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自転美少女  作者: 夜行画伯
第1章 中学1年生と小学生時代
7/17

第7話   からかってくる彼女には

出会いの過去編が終わったので、時系列だと2話の続きになります。

この二人のからかいは悪意からではなく、好意から成り立っています。

『ねぇねぇ~ゆうくーん。』

隣にいる彼女がニヤニヤしながら僕を見てくる。

こういうときは、何かよからぬこと…すなわち、僕をからかおうと考えているときだ。


『一体、芝原さんはなにをニヤニヤしているのですか?僕には分かりかねますが。』

なので、あえて名字読みで、あえて丁寧な言葉で質問する。


『んん~?誤魔化そうとしてもダメだよぉ~。いやぁ~…初めて麻衣に会ったときの優くんの第一声は、忘れようと思っても忘れられませんなぁ~。』


一体何キャラなんだ?と思いつつも、出会った頃の話になると、やっぱり初対面のエピソードが出てくる。

メインは、麻衣の秘密に関する話だっただろ!?


『あぁ~そうでしたそうでした。そのときも【美しい】とか言ってたよね~。いや~…出会ってわずか二日で優くんは、この麻衣ちゃんにすでに釘付けだったわけですなぁ~。』


だから何キャラなの?

それにまぁ…すでに釘付けだったというところは否定できないだけに、たちが悪い。


とりあえず、調子に乗りまくっているので、少しお仕置きを。


出会った頃の話をする前は、麻衣が回転椅子で目を回していたので、麻衣の頭を撫でていた。

しかし今度は撫でるのではなく、麻衣の頭をガシッと掴む。


『ふえっ?』


そして、掴んだ状態で、麻衣をぐるりぐるりと円を描くように回す。


『あぁ~うぅ~。』

なすがままにされている麻衣はうなり声をあげている。


反応が面白いので、しばらく彼女の頭を回し続けた。


それから30秒ほど経つと…

『と、とめてぇ~…。ご、ごめんなさぁ~い…。』

と弱々しい声でギブアップを宣言したので、掴んだ手を解放した。




『はわぁ~…頭がぐわんぐわんするぅ~…。』




目が虚ろな状態で、頭をぐるぐると揺らしていた。

つまり目を回している。


『まだぐるぐるするよぉ~…。』

まだ回されている余韻があるのか、止まってもなお、頭をぐるぐると動かしていたので、ガシッと再び麻衣の頭を掴んで止めてあげる。


『これで止まったはず。』

『…まだ世界が回ってます…。』

『目を回しすぎな。』

『だって、ちょっと前まで回転椅子で回ってたし、それに、恥ずかしい過去をもつ優くんの照れ隠しに、麻衣は大きな犠牲にあったわけだし。』


おっ…まだ懲りてないみたいだな。


『麻衣ちゃーん、もう一回いっとく。』

今度は麻衣ちゃん呼びをしながら、満面の笑みで近づいていく。

もちろん目は笑っていない。


『あぁっ!ごめんなさい、ごめんなさい。許してください。次やられたら、麻衣はとんでもないことになってしまいますっ。』

『まぁ半分は冗談として、だいぶ長い時間休憩したから、勉強の続きやろっか。』

『あ、半分なんだ…。うん、そうだね。次は数学だね。』


このように、二人で勉強の合間に休憩しているときは、このようにじゃれてる時がほとんどだ。

今回のように麻衣がからかってきたり、逆に僕が麻衣をからかうことがあったり。

からかわれたほうは怒る素振りを見せるが、もちろん本気で怒っているわけではない。


さっき頭をぐるぐる回されていたときも、麻衣…めちゃくちゃ笑顔だったし。




さぁ気持ちを切り替えて勉強を再開する。

ちなみにではあるが、麻衣は僕よりも勉強ができる。

学年には200人程度の生徒がいるなかで、麻衣は10位以内、僕は20位台である。

そんなに差がないように見えるが、小さいようで大きな壁だったりする。


あと、二人きりのときの麻衣はこんな感じだが、学校では違う顔を見せる。

学校ではTHE優等生といった感じになるのだ。

今日みたいに、デレデレ・ポンコツ・イチャイチャのようなことにはならない。

一応補足ではあるが、麻衣のポンコツは、それも彼女の魅力の一つなので誉めてはいる。


なので、学校では甘い雰囲気にならないはずなのだが…。

それでも、学校公認の夫婦と呼ばれるのは何故なんだ?

次の話は、学校での二人+友人の様子です。

学校では、ポンコツな麻衣は見られません…たぶん。

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