-116話ー 初級ダンジョン初アタック 2
俺とエレンは、魔法学院で知り合った貧乏生徒会の面々と、
初級ダンジョンに、ポーション草を取りに行く事に成り、
俺は、其の序でと、
レベル2の3人のレベリングをする事にした。
1階層、2階層と順調にレベリングし乍ら、
現在3人のレベルは11だ。
冒険者や兵隊位には、
実力が上がって来て居る。とは言っても、
経験が全然足らないのでは有るが、
その辺は魔法使い見習いで、
格闘戦をする訳では無いので、良しとしておこう。
そしてやっと3階層に来たのだが、鬱蒼とした森だった。
地下だと言うのに木漏れ日が指して居る。不思議だ。
「広いね~地図で見ても、帝都より広いんじゃ無いのか?
10個のエリアに分かれてるわ~」
「はぁ~私達は何時も一番手前のエリアで、ぱぱっと採取して、
帰るもんですから、一体どの位広いのかは分かりませんね~」
「会長~何時もより大分早く来れましたね~
芋虫と、戦い乍らなのに~」
「まあ、逃げるのにもある程度の時間は掛かりますからね」
「まあ、時間も空いて居るし、此処は3階層のポーション草、
狩りつくすか~」
「な、何を言って居ますの?
採取するだけでも凄く時間が掛かるんですよ」
「なに、こうするのさリリー、エリア採取!」
『アイアイサ~っス~ほい、
採取したっス、序でに他の薬草や、
ハーブや、果物、野菜、キノコに木の実、
食べれそうな物は全部採取したっス~』
「え~っと、ダンジョン産だから、
1日で全回復するんだよね?」
『はい、間違い無いっス~』
「良し、このエリアのポーション草採取完了!」
「「「「はい?リリーって誰?」」」」
「企業秘密です」
「チートです~憧れます~」
「チートですね」
「チートだわ」
「マジ、チート」
じゃあ、次のエリアに行くよ~」
「皆は~い」皆
と、ほんの数百メートル進むと、
ゴブリンの小集団が現れたが、
何時も通りに結界を張り、中からパチンコで攻撃をして、
前衛4人が蹴散らして行った。
ゴブリンアーチャーや、ゴブリンメイジは、
先にアラクネの、ハットリ君が、
パチンコで狙撃して倒して行った。流石はレベル30の狙撃で、
ゴブリンの体を貫通させていた。ほぼ即死の状態だ。怖ぇ~
「って、リリーの魔改造のパチンコが怖ぇ~狙撃銃並みじゃん!」
「ご主人様、此の武器気に入りました。凄く使いやすいです。
弾も一杯有るし、鉄球だし」
「う~ん、音も気配も出さず、暗殺者だねこりゃ、
うん、ハットリ君の後ろに立つのは辞めておこう」
「御用命と有れば何時でも、何処でも、
で、報酬はスイス銀行に」
「・・・・・・・・リリー」
『そう言えば、最近良くスナイパーのアニメを見て居るっス~』
「う~ん、メニュウ画面で見れるんだよね~」
この様に、何度もゴブリンの群れを退治して、
ストレージに死体を入れて、魔石を抜いて処理し乍ら
余り時間を掛けずに進んで行った。
「此処で最後のエリアだ。ほい回収っと、
じゃ、帰るかね」
「「「「「モモちゃん疲れた~」」」」」
「う~ん、折り返しか~もう、2日目のお昼位なんだよね、
少し急ぎたい所だけれど、無理は禁物、
じゃああそこの大岩の所で、
6時間の休憩入れるかね~」
「「「「「わ~い!」」」」」
俺達のパーティーは休憩の後、
来た道をモンスターを狩り乍ら進んで行き、
もう1度の休憩を挟んで、ダンジョンから出れたのは、
3日目の夜中だった。ダンジョン出口の警備の兵からは、
「君達、頑張ったね、でも、もう夜中だから気を付けてね」
と、ねぎらいの言葉を貰ったりした。
此の後、ギルドに帰還報告に行くと、
夜勤の留守番のお姉さんが居て、
「えっと、3日前にダンジョンに入った、モモタロウです」
「エレンですわ」
「アンザンです」
「ハ-トです」
「レモネードです」
「ポワンです」
「カンウです」
「チョウヒです」
「チョウウンです」
「ゴルゴ・・・・ハットリです」
「10人、一人もかけずに帰還ですわ」
「え~っと、ああ有りました。お疲れ様でした。
素材の買取は如何しますか?」
「南街のギルドで、売るので良いですわ、其れと、
預けていた馬車を」
と、エレンが、馬車の預かり票を出すと、
「はい、確かに、3日で大銅貨3枚に成ります」
俺が、大銅貨3枚を、お姉さんに手渡して、
「夜勤、ご苦労様です」
と、ストレージから、チョコバナナを手渡した。
「まあ、美味しそうなお菓子ですね、後で頂きますね」
凄く機嫌が良くなった。ベルをチーンと鳴らすと、
下働きのおばさんが出て来て、
「何~?」
「此の人達の馬車を出してあげて呉れないかしら?」
と、おばさんに、預かり票を手渡すと、
「オーケー、あんた達少し待って居て」
裏に消えて行った。暫くすると、
おばさんが、入り口前まで馬車を持って来てくれた。
俺はおばさんにも、
「夜食に食べて下さい」
と、チョコバナナを渡すと、
「あら、美味しそうなお菓子だね、有難う頂くよ」
と、にこやかに笑いかけて呉れた。
俺は馬車を受け取ると、全員乗り込んで、
カンウが、手綱を握り、
一路、帝都に向かうのだった。
帝都の出入りは普通、
平民であれば夜間は通して呉れないのだが、
貴族はどんな時間でも通行可能なのだ。
緊急の報告やなんかが有ったりするからね、
屋敷に帰り着くと、もう夜明け前に成って居た。
屋敷の門は、夜勤の警備の娘が開けて呉れて、
其のまま玄関へ、カンウに馬車を片付けに行ってもらい、
俺達は屋敷の中へ、
「「ご主人様、お帰りなさいませ」」
ネグリジェを着たカンシンと、コウメイが、
出迎えて呉れた。エロイ!
「只今、カンシン、コウメイ、
こんな時間なんだから出迎える必要は無いよ」
「いえ、そう言う訳には参りません。
この様な格好で、申し訳御座いませんが」
「メイド達を起こすのは明日の事も有るので、
申し訳ありませんが」
「いや、良いって、それよりも早く休んで」
「「ははっ」」
俺達は、リビングへ行くと、
「皆お疲れ様~先ずはお風呂に入って来て」
「皆は~い」皆
俺は、その間に夜食の用意をして、
「乾杯の準備をしようか」
と、ママゾンで、ドラゴンビールを買って、冷やして置いて、
「もう、夜明けだから、こんなもんかな」
皆、風呂から出て来ると、
「皆、席に付いて、大漁とレベルアップを祝って、
乾杯しよう、もう夜明けだから、後は少し食べて、寝ようか?」
「皆は~い」皆
「では、狩の成果とレベルアップ。アンザンレベル22、ハートレベル15、
レモンレベル15、ポワンレベル15、エレンレベル36、
カンウレベル41、チョウヒレベル41、チョウウンレベル36
ハットリくんレベル32達成、おめでとう~乾杯~!」
「皆乾杯~!!」皆
「モモちゃん、どれ位儲かったの?」
「明日、早速ポーション作んなきゃ」
「え~っと、狩の成果が、キャタピラーが174匹~
ビックキャタピラーが4匹~ゴブリンが135匹~
ポーションが3、640本~その他、
行く時に狩った鳥~果実~山菜~木の実~
キノコにハーブ~」
「って、ポーションは、
錬金術で作んなきゃ成ん無いんですが?」
「俺、分解と錬成のスキルが有るから、もう作って有るよ」
「「「「チートです~」」」」
「ポーションが3,640本って、幾らに成るんでしょうか~?」
「「「一杯で~すっ」」」
「清算が終わったら、カンウ、チョウヒ、
チョウウン、ハットリ君にも、
金一封を出すから楽しみにしておいて」
「「「「いいえ、ご主人様私達にはその様な・・・・
頂けません」」」」
「何を言って居りますの、貴方達はしっかり働いて、
結果も出しましたのよ、報酬が出て当たり前ですわ」
「「「「はい、お陰で私達もレベルアップしました!」」」」
4人は泣き崩れると、
「「「「そんな風に、言って頂いたのは初めてです」」」」
「まあ、あれだ。頑張った娘には、ご褒美が有るって事で」
「「「「はい!」」」」
「じゃあ寝るか、解散!」
「皆は~い」皆
皆が寝室に行った後、俺は一っ風呂浴び乍ら、
「居残り組にも、
大入り袋を出そうかね、リリー頼める~?」
『大入り袋を出すのは名案っス、けれど配るのは、
4人に任せるのが吉っス。メイドの結束力が上がるっス。
討伐組のおすそ分けっス』
「良いね~其れ~じゃあ、そ言う事で」
風呂から上がり、寝て、昼過ぎに起きると、
昼ご飯の後、魔法学院に報告に行った。
馬車を魔法学院の中に乗り付けると、
今回のパーティーメンバー全員で学内に入って、
「アンザンさん、報告って何処に行けば良いの?」
「はい、事務のお局様に報告します」
「そうなんだ~」
俺達は、事務所へ行くと、コンコン、
「はい、お入り下さい」
「失礼致します。アンザン、ハート、レモネード、ポワン、
モモタロウ、エレノワ。3日間のダンジョン探索を終えて、
帰還致しました」
「其れは、お疲れ様でした。で、其方の4人の方は?」
「はい、臨時のパーティメンバーです」
「あら、貴方達、そんな余裕が有ったのですね」
「私達4人には余裕は有りませんが、モモタロウさんが、
付けて下さいました」
「モモタロウさん、エレンさん、お金持ちですのね」
「此れでも私くし達、ドラゴンスレイヤーですのよ」
「此れは凄い、・・・・最初からオーラは、漂って居ましたが、
大したもんです」
「あっ、此れはお局様にお土産です」
と、カチカチ鳥を1羽出すと、
「お局様言うな!まあ、嬉しいです。
モモタロウさん、貴方は見所が有りますね、
今月は、苦しかったので、本当に助かります。
私と結婚しませんか?
早速、下処理をしなければ・・・・ああ、貴方達、
もう行っても良いですよ、
何方も後はちゃんと、処理して置きますから」
「お局様、ダンジョン探索の証明は?」
「お局様言うな!まあ、あれです。
此の鳥が証明に成りますね」
「う~ん、ド直球の賄賂ですねこりゃ、まあ良いです。
モモちゃん、狩ったモンスターの魔核出して貰えますか?」
「うん、机の上一杯に成るから、片付けて貰って良いですか?」
「ああ、はい」
と、お局様は大事そうにカチカチ鳥持ち上げると、
ストレージから魔核をドバドバと出した。
「ひょえ~何ですか?この数は?」
「はい、キャタピラーが174匹~ビックキャタピラーが4匹~
ゴブリンが135匹~の魔核です」
「こんなに沢山・・・・初めて見ました。
ダンジョン探索の証明には充分ですね。しかし驚きました。
ドラゴンスレイヤーのパーティーって凄いですね
・・・・モモタロウ君」
「はい?」
「私をお嫁に貰うと、今なら授業料を誤魔化せますし、
公金の横領も思うが儘と言う豪華特典付きです、如何です?」
「いや、いいし、お金には困って居ませんから」
「其れは、益々お嫁に貰って欲しいですね」
ちょっと、空気がやばく成って来たので、
「お局様、私くし達医務室に用事が有りますので、
此の辺で、失礼致しますわ」
「お局様言う・・・・ちょ、ちょつとまっ・・・・」
ぞろぞろ、
≪ばった~ん≫
と事務室を出て行った。
俺はエレンに、ナイスホロ~っと、合図を送った。
「・・・・当然ですわ」
此の後、医務室に行って、コン、コン、
「何方~お入りなさいな~」
「モモタロウ入りま~すっ」
「「「「「エレノワ、アンザン、ハート、
レモネード、ポワン、入りま~すっ」」」」」
「「「「カンウ、チョウヒ、チョウウン、
ハットリ、入りま~すっ」」」」
「あらあら、まあまあ、今日は大勢ね、乱交?」
「違います~ダンジョンの帰りに寄れと、
言ったじゃ無いですか~」
「あら残念、混ぜて貰おうと思ったのに、
まあ、丁度良かったわ~
6人、怪我人が溜まって居たのよ」
「本当に魔法使いってのは~
変人ばかりだよ~どれ、どれ、
ふむ、ヒール、ヒール、ヒール、ヒール、
ヒール、ヒール、の6連発~」
「怪我人有りあとやんした~っ!」怪我人
と、帰って行った。
「今日も又、素っ気ないですわねって、あら、
男性が混じって無かったかしら?」
「そうなのよ~あの子プレイボーイでね、5人の女の子で、
取り合いに成っちゃった訳なのよ、
其処で、エスカレートしちゃって、
殺し合いに成ってね、貴方を殺して私も死ぬ~っとかね」
「怖ぇ~な此の学院!」
「まあ、モモちゃんは良識が有る様で良かったわ、
モモちゃん位の実力だと、まあ、3回は死んで居るわね」
「怖ぇ~よ!っと、
先生、ダンジョンに行ったお土産」
と、ボウボウ鳥を1羽わたすと、
「あら、有難いわね、今夜は此の鳥を肴に一杯やりましょうか。
如何モモちゃん、刺しつ刺されつで一杯?」
「其れも良いんですが、此の後、冒険者ギルドに行くので、又今度」
「そう?残念ね、私達なら良い関係が築けそうなのだけれど」
「其れでは、此れで失礼致しますわ」
「はい、ご苦労様」
俺達が、医務室の外へ出ると、
「やっぱりあの先生、何か怪しいですわ」
「そうですね~私もそう思いますね、噂では、
ドSらしいと聞いた事が有ります」
「私は~其の道の女王様だと聞きましたよ~
モモちゃんみたいです~
私~今回のダンジョン討伐で~
お尻の穴が凄く広がっちゃいましたよ~
モモちゃん責任取って下さいね~」
「レモン、貴方は今回が初めてでしょう?
私くしなんて2回目ですのよ~
もう締まらなくて、おならの乱れ撃ちですわ~
モモちゃん、責任取って貰いますわ!」
「「「引くわ~マジ引くわ~」」」
「って、言い方~あんな危険な場所で、
幾ら起こしても起きないし、
装備は付けたままでと言って居るのに、素っ裸で寝てるし、
油断し過ぎるのが悪いんだろうが~!」
「護衛私も浣腸されたい・・・・
千年殺し、グッジョブ~」護衛
と、小さな声でかまってちゃん護衛4人組が・・・・・・・・
ちょっと変な方向に目覚めそうな、パーティーであった。
此の後、俺達は冒険者ギルドに向かうのであった。