2話
書きたいことはたくさんあるのでどんどん更新していきます。
水樹をまもると誓いはしたものの十歳の子供に出来ることは少なかった。
おばあちゃんたちは悲しみににくれていてはっきりいって俺たち子供にとっては不安になるための材料にしかならなかった。
だから生活費をもらうのとたまに家に来てもらって手伝いをしてもらう程度に頼んだ。
だからお金の問題はもちろん贅沢はできないがなんとかなったし家事もやろうと思えばできるようなものだった。
後は水樹の精神的な問題だけだったがそれが一番の問題だった。
八歳の水樹にとって両親とは何事にもかえがたいものだったのだろう。
俺だってそうだった。水樹の表情はどこか諦めているようにみえた。これからの人生の楽しさを。
水樹自身そんなことを事を考えてはいなかっただろうけどそうみえた。
それだけあの頃の水樹は笑っていなかった。だからその分俺は笑った。水樹の事を笑わせようとした。でも水樹は笑わなかった。
だから俺は考えた。今まで笑わせようとそのために面白いことをしようとばかりしていた。
でも両親を失った八歳の少女が欲しいのは笑いなんかじゃない。愛だと気づいた。
そこから水樹をとことん愛していった俺はトントン拍子にシスコンになっていきその過程でだんだん水樹もブラコンになっていった。
よく考えればおかしな事ではないだろう。両親のいない少女が両親代わりのような兄を愛すのはごく普通のことだと思えてきた。
もちろん今でも母さんや父さんが死んだ事は悲しいけどもうあれから十二年たった。いつまでもそうは言ってられない。
俺は別に結婚したいとも思わないしこれからも水樹と一緒に暮らしたいし水樹もそう思っていると思う。
晩ごはんを食べ終えた後水樹から言われた「兄さん、大事な話があるの。」
ありがとうごさいました。