-150話ー 奴隷購入
モモタロウ一行はローソニアに屋敷を購入した。
其の屋敷を管理する奴隷を購入する為に、
北新街に有るローソニアで一番の奴隷商に来ていた。
「モモタロウ様、話は大体分かりましたわ、
下働きですと、ドワーフの娘がお勧めですわ、
ドワーフは働き者で、頑丈で手先が器用です。
其れに冬に入って、
厳冬期を越す事の出来ない
家庭の娘達が口減らしの為にこの時期に売られます。
特にドワーフはローソン領の人口の8割程に成る為に、
他の地方より割安で、
この時期ですと相場の2割引きと成ります。
此の地方は15才以下の少女を夜伽目的で
購入する事は先ずありません。
先代領主様や、
ドワーフは未成年に夜伽をさせるのを良しとしません。
ですので、買い取られた少女奴隷は未成年の期間は、
見習いとしての勉強をするのですが、
今年は10才から14才の奴隷の数が多い為に
私くし達も困って居ります。
売れる時迄に掛かる諸費用が跳ね上がる為です。
ですので、夜伽が不要で有ればかなりお安く出来ますよ、
あっ、お茶もう一杯頂いても良いですか?お茶請けも」
「はいどうぞ、
ミリアさんお茶が気に入って頂けたようですね」
「はいとっても、冬の時期はする事も少ないので、
昼間はお茶の時間が一番楽しいのですよ、
お酒ばかり飲んでる訳にも行きませんので」
「ではお近付きの印に紅茶セットをプレゼントしましょう。
ティーパックも大きい箱3箱付けて置きますね」
とモモタロウは紅茶セットを取り出すと、
ミリアさんに手渡した。
ミリアさんは箱を開けて中を確かめると、
「モモタロウ様此の紅茶セット、
最近貴族の中ではやって居る物では無くって?」
「そうですね、そう聞きますね」
「何故此の様な貴重な物を?<ハッ!>もしや」
「「もしや?」」
「私くしの体を狙って居るの?」
「狙ってません!」
「そうですわ、大体モモちゃんは立ちませんのよ!」
「エレン其れは・・・・」
「な、何と!役立たずですの?残念ですわ」
「酷い・・・・」
「酷いじゃ有りませんわ、
大体モモちゃんは立ちもしない癖に、
あっちこっちで女を作り過ぎなのですわ」
「・・・・御免なさい」
「確かに、ショタ好きの女性だと無双しそうですわね」
「そうですの、中途半端に優しいから困った物ですわ」
「クズで御免なさい」
「そんな事を言って居るのでは無くてよ、
気に入った女が居たらやっちゃいなさいって
言って居るんですのよ、
其れが許される世の中なんだから」
「そんな~クズを通り越してゲスい奴に成っちゃうよ~
大体俺、立たないし~」
「「困りましたわね~」」
「まあその話は置いて置いて、13才のドワーフでしたら、
相場の半額でどうかしら?私の利益は1割で良いですわ、
相場は、金貨10枚からなのですが、
私の取り分を入れて金貨4枚で如何ですか?
店の裏の宿舎に35人居ますわ」
「因みに成人だったら?」
「そうですわね~夜伽も出来て容姿も良ければ、
金貨30枚からですね」
「エレン、安いの?」
「激安ですわ、王都ですと人族で容姿が良ければ
金貨50枚は必要ですわ」
「じゃあ、其の中から選ぶとして、管理できる人はいますか?」
「ええ、落ちぶれ貴族令嬢が2人、
1人が19才で、もう1人が17才ですね、
破産した商人の娘が4人、
15才と17才と20才と、22才ですね、
6人共人族で、読み書き算術が出来ますね」
「ふんふん、ミリアさんおすすめとか有りますか?」
「そうですね、貴族令嬢では19歳の娘はダメですね、
未だに貴族であると思い込んだバカです。
17才の娘は頭が良いですね、
ですがお値段は張ります」
「お幾ら?」
「金貨120枚です。ですが私の取り分を1割にして
金貨100枚にしますが」
「ふん、ふん、商家の娘は?」
「はい、中々のもんですよ、
特に22才の娘は自分で商売をして居ましたが、
何でも商売敵に嵌められて、
奴隷落ちして暫くは売春宿に居た様ですが、
年増に成ったので又売られたと」
「ふんふん、他の娘達は?」
「まあ、親の借金のかたですね、
皆読み書き算術が出来ますね」
「お値段は?」
「3人は夜の御奉仕が出来ますので金貨50枚ですが、此れも、
1割頂いて、金貨30枚に致します。
22才の娘は金貨20枚ですが、此れもまた1割頂いて、
金貨15枚にさせて頂きます」
「他にはいませんか?」
「居りますが、お勧めは出来ませんね」
「と言うと?」
「犯罪奴隷です。3人居りますが鬼女族で危険です。
16才、17才、19才ですが、
1人は商人で残りの2人は元冒険者ですね、
3人共男に裏切られて、男のちんこ切り落として居ます。
切り落とされた男達は夜の街で活躍中だとか、
彼女達は容姿端麗で母性的、
博識で強いと言うのが特徴で、
とても素晴らしいのですが、
主が女性で無い場合はとても危険で、
男に惚れて、
体を許した相手には絶対に浮気を許しません。
しかも強い、冒険者の二人は銀級でした。
犯罪奴隷の女は普通売れ残ると、
鉱山夫の売春婦として扱われますが、
鬼女族は売春婦にすると気が狂い暴れ回って死にますので、
適用されません。
貴族や、富裕層では犯罪奴隷は買う事が有りませんし、
其れで私共の商会でも売れ残って居ます。
お買い得では有りますが、
リスクが有りますので、お勧めはして居りません」
「で、お値段は如何でしょう」
「はい、此方も1割利益を頂いて、
金貨5枚で如何でしょうか?」
「俺は夜伽は不要ですので、
って言うか立ちませんので大丈夫です。
悲しいけれど、警備も欲しいので9人共呼んで貰えますか?」
「はい、承知致しましたわ、お茶うけお代わりですわ」
ミリアさんは後ろに立って居る秘書風の女性に耳打ちをすると、
女性は部屋を出て行き、暫くすると9人連れて帰って来た。
モモタロウは先ず元貴族の二人に、
「俺はモモタロウと言います。自己紹介をして貰えますか?」
2人は奴隷用の麻の汚れたワンピースの裾を少し持ち上げて、
貴族風の挨拶をすると、
「ほ~っほっほっ、私くしテネシー、ランドルと申しますわ。
19才に成りましてよ、
貴方、私の夫にしてあげても宜しいですわ!
お~っほっ、ほっ、ほ~」
眉間を押さえるミリアさん。
「初めてお目に掛ります。
私はキャロライナ、ミシガンと申します。
読み書きと、算術、
下働きの管理と貴族社会の一般常識、ダンス、
社交界の作法等を扱えます。
その他馬術、武器はショートソードを使えます」
『成程、此の娘は使えるね高い筈だわ』
「私はエリと言います。
歳は15才です。読み書きと算術が出来ます」
「私はモリーと言います。
歳は17才です。読み書きと算術、
其れと馬車を操れます」
「私はナナと言います。歳は20才です。読み書きと算術、
乗馬と馬車の操車後、料理が出来ます」
「私はリバージュと申します。歳は22才です。
此の間まで売春婦をして居ました。元商人で御座います。
技能は読み書き、算術、乗馬、馬車の操車、
在庫管理、出納帳の作成、
利益計算、打ち合わせ等で御座います。
性病の可能性が御座いますので、
夜の御奉仕は致しかねます」
「構いませんよ、貴女方の能力を知りたいのだから」
「有難う御座います」
「次の方お願いします」
「はい、私は鬼女族で元冒険者で16才に成ります。
恋人に裏切られて
愛しい人のちんこを切り落としてしまい傷害罪で、
犯罪奴隷と成りました。レベルは17で、
冒険者ランクは銀等級で得物は出刃包丁です。
森に生息する魔物を狩るのを得意として居りました。
読み書きと、算術、乗馬と馬車の操車、
罠を張るのが得意です」
「私も鬼女族で元銀等級の冒険者で17才です。
私も恋人に裏切られて逆上した挙句に
ちんこを切り落として、
傷害罪で犯罪奴隷と成りました。レベルは18です。
私も得物は種族特性の出刃包丁です。
得意技は殴る蹴るです。
私達は身体能力の高い戦闘種族ですので戦いは得意です。
能力は、読み書き、算術、乗馬に馬車の操車、
肉弾戦、が得意です」
「危ねぇ~」
「私も鬼女族で19才で元商家の下働きでした。
恋人の番頭さんが
他の下働きに手を出して居るのが分かって、
ちんちん引っこ抜いてしまい、
私も傷害罪で犯罪奴隷と成って仕舞いました。
私は怪力でして、
襲って来た魔物の頭を握りつぶすのが得意です。
荷車で沢山の荷物を運べます。
あと、読み書きと算術、馬車の操車、
在庫管理と、売り子が出来ます」
「はい、皆さんありがとう。今から買取の検討をしますね」
8人は深く頭を下げて部屋から出て行った。
1人だけふんぞり返って居たが、
「ミリアさん買い取るのは、キャロライナさん、リバージュさん、ナナさん、
鬼女族3人組ですね」
「はい、お買い上げ有難う御座います。
占めて金貨160枚ですが、
ナナは20才で、年増に成りかけて居ますので、
金貨10枚値引きさせて頂きます。其れで金貨150枚ですね」
モモタロウは分かり易い様に
金貨を10枚づつ重ねた物を15個作って、
テーブルに乗せると、
ミリアさんは其れを確認して手提げ金庫に仕舞った。
其の後秘書に目配せをすると、秘書は6人を連れて来た。
ミリアさんは一人づつ奴隷契約をすると、
「モモタロウ様、
此れで6人はモモタロウ様の奴隷と成りました。
以後此の者達を可愛がってあげて下さいね」
「勿論です。キャロライナさんローソニアの
屋敷の総括責任者に成って下さい」
キャロライナは深く頭を下げると、
「以後、何なりとお申し付けくださいませ」
「リバージュさんとナナさんは屋敷の会計を」
「「はい、宜しくお願い致します」」
「鬼女族の三人は、
19才の年長者がキャロライナさんの補佐と、
警備の統括をお願いします。
後の二人は警備を二組に分けるので、其の指揮を」
「「「以後、宜しくお願い致します」」」
「キャロライナさん、屋敷は土地が広いのでメイドを10人、
下働きを5人、警備を後6人買い入れますので、
意見を聞かせて下さいますか?」
「承知致しました」
「ミリアさん下働きの
ドワーフの少女を見せて頂けますか」
「承知致しましたわ、アンナ呼んできて頂戴」
「承知致しました。」
秘書さんは部屋を出て行くと、
今度はドワーフの少女を35人連れて来た。
応接間は結構広いのだがぎゅうぎゅう詰めだ。
紐で胸を持ち上げて居る
ロり女神様みたいな色白爆乳ロリ少女ばかりだった。
其の中で掃除が得意な者、料理が得意な者、
畑作が得意な者、
狩りが得意な者をエレンと、キャロライナ、
鬼女族3人組と相談し乍ら選んで行った。
21人選び終わると、
ミリアさんはオマケだと言って別に3人を付けてくれて、
金貨84枚を支払った。
「ミリアさん3人もオマケで付けたら
儲けが無くなるんじゃ無いですか?」
「良いの良いの、此の冬のゆうつが無くなりましたわ、
其れにこんなに素晴らしい紅茶セットを頂きましたし、
此の娘達も貴方なら幸せにしてくれるんじゃ無いかしら」
「まあ、不幸にする気は有りませんけど」
「冬場にこんな大商いが出来てよかったわ、
儲けは度外視ね、楽しいお喋りの時間を有難う。
今度は2人だけでデートをしましょうね」
「俺、役に立ちませんよ」
「あら、残念」
「2人きりでデート何て飛んでも有りませんわ」
「あら怖いわね、茶葉が無く成ったら
お屋敷に頂きに上がっても良いかしら?」
「そうですね、
其の頃には俺達は帝都に帰って居ると思いますが、
こっちの屋敷に用意させておきましょう」
「有難うモモタロウ様、準備が整った様ね、
裏庭に行きましょうか」
奴隷を連れて屋敷に出発する
準備をしに行って居た秘書が帰って来ると、
モモタロウ達は裏庭に行った。
箱馬車は既に裏庭に回されて居り、
ずた袋を持った奴隷達が列を作って待って居た。
「ミリア様、
こんな綺麗な服を頂いて良いのでしょうか?」
「何、気にする事は無いわ安物よ、
私からの選別よ、
皆此れから新しいご主人様の為に
一生懸命に働くのですよ」
「奴隷はい、ご主人様宜しくお願い致します」奴隷
「此方こそ、宜しくお願いしますね」
「奴隷はい!」奴隷
「はい、其れでは皆馬車に乗って」
「奴隷はい!」奴隷
「じゃあミリアさんお世話に成りました」
「此方こそモモタロウ様、
またお会い致しましょう」
「では」
モモタロウとエレンが馬車に乗り込むと、
奴隷商を後にした。出発した馬車の中では、
「さて、リバージュさん
性病に掛かって居るかも知れないのですね」
「はい、結構な量の下り物が有りまして」
「ふむ成程、皆さんも此れから見る事は
他言無用にして下さいね」
「奴隷はい」奴隷
モモタロウはリバージュの手を取ると、
「ハイヒール」
リバージュの体がほのかに輝き出した。
「えっ、ヒールでは治りませんよ?」
「全ての状態異常を治すハイヒールですよ」
「そんな、一部の神官様にしか使えない
癒しの御手ではないですか?」
「他言無用で」
「はい、はい、ご主人様有難う御座います。
私、後何年生きられるか分からなくて、
毎日怯えて居ました。生涯忠誠を尽くします」
「普通で良いですよ、
其れと状態異常の完全回復ですから」
「えっ!」
思わずに麻のワンピースの裾を上げて、
「ご、ご主人様・・・・有ります、
ああ何てことでしょう」
「素敵な恋に巡り合えると良いですね」
「はい、はい、ああ・・・・はい」
モモタロウ達を乗せた馬車は
ゆっくりと屋敷に向かうのであった。