱帯の珍しい果物を買いたいですね」
「エ 果物もそうですけれど、
やっぱりメインは香辛料ですわね」エ
「ネ う~ん金の匂いがするにゃ~」ネ
「ウ 此の前儲けたお金を投資するうさ」ウ
「白 私は早く美味しいご飯が食べたいのですけれど」白
「白の神竜様、其の前にお風呂に入って来て下さいね」
「皆、白 は~い、わいわい、がやがや・・・・・・・・」皆、白
屋敷に帰ると女性陣がお風呂に入り、出て来ると、
白の神竜様は温泉浴衣に着替えて、
「白 モモタロウさん、あのお風呂は凄いですね、
私もバスタブにお湯を張ったお風呂には入りますが、
あの様な大きなお風呂初めてですわ。
旅の疲れがすっかり取れましたよ」白
「其れは良かったです女神様。
男性陣がお風呂から上がって来たら晩御飯にしましょう」
「白 楽しみにして居ますね。フフフ」白
男性陣がお風呂から上がって来ると、
2階の宴会場で晩餐会が始まった。
「カ 皆様、今夜の晩餐会は前菜に、
ジャイアントクラブときゅうりの酢の物、
お刺身の盛り合わせに、
茶碗蒸しで御座います。
メインデッシュはキラーナマズの
アンコウ鍋で御座います。
そして、皆様お待ちかねのデザートは、
グレートイチゴタルトです。
お酒やおつまみ等、
色々とご用意して居りますのでご堪能下さいませ」カ
「皆 頂きま~すっ!」皆
「白 んんっ美味しいですわ~モモタロウさん、
毎日こんなに美味しい食事を?」白
「はい、皆さんの笑顔を見るのが楽しいですからね」
「白 私は長く生きて居りますけれど、
此れ程美味しい料理は初めてですよ、
癖に成りそうです。
良ければ私の専属料理人に成りませんか?
栄達は思いのままですよ」白
「師 白の神竜様、妾達もモモの料理を食べる為に
此処迄足を運んで居ります。
モモを独占するのは辞めて頂きたい」師
「白 そうですね~でも独占したくもなります。
モモタロウさんの料理であれば毎日でも食べたいですわ、
如何です?モモタロウさん
世界の半分を差し上げても良いですよ?」白
「何処の魔王様ですか!俺は世界を見て歩きたいんです。
其れに女神様。フレイヤ様に叱られますよ」
「白 あのクソビッチですか?
そうですね、私では太刀打ち出来ませんね、
大人しくして居ますわ」白
「女神様口が悪いですよ」
「白 ドラゴンですからね、其れに色々やられて居るのですよ」白
「お察っしします」
「白 有難う御座います。モモタロウさん」白
「師 如何言う事かの?」師
「大昔の神魔大戦でね~」
「師 ああ、五大神竜が暗黒大陸で大暴れしたと言う、
緑豊かであった暗黒大陸を荒野にしたと言うやつだな」師
「白 まあ、殆ど頭の悪い赤が原因なのですが、
フレイヤが怒ってね、スクルドを差し向けたのよ、
私はいち早く光の中へと逃げ込んだのだけれど、
勝気な赤と、のんびり屋の緑が取っ捕まつてね、
お尻に大木の杭を打ち込まれちゃってね、
男も知らない内にお尻の処女を奪われたって泣いて居たわ」白
「ご愁傷さまです」
「師 壮烈じゃのう・・・・・・・・」師
翌日の夕方モモタロウ屋敷の前にローブを纏った一団が現れた。
「配下 頼も~!白の神竜様に召喚され、参った!」配下
すると、当番で門番をして居たチョウヒが、
「チ 遠路はるばるご苦労様で御座います。
白の神竜様がお待ちで御座います。
直ぐに門を開きますのでお通り下さい」チ
チョウヒが正門を開くと、
20人の白の神竜の配下が入って来た。
「屋敷迄ご案内致しますので付いて来て下さい」
「配下 うむ、案内感謝する」配下
チョウヒからの念話で
白の神竜の配下の到着を知らせて来た。
「女神様、配下の人達が到着した様です。
玄関まで迎えに行きましょう」
温泉浴衣を着てすっかりリラックスモードの神竜様は、
「白 そうですね、参りましょう」白
フロントへ行くと、
「門から此処迄距離が有りますので、
外が見える位置で待ちましょうか」
「白 そうですわね」白
モモタロウと神竜様は
外が見える位置に有るソファーに座ると、
降り積もる雪景色の外を眺めながら到着を待つのだった。
「あっ、女神様見えて来ましたよ」
「白 そうですね」白
チョウヒに先導された一団が玄関に入って来た。
一団は20人居るが玄関は旅館並みに広いので余裕で有る。
「配下 白き神竜様、召喚に応じエルダードラゴン5名、
ハイエルフ15名参上いたしました」配下
「白 はい、ご苦労様でした。
其処の人に濡れたローブを渡して、
上がって下さい。
あっ其処、土足で上がろうとするんじゃありません、
ちゃんと此処で靴を脱いでスリッパに履き替えなさい。
そうそう、えっ?家に入るのに靴を脱ぐのは初めて?
貴女、此の綺麗な床を見て見なさい。
土足で上がって汚すつもりですか?殴りますよ、
あっ、其処、服は脱がなくて良いから、
貴女のかぼちゃパンツを見ても色っぽく無いから、
えっ、私も同じだろうと?
何を寝呆けた事を、私はモモタロウさんに、
エロイ絹の下着を頂いて身に着けていますよ
ガーターベルト成る物とセットで、
ほら、見て御覧なさい」白
と、温泉浴衣の裾を捲し上げ下着を見せてドヤ顔の神竜様。
「配下 神竜様凄い、エロイ、私も欲しいです」配下
「白 はいはい、後でモモタロウさんに頼んであげるから、
中に入りなさい」白
白の神竜様は中々気さくな人・・ドラゴンの様だ。
神竜様はソファーに座ると20人は整列した。
「白 今日貴方達に来て貰ったのは、
モモタロウさんに飛空艇を作って貰う為です。
其の為の材料と報酬は持って来て頂けましたか?」白
「配下 はい神竜様、此の魔法の袋に全て入って居ります。」配下
と、真っ白な法衣を纏った代表がアイテムボックスから、
魔法の袋を取り出すと、神竜様に手渡した。
神竜様はアイテムボックスの中を確かめると、
魔法の袋をモモタロウに渡した。
「白 モモタロウさん此れでお願いしますわ」白
『リリー如何?』
『リ はい、オッケーっス。明日の朝には出来ているっス』リ
『流石リリー仕事が早い!』
『リ むっふ~っス』リ
「神竜様、もう設計図も出来て居ますので、
明日の朝には出来て居ますよ」
「白 えっ?私の白銀の女神号がそんなに早く?
数年は掛かると思って居たのですけれど?
・・・・何で?」白
「もう名前付けてんのかよ!
スノーホワイト号も一昨日に依頼されて、
昨日試験飛行して居ますよ」
「白 飛空艇艦隊を造るのも夢では無いですね」白
「無理ですから、大きな魔石も居るし、
何より賢者の石が足りません」
「白 其れは残念ですね、
魔石なら大きいのが其処に5個並んで居るのですけれどね」白
「「「「「配下 魔石抜かれたら死にますから、
私達死にますから、勘弁してして下さい」」」」」配下
「白 冗談ですよ必要であれば
ドラゴンの墓場に幾らでも有りますからね、
取りに行くのが面倒臭いだけです。
直ぐに必要であるなら抜きますけれど」白
「「「「「配下 抜くんだ~取りに行くのが面倒臭いからって、
魔石を抜かれる私達って・・・・・・・・」」」」」配下
「皆さん心配要りませんから、
魔法の袋に入って居る魔石で充分ですから」
「「「「「配下 モモタロウ様、有難う~」」」」」配下
「白 しかし、一晩で飛空艇の様な
魔法技術の粋のような物が出来るとは」白
「スノーホワイト号を改修しましたからね、
新造艦の製作図面も出来上がって居ますしね、
アイテムボックスの中であれば
コピースキルと制作スキルで作れるんですよ~」
「白 其れはとてもすごいスキルですね、
其れでは貴方達20名には
出来上がった白銀の女神号の管理をして貰います」白
「配下 イエス、マム!」配下
ハイエルフの一人が、
「エルフ モモタロウ様、
飛空艇って失われたエルフの技術なのですけれど?」エルフ
「あ~っ、其処~?
まあコピーだから・・・・他言無用でねっ」
「白、師 女帝かん口令を敷く!他言した物は処刑する良いか!
此れで(良いですかモモタロウさん)(良いかモモ)」白、師
「はい良いですよ、しかし処刑は大袈裟なのでは?
バレたら俺が逃げれば済む事ですから」
「白、師 処刑する!!」白、師
「はあ、『逃がさないオーラーが凄いんですけど~』」
「配下 神竜様、何故其処まで
モモタロウ様に固執するのですか?」配下
「白 ふむ、貴女もお風呂に入って、ご飯を食べれば分かります」白
「と、女性用の時間だな、
良い時間なので、皆さん寒かったでしょう」
「配下 はい、特に主からの扱いが寒いです」配下
「はははは・・・・
皆さんお風呂に行って冷えた体を温めて来て下さい」
「白 そうですね、私が案内を致しましょう、
皆さん付いて来て下さい」白
「配下 は~いっ、
モモタロウ様エロイ下着が欲しいで~す」配下
「あっ、はい、はい、
お風呂に入っている間に用意して置きましょう」
「配下 有難う御座いま~すっ、
あっお風呂覗いても良いですよ~」配下
「良いのかよ!」
皆がお風呂に入った後は晩御飯だ。
今日もカンシンが張り切って案内してくれる。
「カ 本日の晩餐会の前菜はコーンポタージュスープと、
ローストドラゴンにシーザーサラダで御座います。
シーザーサラダは上に乗せた半熟卵を
混ぜ合わせるとまろやかな味と成ります。
本日のメインデッシュは、
シーサーペントとオークの合い挽き肉で作った
ワラジハンバーグで御座います。
デザートにはジャイアントアップルパイを
ご用意して居ります。
その他、各種お酒やおつまみ等もご用意して居りますので、
皆様、今宵も団らんの一時をお楽しみ下さい」カ
「皆 頂きま~すっ」皆
「白 モモタロウさん、今夜の晩御飯も美味しいですね、
此のローストドラゴンは絶品ですよ!」白
「いやいや、共食いだから」
「白 食材が無くなったら今居る5人を使って下さいな」白
モモタロウは泣き乍らご飯を食べて居る
神竜の配下を見渡して、
「其れは余りに酷いですよ」
すると配下の一人が、
「配下 あっモモタロウ様、
私の尻尾なら使って頂いても構いません」配下
「えっ!尻尾は良いの?」
「配下 はい、又生えて来ますから」配下
「又生えて来るんだ~」
「配下 神竜様にお仕えして3億年、
初めてお仕えして良かったと感じて居ます」配下
「可哀そ~な人達だったんだね~お~良し、良し~」
5人のエルダードラゴンの女性達はフルフルし乍ら、
「配下 モモタロウさんは優しいのですね、
私をお嫁に貰って~寿退社したいです~」配下
尻尾をぶんぶん振り乍らお願いする彼女達はチョロゴンだった。
「あの~俺、立ちませんので御免なさい」
「「「「「配下 何ですと~」」」」」配下
ハイエルフの一人が、
「エルフ 白き神竜様、モモタロウ様の所に
大使館を置くべきでは無いでしょうか?」エルフ
「白 何で?」白
「配下 御飯が美味しいから」配下
「白 却下」白
「配下 何でですか?」配下
「白 私が入り浸るから」白
「入り浸るのかよ」
「配下 エルフの神殿は如何するのですか?」配下
「白 知らん」白
「配下 其れは成りません」配下
「白 い~~やっ!」白
「配下 モモタロウ様」配下
「はい」
「配下 神竜様がモモタロウ様から
離れないと申して居ります。
此のままではエルフの神殿の政事が行えません。
如何にかして下さい」配下
「如何にかって、あっ『リリー確か報酬の魔道具の中に
転移門が有ったよね~』」
『リ 有るっスよ~、何時でも設置可能っスよ~
コピーも取ったっス』リ
「報酬の中に転移門が有ったんで、其れを使えば~?」
「配下 そんなのが有ったんですか~?」配下
「知らないで持って来てんのかよ!」
5人のエルダードラゴンの代表みたいな女性が、
「配下 何分古い物ですので、用途迄は分かりません。
只、宝物庫の神話級って書いて有る所から
ごっそり持って来たので、はあ~」配下
「神話級の宝物の扱い雑~
爆発したら如何すんだよ!ってか、
何億年も生きてんのに何で知らないんだよ!」
「配下 はい、先史文明の頃は山に籠って居ましたから、
危険物は危険物置き場に有るので問題無いかと、
あっ、ハンバーグお代わりお願いします。ご飯も大盛りで」配下
「本当に雑だな~おい」
「配下 しかしモモタロウさん、
転移門であれば
エルフの神殿にも設置しないと使えませんよ」配下
「えっ?行きたい所に行けるのでは?」
「配下 そんな、どっかのドア見たいには行きません。
行先を特定しないと、其れこそ地下や水中、空の上、
最悪宇宙何て可能性も有ります。普通に死ねますよ」配下
「じゃあ、其の神殿に設置してくりゃ良いじゃん」
「白 あら、そうですね、
じゃあ言い出しっぺの貴女、行って来なさい」白
「配下 嫌です~堪忍して下さい~
ご飯が食べれ無いって酷いです~」配下
「白 じゃあ、ご飯の食材に成りますか?」白
「配下 ひぃ~え~お慈悲を~」配下
「神竜様何も今すぐでは無くても、
時間を置いてからでも良いんじゃ無いですか?遠いし~」
「配下 いや~ん、モモ様優しぃ~きゅんと来ちゃいました~
私を好きにして~そして幸せな家庭を築きましょう」配下
「白 チョロゴンは黙って居なさい。
何を言って居るのかしら?
本当にもう、此の娘が本気で頑張れば、
朝行って夕方には帰って来れますよ、
エルフも乗せて居無いし」白
「明日朝一で行ってこい!お弁当作ってあげるから」
「配下 旦那様の手作り弁当!萌える。此れは萌える。
モモ様~キャラ弁でお願いしま~すっ」配下
「はいはい、分かりました~キャラ弁ね」
今夜も賑やかなモモタロウ一家の夜は更けて行くのであった。
此れで、R15用にへ改行、加筆した物語の移設は完了です。
仕事にも慣れて来て、時間も取れる様になって来ましたので、
週1話のペースですが、新たに物語を投下していきたいと思いますので、
何卒宜しくお願い致します。 てんぺい