表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
暗闇  作者: もんじろう
10/23

10

 慣れもあってか、中田のときよりも簡単だった。


 妻は地獄に堕ちた。


 当然の報いだ。


 さて、嵐のような激情が去って、少し落ち着いてくると、やはりバカなことをしたなという気持ちが頭をもたげてきた。


 妻を殺したことではない。


 中田を殺したことだ。


 ここに放置するわけにもいかない。


 しかも時間が無い。


 妻の不貞の相手が、ここにやって来るからだ。


 2人の死体を廃坑内の誰も来ない奥へと移動するのが理想だが。


 とにかく早く始めなければ。


 私はまず、中田の死体へと取りかかった。


 そう、こうして私は人を運ぶのが、こんなにも大変であると思い知ったのだ。


 中田の死体の両脚を掴み(やはり背中に背負うというのは抵抗があった)、妻の死体のある場所を通り、奥の通路へと運び出したのだが、これが想像以上の重労働だった。


 大柄な中田は、とにかく重い。


 数m動かすだけで私はヘトヘトになった。


 2人を殺したときの気力と体力は、どこに消えてしまったのか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ