-119話ー 2回目初級ダンジョンアタック 3
此処は、初級ダンジョン4階層、
1・2階層は洞窟、3階層が森、
そして此処4階層は草原に成って居た。
4階層は、20の区画に分かれて居り、
3階層と同じ様に、
各区画ごとに食用のハーブや、
薬草をストレージに採取して行った。
マンドラゴラも、大量に採取して居るのだが、
植物扱いで、ストレージに収まった。
後は、出す時に叫ばれると死人が出るので、
ストレージ内で叫んで貰って居る。
オークもゴブリンと同じ様に、ネコちゃんとうさぎちゃんを、
囮にしてトレイン状態になった所を一網打尽にしている。
俺の、結界シールドは、強力なのである。
「この戦術は、低ランクで群れを作るモンスターには覿面だね~
今夜の、晩御飯のおかずはトンカツと~豚汁だよ~みんな頑張れ~!」
「皆おお~~!!」皆
豚料理は色々あるので有難い食材だ。
休養も十分食事も十分な俺達は、破竹の勢いで4階層を制覇した。
只、モンスターが強力で有った分、時間も掛かって居り、
階層主の所に来た所で本日の狩を終了する事にした。
無理は禁物だからね、皆の命に関わる事だから、
「さて、今日は此れ位にしようか?
マドカ先生、明日は如何しますか?」
「もう、イケイケですね~!」
「アンザン会長、4階層の階層主は?」
「はい、オークソルジャーですね、
私では倒すのは難しいかも知れません」
「ふむ、で、5階層は?」
「はい、此処と同じ草原に成りますが、オークの他に、
オークソルジャーが混ざって来ます。
指揮官が入る事で、群れの攻撃が統一されて厄介ですね、
銀級で、20人以上のパーティが推奨されて居ますが、
モモちゃんと、他の5人は恐らく、
金級程の実力だと思いますので、
此の陣形でも、無理せず倒せると思いますが、
一応後衛に飛び道具などが有れば、
更に安心出来ると思います。」
「う~ん、飛び道具か~今のレベルじゃもう、
パチンコじゃ目くらまし位にしか成らないし、
リリー如何するかね~」
『そうっスね~弓は、素人には無理っスね~
そう成ると取り扱いの簡単な、弩、ボウガンっスね~』
「おっ、良いね~ボウガンなら弩程、力は要らないし、
精度も高いから、パチンコよりも命中精度も上がるね~
殺傷力も文句無しだし、矢と人数分頼めるかい?」
『オッケーっス~超強力で、扱い易いボウガンと、
キレッキレッの矢を用意するっス』
「んじゃあ、お願いするね~
小規模な紛争みたいに成りそうだからね~」
『オーケーッス~』
「良し皆明日は、後衛に新しい武器渡すから
パチンコの代わりに、使って、
小規模な紛争みたいに成りそうだから~
前衛のオークの撃破を頼んだよ~」
「皆は~いっ!」皆
「モモタロウ君~」
「何だい、オカマエルフ君」
「ボクは、普通に弓の方が得意なんだよ~」
「じゃあ、オカマエルフ君は、弓で、」
「「「「私達も弓は得意ですので、敵が近ずく迄は、
弓を使いたいと思います」」」」
「オ~ケ~前衛の皆も頼んだよ~」
「「「「はっ!」」」」
「じゃ、今日はこれで打ち止め、又明日頑張ろうね~」
「皆は~い!」皆
又適当な岩山を見付けて、夜営する事にした。
翌日、朝ご飯を食べた後、俺達は早速階層主の扉を開くと、
広間の中で陣形を展開すると、
オークよりは二回りは大きく、ボロボロの皮鎧に、
錆びた鉄剣を持った、厳ついオークが現れた。
俺は、前面に結界シールドを展開すると、
「狙え~!」
「皆は~い!」皆
絶対外さない距離にオーク、ソルジャーが来た所で、
「・・・・ファイヤ~!!」
≪ば・ば・ば・ば・ばばば・・・・ば・ば・ば・ば・ばばば・・・・
ば・ば・ば・ば・ばばば・・・・≫
「全弾命中!」
と、オークソルジャーはハリネズミの様に成って居り、
全ての矢が皮鎧を突き抜けて、オークソルジャーの体を貫通して居た。
ほぼ即死だった。俺は死骸をストレージに仕舞い乍ら、
「強力過ぎんじゃね?」
『・・・・此れからモンスターも強力に成って居くっス。
まあ、こんなもんっス』
「ちょっと考えたよね~?」
『・・・・・・・・御免なさいッス、ちょっと強力過ぎたっス』
「やっぱり~でも、まあ良いか、弱いよりは良いわな」
『そ、そう、そうっス~』
「・・・・・・・・」
俺達は広間の反対へ行くと、
「皆、一寸待って~」
「皆は~い、な~に~?」皆
「此処で、一寸、陣形変えてみようか?」
「皆は~い!」皆
「じゃあ先ず、今迄の陣形を1番としま~す。
で、今から作る陣形を2番としま~すっ良いですか~?」
「皆は~い!」皆
「先ずは前に6人、後ろに俺を入れて6人其のまた後ろに、
護衛とエレンの5人、3列に並んで下さ~い。
はいそうです、はい、1列目が矢を撃ちました。で、其のまま、
一番後ろに下がって、次の順番が回って来る迄に、
次の矢を撃てるように準備をして下さい。
はい次の列、矢を撃ちました。
一番後ろに下がって下さい。
2列目の皆も次の順番が回って来る迄に、
準備して下さい。3列目矢を撃ちました。で、後ろに、
此の様に撃つと、間断なく撃てて、
効率的に敵の数を減らす事が出来ます。
此れを3段撃ちと言います。
整然と、隊列を組んでくるであろうオークに、
有効打と成ると思われますので、
この戦法を使ってみます。
撃ち手は、結界シールドに守られるので、
バンバンやっちゃって下さい」
「皆おお~!」皆
5階層に出ると草原地帯で、30のエリアに分かれて居た。
オークソルジャーが率いる群れは、20匹~40匹位で、
中隊位だろうか?此れ迄とは違い、各個に襲い掛かるのでは無く、
統率が取られて居て、隊列を作って、
一斉に襲い掛かって来た。
一番後ろで、オークソルジャーが指揮を取って居る。
が、そこまでで、真正面からしか襲って来ない、
直線的な攻撃ばかりであった。
奇襲とかの知恵は回らない様である。
まあ、そこ迄の数でも無いし、
新しい陣形の前に、あえなく撃破されて行った。
如何も、ダンジョンは下がって行くにつれて、広がっている様で、
階層主の広間迄は一晩夜営して、翌日の昼頃まで掛かった俺達は、
「マドカ先生~次の階層は、如何しますか~?」
「イケ、イケ、ゴ~ゴ~」
「此奴はあかん・・・・頭の中がイケ、イケ、だよ~
アンザン会長、5階層の階層主は?」
「はい、同じオークソルジャーのレベル2に成ります。
単純に2割程強いらしいです。
私ではもう相手に成らないでしょう、
更に6階層は、
オークもオークソルジャーもレベル2に成るので、
強力に成るし、
フィールドも敵が身を隠せる森林地帯に成ります。
此の先は暫く一つづつレベルが上がって行きますね、
ギルドが推奨して居るパーティも、
此処から先は銀の冒険者50人と、
何人かの金の冒険者が混ざることを推奨して居ます」
「ふむ、で、今のパーティーメンバーのレベルは、
マドカ先生が、レベル30から32、
アンザン会長が、レベル23から27に、
ネコちゃんが、レベル15から20に、
うさぎちゃんが、レベル15から20に、
オカマエルフが、レベル20から25に、
男の娘が、レベル10から18に、
トリさんが、レベル15から20に、
ワンちゃんが、レベル15から20に、
キャロラインが、レベル15から20に、
シンホニーが、レベル20から25に、
ダンテ両刀使いが、レベル15から20に、
カンウが、レベル41から42に、
チョウヒが、レベル41から42に、
リュウビが、レベル30から32に、
シュウユが、レベル30から32に、
そして、エレンが、レベル36から37にっと、
うん、順調に皆レベルアップして居るね~」
「皆何でレベルが分かるの~?!」皆
「企業秘密です~」
「皆は~い!」皆
「で、先生、なんで先生が引率しないで
モモが引率してるにゃ?」
「はい、其れはモモタロウ君のご飯が美味しいからです。
ネコちゃん、貴方モモタロウ君のご飯、
食べたく無いの?びーるは?」
「納得したにゃあ、
皆にゃ~モモがリーダーだぞ!良いにゃあ~!」
「皆おお~!」皆
「・・・・・・・・」
昼ご飯とデザートを食べた後、
「皆~今日は階層主戦をした後、早いけれど、
今日の探索は終了としま~すっ!」
「皆わ~い!」皆
「此れ以上、深く潜るのは危険なので明日、明後日と、
此の階層で狩りをして、帰還したいと思いま~すっ!
マドカ先生~良いですか~」
「まあ、少し物足りないですけれど、頃合いでしょう。
そうしたらその予定で行きましょう」
「皆は~い!」皆
其の後、階層主の扉を開けて、広間に入ると、
オークソルジャーレベル2が居た。
俺達は直ぐに陣形2の体制を取ると、
前面に結界シールドを張って、
「第一射用意~」
おークソルジャーが間合いに入るのを待って、
「・・・・ファイヤ~!!」
≪ば・ば・ば・ば・ば・ぱ≫
矢を放った前列は後ろに後退して、次列が前へ、
「狙え~」
「皆は~い!」皆
「・・・・ファイヤ~!!」
≪ば・ば・ば・ば・ば・ぱ≫
3段撃ちの効果は高く、
瞬く間にオークソルジャーレベル2は、
ハリネズミの様に成って崩れ落ちた。
「チョウヒ!とどめ!」
「はっ!」
既に絶命して居ると思われるが、
念のためにとどめを刺した。
死骸を回収した後、広間を後にして、
適当な大岩を見つけると、
何時もの様に仮住まいを設営して、中に入った。
「皆~お風呂に入った後は夕食迄の時間、自由時間にするよ~
疲れを取る様にしてね~」
「皆は~い!」皆
皆が、お風呂に入っている間に、俺は、夕飯の準備をして居た。
今日の晩御飯のおかずは、オークミンチで作った。
わらじハンバーグだ。ボリュームたっぷり、栄養満点だ。
其れと、具沢山豚汁スペシャル。に、デザートは、
女の子が大好きな、ジャンボイチゴサンデースペシャルだ。
其れと、ママゾンでビールを購入、
各自1缶とを冷蔵庫で、冷やして置いて、
出来た物を、ストレージに仕舞って、用意完了っと、
男連中も、風呂を出た様だし、
「一っ風呂浴びるか~」
翌日、朝ご飯を食べた後、俺達は4階層の階段を目指して、
30有るエリアを一つづつ潰して行った。
予想通り、昨日狩り尽くしたオークは復活しており、薬草や、
ハーブ、木の実に、果実に山菜も復活して居て、採取した。
「さて、レベル上げには丁度良い階層だし、
ガンガン攻めるよ~!」
「皆は~い!」皆
元々、Sクラスはレベルも高い、中々レベルは上がらないのだが、
効率よく狩りをする事で、経験値を貯めて行った。
「うん、此の分なら、
ダンジョンを出た頃には、クラスの皆は、
4~10位レベル上げが出来そうだね~」
「そうですわね、私くしも、
もう一つ位レベルが上がりそうですわ」
俺達は三日掛かりで、又、
5階層層の出口迄一往復して来た。
階層主のオークソルジャーレベル2を倒した後、
「皆~良い感じで、狩りも出来たので、
明日から帰還の途に就きます。
まだまだ危険が伴いますので、
ダンジョンの外に出る迄は、
気を緩めない様に、良いですか~!」
「皆は~い!」皆
「では、本日の狩りは此処迄とします」
「皆は~い!」皆
翌日、もう一度オークソルジャーレベル2を倒してから、
帰途へと就いた。5日掛った行程は皆強くなった事、
段取りが良くなった事で、
4日でダンジョンから出る事が出来たのだが、
又出ると、夜だった。
まあ、夜の方が空いて居るので良いのだけれども、
俺達は冒険者ギルドの留守番の女性に、
ダンジョンからの帰還を報告すると、
馬車に乗って、帝都の屋敷に戻るのだった。
こうして俺達は、
12日間に及ぶ屋外授業が終了したのだった。
「皆~今晩は俺ん家で、泊って明日冒険者ギルドに、
素材を売りに行くよ~其の後、バーベキューパーティーでも、
しようか~もう、幾らでも飲んで良いからね~解禁だよ~」
「皆万歳~!!」皆
屋敷に戻ると、晩御飯を食べ乍ら、大いに飲んで、
「皆~どれ位レベルが上がったかな~?」
「皆一杯~!」皆
「じゃあ、発表するよ~」
「皆は~い!」皆
「先ずはマドカ先生が、レベル32から34~通産4レベルのアップです~」
「皆わ~~っ!!ぱち、ぱち、ぱち~」皆
「アンザン会長が~レベル27から31~通算8レベルアップと成りました~」
「皆わ~~っ!!ぱち、ぱち、ぱち~」皆
「ネコちゃんが、
レベル20から25~通算10レベルのアップです~」
「皆わ~~っ!!ぱち、ぱち、ぱち~」皆
「うさぎちゃんが、
レベル20から25~通算10レベルのアップです~」
「皆わ~~っ!!ぱち、ぱち、ぱち~」皆
「オカマエルフが、レベル25から28~通算8レベルのアップです~」
「皆わ~~っ!!ぱち、ぱち、ぱち~」皆
「男の娘が、レベル18から22~通算12レベルのアップです~」
「皆わ~~っ!!ぱち、ぱち、ぱち~」皆
「トリさんが、
レベル20から25~通算10レベルのアップです~」
「皆わ~~っ!!ぱち、ぱち、ぱち~」皆
「ワンちゃんが、
レベル20から25~通算10レベルのアップです~」
「皆わ~~っ!!ぱち、ぱち、ぱち~」皆
「キャロラインが、レベル20から25~通算10レベルのアップです~」
「皆わ~~っ!!ぱち、ぱち、ぱち~」皆
「シンホニーが、
レベル25から28~通算8レベルのアップです~」
「皆わ~~っ!!ぱち、ぱち、ぱち~」皆
「ダンテ両刀使いが、
レベル20から25~通算10レベルのアップです~」
「皆わ~~っ!!ぱち、ぱち、ぱち~」皆
「カンウが、
レベル42から43~通算2レベルのアップです~」
「皆わ~~っ!!凄~い!ぱち、ぱち、ぱち~」皆
「チョウヒが、レベル42から43~通算2レベルのアップです~」
「皆わ~~っ!!凄~い!ぱち、ぱち、ぱち~」皆
「リュウビが、レベル32から34~通算4レベルアップです~」
「皆わ~~っ!!凄~い!ぱち、ぱち、ぱち~」皆
「シュウユが、レベル32から34~通算4レベルアップです~」
「皆わ~~っ!!凄~い!ぱち、ぱち、ぱち~」皆
「そして、エレンが、
レベル37から39~通算3レベルのアップと成りました~
皆~ご苦労様~、そしておめでとう~!」
「皆わ~~っ!!凄~い!ぱち、ぱち、ぱち~」皆
「あれっ?モモタロウは如何したのにゃ?」
「あら、其れはそうですね?如何なのですか?」
「皆如何なの?如何なの?如何なの~?」皆
「はい、俺は呪いの為に、
レベル1から上がる事は有りません。
既に、カンストしていま~すっ!」
「皆何ですと~!!」皆
「まあ、其の事は良いとして、飲も飲も~」
「皆は~いっ!」皆
皆、飲みたい一心と、
レベルアップした喜びの為に、俺の事はスルーしてくれた。
「ふ~っ、危ない、危ない」
此の日は、遅く迄、ワイワイと、皆で飲み明かすのだった。