-129話ー 初級ダンジョン素材買取とキャンプ
モモタロウは不名誉な噂のお陰で、魔法学院の女生徒に、
追い掛け回される危機を逃れる事が出来たのであった。
時々、使用済みのパンツをプレゼントされる位だった。
まあ、其の娘達はモモタロウ位の
変態さはオーケイと言う事なのであろう。
まあ、モモタロウは又親指を咥えてエレンの膝枕で、
さめざめと泣くのであったが、
毎朝、屋敷の門の外で待って居る貴族達も、
自分の娘に使用済みのパンツを持たせて、
待って居たりする。
そんなこんなで、四日が過ぎた。
今日は南街のギルドへ、
初級ダンジョンでの素材の
買い取り料金を受け取りに行く日であった。
ギルドへ向かう馬車の中で、
「あ~あ、やっと今日で忙しかった日々が終わるよ」
「そうですわね、二度の初級ダンジョンの遠征、
続けて中級ダンジョンの、
ウォーマンティスの討伐、と大変でしたから、
今回の区切りが付いたら、少しゆっくりとしたいですわね」
「おっ、良いね~紅葉の山にキャンプにでも行こうか?
静かな所で、命の洗濯なんてのも良いかも~」
「皆賛成~っ!!」皆
「って、何でクラスのみんな迄賛成してるの?」
「決まって居るにゃ、
もうモモから離れられにゃいにゃ」
「そうぴょん、モモちゃんになら、
うさの一番大切な物を上げられるぴょん、
うさは、年中発情して居るぴよん」
「そうですね~又屋外授業にしちゃいましょう~!!」
「皆賛成~っ!!」皆
「良いのかよ~其れで、学院から許可出んのかよ~」
「大丈夫です。そうですね~今度は、
攻撃魔法の強化合宿にしましょう。
学院長はバカですから、
おやつでも掴ませればオーケイが出ます。
場所は、そうですね~帝都から西に三日の所に
山に囲まれた湖が有りますね」
「あっ、知って居ますわ、確かドサン湖でしたわね~
モモちゃん、お魚が美味しいらしいですわよ、
雪が積もって居無い今が、
今年の最後のチャンスですわね」
「魚が美味いのか~良いね~じゃあ、行こうか?」
「皆は~いっ!!」皆
「で、何時出発する?」
「皆今日!!」皆
「早すぎるよ!学院に許可取りに行かないといけないし、
許可が出るかも分かんないんだから」
「出発の時に報告に行けば良いのです。
学院に寄って下されば、私が許可申請に行きます」
「あれっ?マドカ先生、
入学の時確かぜよ~とか言って無かったっけ?」
「ああ、其れね、モモちゃんと話して居ると、
頭の回転が追い付かなくて~ぜよって言うの忘れちゃって、
もう、ぜよって付けるの面倒臭いし良いかなって」
「取って付けてたのかよ!」
「だって、学院の先生の威厳って有るじゃない、
普通に喋って居たら舐められるじゃない、
ぜよっとか付けたらカッコ良いじゃない、
ヨハンナ先生はまだ頑張って付けて居るみたいよ」
「いやいや、カッコ良く無いし、変だし、
ヨハンナ先生も取って付けて居るのか!
今度突っ込んでやろう」
「学院の教師も大変ですのね」
「いや、もっと他に気を遣う所が有るでしょ~」
「別に、如何でも良いにゃ」
「た、確かに、このネコ時々的を得るんだよな~」
「ネコちゃんはそんな事全く気にして居無いうさ」
「おっと、カンウ冒険者ギルドに行く前に、
商業ギルドに寄ってくんない?」
「はい、ご主人様承知致しました」
「ん?モモちゃん何か有るんですの?」
「ああ、遠出するんだったら、
もう一台馬車を購入しようと思ってね、
メイド達を何人か連れて行った方が良いだろう」
「そうですわね~クラスの娘達炊事では全くの
役立たずですしね、
メイド達を連れて行ったらモモちゃんの
負担が軽くなりますわね~」
「そうなんだよ~恐らく、
アモンさんも来るって言いそうだしね~」
「そうですわね~ギルマス達と、
ちっぱい師匠も来そうですわね~」
「だろ~」
「おい、モモ、もう商業ギルドに着くにゃ~」
商業ギルドに着くと、
ギルマスのニーナさんを呼び出して、
「ニーナさんお久しぶりです」
「モモタロウさん活躍は聞いて居ますよ、凄いですね」
「いや、まあ、成り行きでね、所で話は変わるんですけれど、
馬車をもう一台買いたいんですよ」
「はい、承知致しましたわ、何時引き取りに来られますか?」
「此れから少し用事が有るので、其れが終わりましたら」
「はい、では、
在庫の有る物で良さそうな物を探してみましょう」
「はいでは宜しくお願いします」
「所で、モモタロウ様、
あの紅茶はお持ちでは無いでしょうか?
あの・・・・茶葉が無くなりまして」
「ああ、もうそんなに日にちが経って居ましたか、
有りますよ」
と、ストレージから、ティーバックと、シュガーを出すと、手渡した。
「あの、おいくら位お支払い致しましょうか?」
「良いですよ、お願いをして居るのは俺ですし、
その見返りと思って頂ければ良いです」
「まあ、商売上手ですね、分かりました。
馬車の事は私に任せて下さいね」
「はい、宜しくお願いしますね」
「はい、お待ち致しておりますわ」
と、商業ギルドを後にして、
冒険者ギルドへとやって来た。
ギルマスのエニーさんは、
今日もカウンターで受付をして居た。
「エニーさん来ましたよ~」
「はいモモちゃん、待って居ましたよ、
早速だけれど執務室に来て貰えるかな?」
「皆は~いっ!」皆
俺達はエニーさんに執務室に案内されると、
会議用の椅子に座る様促されて座ると、
「いや、凄い数だったね~
初級ダンジョンでは新記録じゃ無いかな、
で、金額なんだけれど、
銀貨で、572、130と成ったよ」
「ひょえ~っ!五十七億二千百三十万ってか~
凄い金額だな~」
「まあ、低レベルのモンスターばかりだとは言え、
数が尋常じゃあ無いからね~
其れに、モモちゃんが作ったポーションと、
毛生え薬、強壮薬、
此れらは、冒険者から貴族達に至る迄
引っ張りだこなんだよ、
ギルドとしても嬉しい悲鳴さ」
と、エニーさんは金庫から王金貨、白金貨、大金貨、銀貨と、
詰まった皮袋を次々と机に置いて行った。
「モモうちらの分け前は如何成るのにゃ?」
「うん、13人だから、一人、四億四千十万だから、
王金貨四枚、白金貨四枚、大銀貨一枚かな?」
「おい、うさぎ、って幾らだ?」
「分からないよ~マドカ先生教えて~」
「おい、ぴょんは何処へ行った!」
「ぴょん!」
「そうだね~銀貨で言うと、一人、44、010枚だね」
と、マドカ先生は、其のまま泡を吹いて倒れてしまい、
ネコちゃんと、
うさぎちゃんも白目を剥いてひっくり返ってしまった。
他の皆も、椅子からずり落ちて、其のまま気を失った。
エレンだけはブレずに、
「又、お金が増えて仕舞いましたわ」
「前衛で参加した娘達にも、
ボーナスで白金貨一枚ずつ出すからね~」
「「「「ご主人様、マンティスの討伐で、
既に報酬は頂いて居ります。
此れ以上は貰えません」」」」
「何を言って居ますの、其れだけの働きをした、
当然の報酬です。ちゃんと受け取りなさい。良いですね、
モモちゃん私も半分出しますからね」
「有難うエレン、俺達だけのパーティーだったら、
ちゃんと山分けしたいんだけれどね、
今回は学院の人が関わって居るからね、
だから、ボーナスと言う事で
屋敷組にも大入り袋出すよ、」
四人は、涙を溢れ出し乍ら、
「「「「ははっ!!」」」」
俺は、報酬を数えてから、ストレージに仕舞うと、
クラスの皆気が付いてから、
「分け前は、屋敷に帰ってからね~
今夜はパーティーだよ~
庭で焼肉だ~だから出発はあしたね~!」
「皆おお~っ!!」皆
「其れは楽しみだね~って出発って何?」
「ああ、俺達ずっと忙しかったんで、骨休みに明日から、
ドサン湖にキャンプに行きます。
暫く留守にするので、宜しく」
「ええ~~っ!!私も行きたいよ~っうか、行くっ!!
何日位の予定なの?」
「そうですね~西に馬車で三日の所に有るって話だから、
往復で六日、
ドサン湖でゆっくりする予定何で、七日位かな?
計十三日間の旅程ですね~」
「ですね~って、ずさん~」
「まあそうですね、さっき決めたばかりですから~」
「ね~モモちゃん私も行って良いよね~」
「ギルドは如何すんの?」
「冒険者少なかったでしょう?」
「そお言えば、居ませんでしたね~ギルドに~何で?」
「うん、此の前のウォーマンティスの討伐で、
皆懐が温かいのよ、冬を起せる位にはね、
そんな時に命を張ってダンジョン探索なんてしないよ」
「ああ、成程ポンお金を使う前に死んじゃったら、
元も子もないよね~」
「で、付いて行っても良い?」
「勿論ですよ」
「きゃ~だからモモちゃん大好き~!」
と、エニーさんは俺に抱き付いてキスして来た。ベロチュウで、
「な、何をやって居ますの~離れなさ~~いっ!」
又もエレンに引き剥がして貰った。
「全く此の姉妹と来たら油断も隙も
有ったもんでは有りませんわ!!」
抱き付かれた時に、モモタロウのプロテクターに、
こつんと言う感触が有ったのは、
何故だろうか?
「う~ん?」
ギルドの入り口で、
にこやかに手を振るエニーさんと別れると、
又、商業ギルドへと向かった。
商業ギルドに入ると、
其のままカウンターに行ったのだが、ニーナさんは居らず、
「あの~すんません、ニーナさんはいらっしゃいますか?」
「はい、モモタロウ様ですね、ニーナは裏庭に居りますので、
行って頂いても宜しいですか?」
「あっ、はい、裏庭ですね承知しました」
裏庭に行くと、ニーナさんが待って居て、
「モモタロウさん、お待ちいたして居りました。
此の間ご購入して頂いた
馬車を参考に此方の馬車を持って参りました」
今使って居る馬車より、一回り大きい馬車が繋がれていた。
「此方の馬車はこの前の物より一回り大きく作られて居ますが、
同じ20人乗りで、荷物を積むスペースが作られて居ます。
馬も農耕馬で、力強いのが特徴でしょうか、
前の持ち主の方は、お金が溜まったとかで、
新規に商売を始めるのに此の馬車を手放されました。
中々綺麗に乗っていた様で、
中古の割にはしっかりとして居ますね、
如何でしょうか?」
「うん、で、お値段は?」
「はい、私共の儲けは今回は無しで、
金貨3枚で如何でしょうか?」
「買った~!」
「はい、有難う御座います。
直ぐに受渡し書を作りますので、暫くお待ち下さい」
「は~い」
ニーナさんは急いで商業ギルドに入ると、
暫くして書類を作成して戻って来た。
俺がニーナさんに金貨3枚渡すと、
「はい、確かに、では此方の証書をお受け取り下さい。
はい、有難う御座います。此れで此の馬車は、
モモタロウ様の物と成りました」
「はい、有難う御座います。
又何か有りましたら力に成って下さいね」
「はい、承知して居ります。で、モモタロウ様、
茶葉が無くなったら、又、融通して頂けますか?」
「勿論です。俺の生活の中心は元お化け屋敷ですので、
何か有りましたら、遠慮なく仰って下さいね」
「はい、心得ました。
モモタロウ様があの有名な悪霊を退治した事は、
私達の間でも有名ですからね、
もし良ければですけれど、
屋敷に残った宝物を売却する時は、
是非私に声を掛けて頂けますか?」
「はい良いですよ、
ウォーマンティスの討伐でもダンジョンの宝箱から、
宝剣が出て居るので、其方も今度持って行きましょう」
「ま、マジですか、
あの中級ダンジョンから宝剣が出たと言う話は、
聞いた事が有りませんし、
非常に興味が有りますね、楽しみにして居ますね」
「マジです。冒険者ギルドのグランドマスターや騎士団からも、
俺が所有して構わないと、お墨付きをもらって居るので、
出所も確かですしね」
「其れは、益々期待してしまいますね」
「では此れで、チョウヒ、馬車の御者をしてくれるかい」
「はい、ご主人様お任せ下さい」
「はい、次回もお待ち致して居りますね」
商業ギルドを出た俺達は一路、魔法学院に向かうのであった。