-104話ー 商人ギルド
晩御飯を食べて居たら魔法学院の制服を着た、ちん入者が現れた。
「貴方ですね~私の料理が不味いって言って居る人は!」
「はい?俺そんな事言って無いよ?」
「でも、受付の娘があんたの料理、不味いからって断られたよって」
「食べても無いのに不味いなんて言う筈、無いじゃん」
「其れは、そうだけど~」
「もぐもぐもぐもぐごくごくごく、ぷっは~
言ったのは私くしですわ、
けど不味いなんて、一言も言って居りませんわ。
モモちゃんの料理の足元にも及ばないと、言ったのよ。
パクパク、もぐもぐ、プッシュッごくごく、ぷっは~
う~ん、美味しいですわ~生きて居て良かったですわ~」
「うっ、ゴクリ、私にも少し食べさせて下さい。
私の料理がけなされた事には変わりが有りません。
私には食べる権利が有ります」
「ハートちゃん、ダメだよ~
お客さんにそんな失礼な事言っちゃあ~
又、クビに成っちゃうよ~」
「レモンは黙って居なさい。
此れは、料理人としてのプライドよ!」
「ハートちゃんは魔法使いじゃない、
料理は学費を稼ぐ為のアルバイトでしょ」
「う~ん、方法が目的に変って居るんだな~まあ良いや、
二人共、お腹減って居るんだろう?食べてくと良いよ」
ストレージから、取り皿を出して焼き肉のたれを入れて、
序でにニンニクも入れて、二人に渡すと、
黙々と食べ始めた。
「二人共まだ仕事中だよね、だからお酒はダメだよ」
二人は、リスみたいにほっぺたを膨らませ乍ら、
うんうんと頷いている。
「3人共、リスみたいにほっぺたを膨らませて居るね~
さてと俺も食べようかな、
ドラゴンの肉は柔らかくて、霜降り肉みたいなんだよね~
肉自体に濃厚な旨みが有って、其れを炭火で焼くと、
ほのかに、炭火の風味が出て良いんだよね~
其れを、アバラ白金のタレで頂く、ん~美味い!
此処で、プシュッ、ごくごくごくごく~プッハ~
う~ん美味いっ!生きてて良かった~って成るんだよね~
3人共食べるのに必死だね~」
皆、無言で黙々と食べて、食べ終わった所で、
デザート、今日はイチゴタルトにするかな、
と4つに切り分けて、
紅茶と一緒に、出してみると、
又、黙々と食べ始めて、食べ終わると、
「モモちゃん美味しかったですわ~ご馳走様でした」
「「御馳走様でした~」」
「旦那様~モモちゃんって言うんですか~
凄く美味しかったです~有難う御座います~尊敬します~」
「うん、美味しかったわ・・・・私の完敗です。
絡んで御免なさい」
「は~い、お粗末様って、意外と素直だね」
「私、此れでも料理の腕には自信が有ったんだけど、
こんなに美味しい晩御飯は初めてだわ、
全く足元にも及びませんわ」
「何、此れ位、で、君達魔法学院の制服着て居るけど、
魔法学院の生徒なの?」
「はい、私、魔法学院1年生のレモネードと言います。
生徒会の書記をして居る苦学生です~」
「私は、魔法学院2年のハートと言います。
生徒会の副会長をして居ます。私もアルバイトをしないと、
学費が払えない苦学生ですわ」
「俺達今日、学院に入学届出しに行った新入生だよ」
「まあ、お金持ちなんですね羨ましいです~尊敬します~」
「君達、親からの仕送りは?」
「そんなの無いですよ~魔法が使える事が分かってから、
一生懸命に働いて、お金を貯めたんですよ~
うちは貧乏貴族ですから~でも、お父さんもお母さんも、
お姉ちゃん達だって、妹達も一生懸命に節約してくれて、
お陰で何とか、魔法学校に入れたんですよ~」
「ええ話や~ええ娘やな~おじさん感動したよ~」
「おじさんって、どう見ても私より若いじゃ無いですか~
もう~からかわないで下さいよ~」
「私も同じね、入学金だけは何とか捻り出してくれたけれど、
後は自分で頑張りなさいってね。」
「そうなんや~あんまり頑張り過ぎて~
目的と方法が入れ替わったんだね~
其の内、頑張っただけ良い事が有るよ~」
「でも、中々厳しいですよ~私、魔力を上手く扱えなくて~
苦労して居るんですよ~此のままじゃ赤点まっしぐらですよ~」
「うんうん、魔力が旨く扱えないんだね、
じゃあ両手を出して見て、
そうそう、体の中で自分の魔力を感じて、ぐるぐると、
体の中を循環させるように」
俺は、レモンの手を取ると少しづつ魔力を流し込んで、
徐々に魔力を増やして行く
「ああ、良いです~凄く気持ち良いです~
下が大変な事に成って来ました~あ~ん、だめ~」
「如何?自分の魔力の感じ良くなって無い?」
「凄く良く成って居ます。けどかぼちゃパンツの中が、
大変な事に成って居ます~足に伝って来ます~やばいです~」
「あ、な、貴方、レモンに何したの~?」
「うん、魔力の流れが悪いみたいだったから、
体に魔力を送って、流れを良くしたんだけれど、いけなかった?」
「・・・・・私にもして下さい」
「えっ、良いの?」
「はい、魔力の流れを良くすると言うのは、
魔法使いに成る為の、第一関門なんですわ、
皆、苦労する壁なんです。
私も凄く苦労している問題なんです。魔力譲渡などと言う、
高等魔術何て、扱える人始めて見ました。尊敬しますわ」
「へ~そうなんだ~やばいみたいだから、
他の人には言わないでね、じゃあ両手出して見て」
「はい!!」
今度は、ハートに少しずつ魔力を流して行くと、
「成程、魔力譲渡は性的興奮状態に成ると、
専門書にも書いて有りましたが、
此の事なのですね」
「って、おっぱいを顔に押し付けながら言わないで下さい」
「だって仕方有りません。気持ち良いのですから」
「って、股を足に押し付けて腰を振らないで下さい」
「専門書の通りですから、我慢して下さい・・・・
・・・・ん・・んん・・ぁああああ~!」
「で、如何ですか?魔力の通りは?」
「はっはっはあ~、はい良い感じです、此れなら、
ファイヤーボールが撃てそうですね、ではモモちゃん来て下さい
かぼちゃパンツの中は、準備オーケイですわ」
「では、じゃね~よ、二人共お風呂に入っておいで!」
「「は~い」」
「って、お連れ様は良いのですか?」
「暫くは大丈夫だよ、酔い潰れてるし」
「其れでは、お先に頂きますね」
二人が風呂に入っている間に、着替えを脱衣所に置いて、
「着替え置いて置くよ~」
「「は~い、覗いて良いですよ~」」
「良く在りません!」
「「は~い」」
焼肉をあてにビールを飲んで居ると、二人が上がって来て、
「「お先に、頂きました~」」
「仕事、穴開けちゃったけど、良いの?」
「はい、大丈夫です~もう此の時間は暇ですから~」
「仕事が入ったら呼びに来てくれますし、大丈夫です。
其れよりこの服は?あのお嬢様の、良いんですか?」
「良いよ沢山有るしね、プレゼント、
其れに、今度から魔法学校の制服に成るからね」
「え~っ、本当ですか~嬉しいです~可愛いですし~」
「ええ、本当に可愛いですね、有難う御座います。
私、文句を言いに来たのに、本当に良いんですか?」
「良いよ、同じ魔法学院の生徒だしね」
「「はい」」
お日様の様な笑顔を俺に向けると、二人は部屋から出て行った。
「ふぅ~疲れた~風呂入ろ~」
入浴後、エレンを叩き起こして、風呂に入れると、
やっと1日が終わった。
エレンは今日も風呂の中で寝てしまったので、
引っ張り上げて体を拭いて、
乾かしてからパジャマを着せて、ベットに放り込んだのだが、
「もう、エレンの、股のほくろの数も分かるよ~」
・・・・・・・・
翌朝、俺達は朝ご飯を食べると、南街の住宅ギルドへ向かった。
ガタゴトと揺れる荷馬車の中で、街並みを眺めながら、
「馬車の停留所に行く迄が大変なんだよね~」
「其れ位は我慢して欲しいですわ」
「でもね~明日は大所帯に成るだろうし、此のままじゃあね~」
「う~ん、其れはそうですわね~・・・・
じゃあ、住宅ギルドと冒険者ギルドの用事が終わったら、
大きめの荷馬車でも買いに行きましょうか?」
「そんなの俺、動かせないよ~其れに、
そんな簡単に手に入る物なの?」
「此れだけの街ですからね、
商人ギルドへ行けば簡単に手に入りますわ。
農家の小さな馬車から軍事用の大型補給用馬車、
貴族用の豪華仕様の馬車迄、
あらゆる物が此の街では手に入りますし、
全てが商人ギルドに集まりますわ。
其れに操車は私くし出来ますわ」
「凄いね~エレン、元、悪役令嬢なのに、じゃあ、
飛竜の代金貰う序でに、頼んでみるかね?」
「そうですわね、じゃあ先ずは商業ギルドに行って、
飛竜の代金を頂いてから、
馬車の手配を頼んで選んで貰っている間に、
住宅ギルドの用事と、
冒険者ギルドの用事を済ませましょうか?」
「良いね~時間が余ったら、
馬車で散策なんてのも良いよね」
「デートですのね、其れは楽しみですわ」
昨日と同じ所で、降りた俺達は早速、
商人ギルドへと向かった。
ギルドの受付カウンターに行くと、
昨日と同じ受付のお姉さんが居て、
エレンは其のおお姉さんに、
「ちょいと貴女、昨日の飛竜とグリフォンの代金を、
頂きに参りましたわ」
「あら昨日の~では早速、此方の別室へお越し下さい」
と、2階の貴賓室に案内されて、
「お茶をお持ち致しますので、少々お待ち下さいね」
と、俺達をふかふかのソファーに座らせると、
部屋を出て行った。
暫くして、昨日の解体所に居たおっさんがやって来て、
「やあ、良い素材を有難う、解体するのに徹夜に成ったぜ」
「いや、其の前に体中に付いた血を拭きましょうよ」
「ん、ああ?此の返り血は、解体師の勲章だぜ!」
其処に受付のお姉さんが戻って来て、
お茶を入れて呉れたが、渋い、
「何ですの~渋いお茶ね~」
「あ、いえ、お茶は渋いもんですけれど?」
「モモちゃん紅茶」
「は~い」
俺は、紅茶セットを出すと、皆に入れて渡した。
「まあ何て綺麗な器、薄くて柄も清楚で上品です。コクッ
えっ!!何、此のお茶凄く美味しい!
上品な甘さと香り、其れに綺麗な色、
此のお茶を飲んだら、他のお茶は飲めなく成りますね」
「其の通りですわ、もう、私くし此の紅茶しか飲めませんの」
「紅茶と言うのですか?何処で手に入れられたのですか?」
「企業秘密です」
「でしょうね~冒険者さん、今後も仲良くやって行きましょう」
「まあ、考えておくわ」
「本当に美味ぇな此のお茶、で、
金額なんだが、素材の状態はSS級だ。
最高ランクだ。此れも想定している最高クラスなんだが、
今回の分にしてみれば、今死んだ様に新鮮な物だ。
過去、何度か時間が止まっている、
魔法の袋で持ち込まれた事が有るが、
其の分に付いてはSS超級の判断が下されている。
まあ、特別って事だ。
此処では魔法の袋についての詮索はしねえ、
此処で、お前らの信用を得る為に、
正直に素材の査定に付いて説明しよう。
冒険者とギルドの取り分は本来冒険者ギルド、商人ギルド、
共に5対5の山分けに成って居る。
冒険者5に対して冒険者ギルド、商人ギルドが5だな、
何で、冒険者ギルドと商人ギルドが同じなのかに付いては、
其れをお互いに競争して仕舞うと、
お互いに立ち行かなくなる為だ。
その為に協定して居る。反論は有るだろうが、
冒険者ギルドや、商人ギルドが潰れると困るのは、
冒険者や、商人な訳だ。
市場がめちゃくちゃに成って仕舞うからな。
で、本来なら市場価格の5割で買い取るんだが、
お嬢ちゃん、以前、北街の商業ギルドで
騙されたそうだな?」
「ええ、そうですわ、今、思い出しても腹が立ちますわ」
「そりゃそうだろうな、
此方でも北街の不正を把握して居てな、
そいつはとっ捕まえて、重罪の鉱山送りにして居るんだが、
こいつに付いては、商人ギルドの手落ちに成る。
で、だ、此れは冒険者ギルドにも、許可を得て居る話だが、
今回の買取に付いて、6対4で買い取らせて頂く、
詳細に付いては此の明細の通りだ。
で、買い取り価格の合計なんだが、
グリフォンが白金貨5枚で、飛竜が王金貨3枚だ。
此れは、金級の冒険者が普通の状態の物を持ち込んだ場合の、
約10倍に相当する。まああれだ。
此れからの付き合いに期待しての、期待料も含んでの事だな」
「ほう、三億五千万か中々のもんだね、エレンって?」
エレンは白目を剥いて、泡を吹いて気絶して居た。ブク、ブク