80 街づくりは計画的に
「こ、これは領主様!失礼致しました!ですが、兵も連れずに魔の森へ行くのは危険でございます。」
「良いのだ。ここで見る事は他言無用だぞ。少し魔法を発動させるから、門の中に戻っていろ。」
そして、父様は門の外に石畳みの広場を作り、その先に道を造る様にしてほしいと言った。
うん。確かに、ここを広場にして、魔の森への準備も出来る店とか施設とかも集めたら便利ね。
私は前世で見た(行った事はない)ヨーロッパとかを思い浮かべた。よくCMとかで見たやつだ。アスファルトの道路とかじゃやり過ぎだしね。この世界に合わないよ。
父様や門番兵と一旦門の中まで下がり、土ーちゃんに頼んで土魔法を発動させた。
本当に精霊ちゃん達は素晴らしい。私のイメージ通りの結果を出してくれる。大理石ではないけれど、円形の放射状に並べられた石畳みが美しい。しかも表面が滑らかで仄かに白く光って…?あれ…光って?よくよく見ると私の造る建造物って、みんな白く光ってるねぇ。これが魔除け効果なのかしら。
「「「おおっー!」」」
後ろから声が上がる。父様と門番兵2人だ。もう1人もこちらに来たらしい。
「凄いな。やはりフィアの魔法は規格外だ。だがこれだけの物を造って魔力は大丈夫なのか?普通ならば、皆力尽きてしまうぞ。」
「だ、大丈夫みたいです。私の魔力は人よりちょっとだけ多いのです…。」
「いや、ちょっとどころじゃないんだがな。もうお前を常識に当てはめるのは諦めたよ。これもきっと、女神からの恩恵だと思う事にするよ。フィアには申し訳ないが頼らせてもらうぞ。」
「はい!大丈夫です。いっぱい造りますね!」
この大好きなディラントを良くする為に、私は頑張りますよー。…実はそんなに苦労はしてないし、頑張ってないんだけどね。頑張ってるのは、精霊ちゃん達です。
「お前達も他言無用だぞ。フィアの力を欲しがる不逞の輩を増やしたくないからな。」
「は、はいっ!」
門番兵達はカクカクと首を動かしながら、返事をするのがやっとの状態だったよ。
魔物やアンデットの類いが近寄って来ないのは、本当に便利ね。ここで商売をしてもらうにも安全性が更に増すからね。
それに、冒険者ギルドをここに移せないかしら。そしたら、街の中には乱暴な人が少なくなるし、完全な住み分けが出来るんじゃないかな。
冒険者ギルド、宿屋、お店とかをこっちに移して、街の中の空いた所に学校や居住地を造りたいの。
上手く行けばスラムとか無くせるかもしれない。
どうかしら。
父様にその計画を話してみると、目を見開いて驚き、はぁ…と溜息をついたよ。
ああ…父様…イケメン…。
そのお顔がご褒美ですー!私、ちょっと変態入ってるかしら。自重した方が良い…?




