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-105話ー 治癒士冒険者モモ


昨日、此処商人ギルドに、先日狩って来た、


飛竜とグリフォンを持ち込んで、


査定して貰ったのだが、


何と王金貨3枚と白金貨5枚と言う、


日本円で約三億五千万円の値が付いて、


エレンが泡を吹いて気絶してしまった。



「お嬢様が白目を剥いて居ますので、気が付く迄の間、


お話をしましょうか?」



「良いですよ、で、何が聞きたいの?」



「あの紅茶セットと言う物ですが、どんな物か聞いて良いですか?」



「ああ、白磁ね」



「白磁と言うのですか?」



「商売に繋げようとしてもダメだよ、既に、


他の商人が、手を付けているからね」



「ええ、最近聞いた事が有ります。


何でも、ヨシュア王国の大商人が


有力貴族に贈り物として、配って、


大きな商売を斡旋して貰って、儲かって居ると、



此の質であれば貴族、


いや、王族であっても飛びつくでしょうね、


私でも、うっとりとしてしまいます」



「欲しいの?」



「勿論!」



「じゃあ、あげる。ほい」



ストレージから、


紅茶100パック付き紅茶セットを取り出すと、


受付のお嬢さんに使い方の説明をして、渡した。



「良いのですか?此の様な貴重な物?」



「うん良いよ、お近づきのしるしだね、


俺達、商売に関しては、ずぶの素人だし


色々アドバイスしてくれると助かるしね」



はい!喜んで、アドバイスさせて頂きますわ~!」



「良かったな、お嬢!」



「はい、良かったです、で、お幾らです?」



「えっ?アドバイスと情報が代金ですが」



「いやいやダメでしょう、此の紅茶セットの価値を考えますと、


少なくても家1件位の価値となると思いますよ」



「アドバイスや情報は俺達にとっては


其れ位の価値が有ると言う事ですよ」



「有難う御座います。精一杯価値の在る情報を集めますね」



と、受付のお姉さんは、紅茶セットを大事そうに抱き締めて居た。



「っと、お茶うけ出すの忘れて居たね」



とストレージから、何時ものチョコバナナを出して皆に配った。


匂いに釣られてエレンも気が付き、手を出していた。流石だ


紅茶のお代わりを注ぎ乍ら、



「所で話は変わりますが、


15人位乗れる荷馬車を探して居るのですが、


探して頂けませんかしら、


幌は有っても無くても構いませんわ、もぐもぐ」



「はい馬車ですね、喜んでお探ししますわ、もぐもぐ、


此のお菓子凄く美味しいですね、15人位と成ると、


2頭立ての大型の馬車に成りますね、幌は有った方が良いでしょう、



此の辺りは雨も多いので、幌はスライド式で、雨天のみ、


直ぐに幌を広げられるのが良いでしょう。


馬に付いても、スピードは有りませんが、


力のある農耕馬がお勧めですね


もぐもぐもぐもぐ」



「はい、お願い致しますわ。で、


どの位の予算をみていれば宜しいかしら、もぐもぐもぐもぐ」




「相場は農耕馬が、1頭、金貨2枚ですね、馬車が金貨5枚で、


馬車の修理費込みで、金貨10枚と言う所ですが、


良い出物が有るか調べて見て、幾つか準備しましょう」



「あら、親切ですのね」



お姉さんは、にっこりと笑って、



「はい其れはもう、素敵な貴重な紅茶セットを


プレゼントして頂きましたし、


私、此の子気に入っちゃいました~し、


もう商売抜きですよ、」



「あら、モモちゃん、もてます事」



「モモちゃんって言うんですか~私ニーナって言います。


宜しくね~モモちゃん、


分からない事が有ったら、何でもお姉さんに聞いてね」



「はいニーナさん、俺、モモタロウって言います。宜しく~」



「私くし達此れから少し用事が有るので、


帰りにまた寄りますわ」



「其の前に、素材のお金ですが、二つに割ります?」



「そうですわね、お願いしますわ」



と、受付のお嬢さんは、大きな手さげ金庫を出して、


王金貨を1枚づつ、白金貨を7枚づつ、と大金貨2枚づつに、


金貨を3枚と2枚に分けて、皮袋に詰めると、俺達の前に置いた。



俺は少ない方の皮袋を取ると、



「今回の狩りは、エレンが頑張ったから、


エレンは、そっちの袋ね」



「仕方が有りませんわね、


でもモモちゃんの結界シールドが無ければ、


私くし、5回は死んで居たのですから、


もう少し欲張っても良いのですよ」



「は、はははは・・・・」



「お二人共、魔法使いなのですか?」



「ええ、まあ、一応」



「此れは、将来有望ですね、其れと大金を持って居ると、


流石に危険ですので、スリには気を付けて下さいね」



「言われ無くても分かって居ますわ、モモちゃんも、


ちゃんと、アイテムボックスに仕舞って置くのですよ」



「は~い」



「へ~魔法の袋の他にアイテムボックス迄、お持ちなのですか~」



「其れでは、私くし達は此れで失礼しますわ」



「お姉さん、又、後でね~」



「はい、モモちゃんお待ちして居ますね~」



俺達は、商人ギルドを後にすると、其のまま住宅ギルドに行って、


昨日のお姉さんに、



「色白でボインのお姉さん、昨日のお化け屋敷の、


買取の手続きに来ました~」



「あっ、昨日の可愛い坊やね!お待ちして居たわ、此方に」



と、テーブルに案内されて、座ると、



「此方が手続きの用紙に成ります。」



エレンにサインして貰って、エレノワ、スタンダールの、


持ち家として貰った。



「はい此れで、手続きは終了と成ります。


此れは、屋敷の権利書と成りますので、


無くさない様に御願いますね、


そして此方が、報酬の金貨100枚と成ります」



「其の金貨はエレンが持って居て、俺は冒険者ギルドの、


100枚貰うから~」



「はい、良いですわよ」



「それそれ、昨日の遺体なんですけれど、


多数の宝石やら、お金を持って居た様で、


かなり儲かりそうですよ、


惨劇の後手付かずだった為とか、其れに除霊に行って、



帰り打ちに有った人達の中に、


貴重な武器や魔法具何かも有って、


かなりの額に成りそうだって、言って居ましたよ」



「へ~まだ有るんだ、儲かっちゃうね」



「もう、怖いですわ」



「へ~お宝、有ったんだ。良いな~


其れと、屋敷の改修工事はぜひうちに、壁の塗り替えから、


最新の貴族に流行の外構工事迄、任せて安心ですよ~」



「あっ、大丈夫ですから~土魔法で、今日から住める位には、


直して居ますから、」



「へ~土魔法迄、操れるんだ~良いな~」



「あっ、此れ、他言無用で」



「勿論です。住宅ギルドは口が堅いんですよ~」



「じゃあ、此れで、失礼致しますわ」



「は~い、事故物件はまだまだ、沢山有りますので、


宜しくお願いしますね~」



「「は~い」」



「昨日、今日って忙しいよね」



「はい、ウハ、ウハですわ~もう、


一生分稼いでるんじゃ有りません~?」



「はは・・・・」



俺達は、冒険者ギルドに其のまま行くと、


受付のエルフの貧乳のお姉さんの所へ行って、



「スレンダーで、綺麗なお姉さん、


昨日のお化け屋敷の完了報告に来ました~」



「あら、昨日の可愛い坊やね、待って居たのよ


こっちに来てくれるかしら」



早速、別室に通されるとギルマスの執務室かな?


貧乳のお姉さんはデスクに座ると、


俺達にも椅子に座る様に言い、



「早速ですが、此れは報酬の金貨100枚です」



俺は金貨を受け取ると、ストレージへと、



「住宅ギルドで聞いて居るかも知れませんが、


遺体の中には、高位冒険者や、高位神官等も含まれて居り、


貴重な宝石、貴金属や、魔法道具と、


現金も多数見つかって居ます。


これ等は、受け取る遺族も居無く、


屋敷を開放したモモタロウさん達の物と成ります。



これに付いては、既に警備隊の了解も頂いて居ります。


出て来た物を其のまま受け取りますか?


それとも現金にしますか?此れは、出て来た物の一覧です」



と、羊皮紙を手渡された。



「え~ッと何々、宝石いっぱい、興味無し、魔法剣、要らない、


魔法の杖、必要無し、魔法の水袋、持って居る。魔法薬、持って居る。


後、現金っと」



「現金に換えて貰った方が良いですわね」



「じゃ、そう言う事で」



「昨日、既に計算して有るんだけれど、全部で、


王金貨4枚、白金貨8枚、大金貨6枚、金貨4枚、大銀貨2枚、


銀貨4枚に大銅貨2枚と、銅貨8枚ですね~」



「わ~いわ~い、お金持ちですわ~もう、


好きにして~ですわ~」



「は~っ一人二億四千三百五十二万ちょい、か~半端~


屋敷に有った財産より多いんですけど~」



「其れなんですけれどね、


魔法の水袋が3個に魔法の杖が一品もんで、


かなりお高いんですよ~って、


屋敷にも有りましたか~お宝、羨ましいですね、


で、如何します?二つに分けます?」



「はい、お願いします」



お金を数え乍ら皮袋にお金を入れて、俺達は受け取ると、


ストレージに仕舞った。



「で、此処からが肝心なんだけれど、


怪我人治療して貰って良いですか。朝から、地下の闘技場に、


集まって、待って居るんですよね」



「そうですか、では早速行きましょうか」



俺達が地下闘技場に行くと、居るわ居るわ、100人位、


列を作って並んで居た。


其の9割位が女性で有る事に驚き乍らも、


俺は、一人づつに手を取ってヒールを掛けて行く、


そして掛け終わると、



「如何ですか、他に痛い所は有りますか?」



「いいえ、いいえ、先生、手が、手が動く様に成りました」



「其れは、良かった。余り、無茶はしてはいけませんよ」



「はい、先生、此れからは自分の実力に見合った依頼を、


こなして行きます。有難う御座います」



この様にして、一人づつ治して行く、潰れた目を回復させて、


折れた腕を繋いで、千切れ掛けた足を再生させて、


失った部位は、再生させる事は出来ないが、


どんなに痛んで居ても、部位さえ残って居れば、



全て再生させた。


下半身不随の冒険者を立たせ、走れるようにし、


寝たきりの冒険者を走れるようにした。


顔が半分崩れた女性の顔を整えて、


千切れた胸を再生させた。




「こ、此れは、ヒールの域を完全に超えているわ。


ヒールは、傷口を塞ぐだけで、


再生はしない筈。ハイヒールの様に、


欠損した部位は、治せない様だけれど・・・・



ヒールと、ハイヒールの間なのかしら?


言って見れば、ミドルヒール?」



治療を見て居た女性冒険者の一人が、俺に向かって跪いて、



「神様が降臨、成されたわ」



と、祈り始めると次々と其れを見習って、祈り始めた。


と其の時、ヒールを掛けた女性の、


欠損部分が生え始めて来て、再生された。



「う~ん、祈りが力に成るのかね~まあ良いや、


スレンダーで、綺麗な御姉さん、


もう一度欠損して居る娘集めて~」



「はい、しかし魔力が・・・・」



「魔力は心配要らないから、祈りの力が有るうちに早く!」



「は、はい!」



其の後、次々に欠損の有る、娘達を治療して行く。


実は奇跡は、1度だけだったのだけれど、其の後は、


ヒールの振りしたハイヒールを使ったのだ。


奇跡に乗っかった訳だな、



俺は、気付かなかったのだけれど、


此の時もう一つの奇跡が起きて居た。


冒険者達の、絶対的な忠誠と言う、奇跡を・・・・・・・・



「君で最後だね、


順番待ち大変だったでしょう。ヒール!


君も、あんまり無茶をしちゃダメだよ、


体が資本なんだからね」



「はい、モモ様の言う通りに致します。


自分の身の丈に見合った仕事をして参ります。


本当に有難う御座います。


モモ様、体の方は大丈夫なのですか?



私、順番は回って来ないとばかり・・・・


魔力切れして居るのでは無いですか?」



「自分がこんなに傷付いて居るのに、俺の心配を?


ええ娘や~惚れて舞うやんけ~!


俺、魔力量だけは多いから、心配無用ですよ、


いつの間にか俺の名前、聞いて居たのね」



「まあ、惚れて舞うだなんてもう、


其れに私の方がずっと年上ですよ、


でも、御所望と有れば何時でもオーケイです」



「モモタロウ様、お疲れ様で御座いました。


魔力は大丈夫なのですか?


正直10人も見て貰えれば、ラッキーと、


思って居たのですけれど、


125人全員見て頂けるとは、


思っても見ませんでした」



「ふぃ~魔力が多いのが自慢なんで、


でも、流石に疲れましたが」



「では、少し時間が過ぎてしまいましたが、


食堂にお昼ご飯でも食べに参りましょう」



「いえ、結構ですわ、お気持ちだけ頂いて置きますわ、


私くし、モモちゃんの作ったお昼ご飯が良いですわ」



「モモタロウ様は食事をお作りに成るのですか?」



「ええ、まあ、魔法の袋に大量に有りますが」



「是非、私もご一緒させて頂けませんか?」



「良いですよ」



「では、私の執務室に」



冒険者ギルドのギルマスの執務室に行くと、


3人、テーブルに付いて、



「モモちゃん、モモちゃん、お腹減った~」



「はい、はい、今日は、ハンバーグ定食だよ~」



っと、作り置きのわらじハンバーグに、ご飯、コンソメスープ、


麦茶にサラダを取り出すと、



「「頂きま~すっ」」



「頂きますって?」



「うん、もぐもぐ、命を頂きますって、感謝の言葉ですわ、


もぐもぐもぐもぐ」



「もぐもぐ、其れは素晴らしい言葉ですね、


頂きます。もぐもぐ」



「いや、もう、食べてるし」



エレンは此の後、一言もしゃべらずに、食べて居た。



「美味しいです、凄く美味しいですわ、もぐもぐ」



此の後、ギルマスも何もしゃべらず、


食べる事に集中していた。


執務室は静まり返り咀嚼音だけが響いて居た。何か怖い、


執務室に来た係りの女性が2回入って来たが、逃げて行った。


デザートの、チョコサンデーを食べ終わると、



「美味しかった~幸せ~もう、死んでも良いかも~


でも、もっと食べたいわ~で、私、何を言いたかったのかしら?」

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