表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
123/201

-123話ー 中級ダンジョン ウォーマンティス討伐 4


昨日から俺達は、約七千の兵を引き連れて、


中級ダンジョンで発生して居る、


ウォーマンティスの討伐に当たっている。


ウォーマンティスは、5メートル位で動きも俊敏、



鎌は金属鎧も切り裂く位に強力で、


冒険者ギルドでもCランクに指定されて居る。


そんな恐ろしい魔獣が、


トレイン状態で、出口に向かって進んで居るのだ。


此奴がダンジョンから放たれる事が有ったら、


周辺に大きな被害をもたらす事に成る。



ダンジョン内にどれ位の数が居るのか、


今の所見当も付かないと言う所だ。


俺はマップで見当は付いては居るのだけれどね、


唯、現在も増え続けて居るし、


今は、五万位としか言えない現状では有る。


兵の朝ご飯も終わり、部隊配置が終わると、



「ねえ、ペチカさん、


何でこんな大量発生が起こったりするの?」



「そうね~基本的にダンジョン内で、発生するモンスターは、


オスばかりなのよ、


ダンジョン内では自然発生するからメスの必要が無いの、


何かの加減でメスが入ったか、


イレギュラーで生まれたかの何方かなのよ、



でも、何方も大変珍しくて、


数百年に一度有るか無いかなんですけれどね、


今迄に何度もモンスターがダンジョンの外に


溢れ出して大変な被害を出した訳なのだけれど、


ウォーマンティス程の強力なモンスターの記録は無いわ。



こんなのがダンジョンの外に放たれたらどれ程の被害が出るのか、


考えただけでも恐ろしいわ、で、昨日集めた魔石の数だけれど、


どの位集まったか分かるかしら。」



「そうですね~1万二~三千って所ですかね」



「そうですか、まだ1階層の途中だし、


正確には分からないけれど、


五万以上はいそうですね、其れにマザーが居るだろうから、


まだまだ増えそうだわ。本当に長丁場に成りそうですね、


矢とか大丈夫?数は足りるの?」



「ああ、其れは十分に、其れに回収もして居るんで」



「其れなら良いんだけれど、あの矢って特殊よね?


あの硬いウォーマンティスの殻をいとも容易く貫くんだから、


本来なら、剣も殻は狙わずにマンティスのお腹を狙うのよ、



あの矢なら、フルプレイトメイルも貫くんじゃ無いかしら?


其れに、弩も凄くしなやかで強力で、女の私でさえ扱えるわ、


其れを千二百本も持って居るのには驚きました」



「ああ、矢は矢じりに極小の竜の牙を使って居るんですよ、


弩も特殊な素材を使って居るんでね、


暇な時に作って居たら増えちゃって、


まだまだ一杯有るんですよね~


俺は色々と作るのが趣味なんですよ、


分解と合成のスキルが有るし」




「竜の牙って、貴方・・・・


大賢者様に教えを頂いたってのは伊達では無いって事ね、


モモちゃん、賢者様を名乗って問題無いわよ、だって凄すぎるわ」



「そんな大袈裟ですよ」



「いえ、竜の素材を持って居ること自体凄い事なのよ、


えっと確か、モモちゃん確か飛竜を討伐してるよね?


其れも飛び切りデカい奴」



「ええ、倒したのはエレンですけれどね」



「えっへんですわ」



「其れもモモちゃんの結界シールドが有っての事でしょう?」



「その通りですわ」



「で、モモちゃん他に竜の素材は無いの?」



「有りますよ、大賢者様が倒した邪竜の素材なら」



「買った!!この遠征が終わったらうちに来てお願い!」



「はい、そしたら、


討伐が無事に済んで生きて帰って、落ち着いたらね、


邪竜と、竜の骨と、牙と、鱗をお譲りしましょう」



「きゃ~約束よ~モモちゃん愛して居るわ~」



≪チュ~ッ!!≫



キスされてしまった。其れもベロチュ~の強力な奴。



「な、何をして居ますの~!!」



と、エレンが引き剥がしてくれた。



「有難うエレン、やばかった。ペチカさん超美人だし、


其の気に成る所でしたわ~」



「ん~もう、エレンちゃんのいけず~っ


遠い国で、ドラゴンの素材が出たのを聞いて居てね、


ずっと私も欲しいと思って居たのよ~


モモちゃん有難う!愛して居るわよ~」



と、又抱き付いたのをエレンが剥がして居る。



「私くしも、せ、せっ、接吻何てしたことが無いのに~


何てことをしてくれるのですか~!」



「まあ、大賢者様と原始の森を旅した時の物ですがね~」



「あの原始の森に入った事が有るの?益々惚れるわ~」



「そうですの?私くしも初めて聞きましたわ、


益々モモちゃんを尊敬しますわ」



「えっ?原始の森に入るのって、そんなに凄い事なの?」



「其れはもう、危険さでは北大陸屈指ですからね」



「モンスターの強さも段違いですのよ」



「へ~そうなんだ~


まあ大賢者様が一緒だったから良いんじゃね、


俺の戦闘レベルは1だし~」



「え~モモちゃんそんなに弱いの?レベル1って、


其の辺のオッサンより弱いですよ~?」



「はい、その辺の酔っ払いのオッサンより弱いですよ~」



「天は二物を与えずと言うけれど、


モモちゃんの場合三物を与えずですのね~」



「いや、ヒーラーと、タンクだけでも、


十分にお釣りが来ますけれどね~」



「じゃあ、準備も整った所で、一狩りしましょうか?」



「「は~いっ」」



「皆~準備は出来てるかい~っ!!」



「皆は~いっ!!」皆



「じゃあ~死骸を回収したら攻撃を始めるよ~!」



と、俺は、ホイッスルを出すと、


死骸を回収、生きて居る物は回収され無いので、


生きたウォーマンティスの群れが現れる。


群れが結界シールドに阻まれた所で、



≪ピィ~~ッ!!≫



「・・・・・・・・」



≪ピッ!≫



≪ザァ~ッ、ザァ~ッ、ザァ~ッ、ザァ~ッ≫



≪ピッ、ピッ、ピッ!≫



一列目が、二列目と入れ替わると、



≪ピィ~~ッ!!≫



「・・・・・・・・」



≪ピッ!≫



≪ザァ~ッ、ザァ~ッ、ザァ~ッ、ザァ~ッ≫



≪ピッ、ピッ、ピッ!≫



三段撃ちを繰り返して行き、


出来た死骸の山をストレージに回収して行く、


そして、少しづつ前進を繰り返した。


此の日の夕方位に、


やっと1階層のボス部屋の所に辿り着いた。



ボス部屋の扉はウォーマンティスの群れに破壊されて居て、


ボス部屋のボスは、


ウォーマンティスの群れに食われて居るのだろう、居無かった。


此の日の討伐はボス部屋の前で終了した。


1階層に二日掛かった計算に成る。



翌朝又討伐を始めると、2階層も洞窟で、


2階層のボス部屋に行く迄に三日掛かった。


やはり、此のダンジョンでも下に行くにつれて、


広がっている様だ。次の日に3階層に、


此処迄が洞窟で4階層、5階層が草原と成り、



森などが点在すると聞いている。


予想通りに3階層踏破に四日掛かった。


次の4階層からは草原地帯と成る為に、


陣形を変えなければいけない。


全方位からの襲撃を受ける事に成って仕舞うのだ。


其れに、五日掛かるのであれば、


夜営地を確保しなければならず、大変なのである。



俺は、4階層に降りて愕然とした。


青天井で、何処まで続いて居るのか、見当も付かない、


マップで見ても横幅がおおよそ20キロ、


奥行きが100キロ程だ。しかも草一本生えて居無い、


マンティスの群れに食べ尽くされたのであろう、


結界シールドは俺達の軍を円形に囲んで有るが・・・・



「此れは・・・・如何しようかね~しかし、


凄い荒れ地だね~」



「はい、凄い荒れ地ですね~


此れは後ろに回り込まれますね~


如何しましょう?」



「そんなのは簡単ですわ、


洞窟の入り口を塞いでしまえば良いのですわ」



「「おお~~っパチパチパチパチ・・・・エレン偉~い」」



「ふふん、当たり前ですわ」



『何か、ドヤ顔がむかつく』



洞窟の入り口を分厚い岩盤で塞いで、


出口と成る階層主部屋を、


マップで検索してみると、


やはり破壊されて居て階層主も居無かった。


流石に100キロも離れた


5階層の入り口を塞ぐ事は出来ないので、



最短で階層主部屋のエリア迄行き、


岩盤で蓋をしてからの殲滅戦と成る。


4階層のエリアは30に分かれているが、


現在全て荒れ地だ。草原や、森などは


ウォーマンティスの群れに食べ尽くされて居る。



「正にデカくて、凶暴な軍隊アリだな~」



此処で、陣形の変更を加える事にした。



「は~い、皆、此れからの4階層、


5階層は~荒れ地に成りますので~


陣形を変えたいと思いま~すっ!良いですか~」



「皆は~いっ!!」皆



「此れからは全方位でウォーマンティスに攻撃されますので、


本体を中心に円陣を組みま~っす!」



「皆は~いっ!!」皆



「先ずは、弓隊を前後左右の四方に展開しま~すっ!」



「皆は~いっ!!」皆



「其れから後詰めの千人の冒険者の皆には新たに弩を配るので、


前方の弓隊の強化に当たって貰いま~すっ!」



「皆は~いっ!!」皆



「は~い、そうしたら後詰目の人は並んで下さ~い。


弩と矢を配りま~すっ」



「皆は~いっ!!」皆



と先ずは、弓隊を千人増やすと陣形を円陣に変えて、


前方を強化して、千三百人にした。


迅速に階層主部屋に迄行く為だ。


其れでも、五日は掛かるだろう、


其の後、5階層からの殲滅戦を開始する訳だが、


恐らくは、此の階層だけで二週間以上は掛かる見込みだ。



「は~い、意見のある人は~?首脳陣の皆は~?」



「首脳陣俺達脳筋なので、賢者様に従いま~すっ!「首脳陣



「う~ん、何の為の首脳陣なのやら」



「は~いモモちゃん質問~」



「は~い、綺麗なペチカちゃん、どうぞ~」



「まあ、綺麗だなんて嬉しいわ、えっと其れでね、其れでね、


此の階層何日位で、クリアする予定ですか~?」



「はい、流石はグランドマスターですね、綺麗だし、


良い質問ですね、階層を一つ下がる事にダンジョンは、


広がって居るので、


階層主部屋に辿り着くのに一日づつ増えて居ますので、



取り敢えず、階層主部屋に行くのに五日見て居ます。


戦い乍らなので、


数日の誤差は有る物と心得て下さいね、


下の階層からのマンティスのお代わりが無くなった所で、



今度は、此の階層のウォーマンティスの群れの、


殲滅戦を行います。


一直線に階層主部屋に行くのと比べても、


大幅に日にちが掛かると予想して居ますね、


まあ、大体二週間、14~15日位でしょうか、


数が減った所で温存して居た主力軍で、


フルボッコにします。他には?」



「は~い、モモちゃ~ん」



「はい、次女の可愛いソノカちゃん、どうぞ~」



「まあ、可愛いって嬉しいわね、


私あんまり目立って居無い様なので、


此処で一発、出口の通路を塞いだので、


補給が来ませんが如何しますか?」



「はい、此れも良い質問ですね、


流石、可愛くってボインの北街のギルマスです」



「まあ、可愛くってボインで天使の様だって、


可愛い坊やね」



「まあ、天使の様だとは言って居ませんが、


俺のアイテムボックス宝物庫に大量に食料と水の備蓄が有り、


更には、魔法の袋にも大量に食料を備蓄して居るので、



七千人の軍隊でも1年以上は食べるのには困りません。


今日の討伐が終わったら、


皆でバーベキュウでもしましょうか?」



「皆は~いっ!!


バーベキューって何か分かりませんけど~」皆



「はい、他に質問は有りますか~?」



「皆・・・・・・・・」皆



「では、早速陣替えを行って下さ~い!」



「皆は~いっ!!」皆



もう既にウォーマンティスの群れが周囲に集まって来て居り、


全方位見渡す限りカマキリだったが、円陣を組んで、



≪ピィ~~ッ!!≫



「・・・・・・・・」



≪ピッ!≫



≪ザァ~ッ、ザァ~ッ、ザァ~ッ、ザァ~ッ≫



≪ピッ、ピッ、ピッ!≫



と繰り返して、死骸をストレージに回収して行く、


円形に張り巡らされた結界シールドは強力で、


ウォーマンティスの攻撃位ではビクともしなかった。



此の防壁は、軍全体の安心感を培い、


殆ど狩りの様相を呈して居た。


やがて、軍はウォーマンティスの群れを


かき分ける様に進みだして行き、


ダンジョンの外では日が暮れる頃に成ると」



「は~い皆~お疲れ様~今日は此処迄にしましょう~!」



「モモちゃんマンティスまだまだ居ますけれどって言うか、


周りマンティスだらけなんですけど~」



「ああ、ペチカちゃん大丈夫、大丈夫」



と、俺は土魔法で軍の全員が入る様な大きな岩のドームを作ると、


メイド達を使って、バーベキューの準備を始めると、


騎士隊や、冒険者の女性に手伝って貰い、バーベキューを始めた。



まあ、軍隊とは言っても8割は女性なので、


従順でやり易かった。此れは有り難い事でもあった。


余り不満も出無いしね、


そんでもって、此処で風呂の準備をして、


食後に風呂に入って貰う事にした。



そう、もう十日以上も


体を拭く事も出来ない様な状態が続いた為であった。


人数が人数なので、


時間を決めて食後に順番に入って貰ったのだ。


男性は人数も少ないので、スムーズだったが、



女性は大混雑したのは言うまでも無い、が、


其れでも大いに喜ばれた。


こうして、連日の戦いの疲れを癒して貰い、


更に連戦の日々が続くのであった。


そうして、4階層に来て五日目、


予定通りに最終エリアにやって来た。



5階層の入り口を岩で塞ぐと、翌日から殲滅戦が開始された。


と言っても、エリア事に


ウォーマンティスの群れを潰して行くのだが、


最初の間は、全方位からの攻撃が続いた。が、



お代わりのウォーマンティスが無くなった事で、


徐々に数を減らして行った。


やがて此方の戦力が、


圧倒的に上回ると全軍を持って、最終決戦に挑んだ。


弩による攻撃の他に、


前衛を本軍がタコな殴りにし始めた。



数千の残ったウォーマンティスもやがては、


力尽きて、全滅した。


此れでやっと、時間は掛かったけれども


4階層のウォーマンティスは駆逐された。


俺達は怪我人を治療すると、


すぐさま最終エリアに向かって移動した。


最終エリアに到着すると、



「さあ、明日からは、いよいよ最終の5階層に挑むよ~」



「皆おお~~っ!!」皆

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ