75 双子だった
こうして、お話ししている間も私はずっと、抱っこされたままなんですが…嬉しいんですけどね!
だけど、もうそろそろ降ろしてほしいな。
私って、まだちびっ子だから、抱っこしやすいのかしらね。
あっ!そうだ!このまま、冒険者ギルドの裏に転移しちゃえばいいんでないの。
「ハク、おいで。」
ハクは凄い跳躍で私の腕の中に飛び込む。おお、すごいね。全然、重さを感じない様に飛び込んでくれたみたいだ。
ソレストさんは『え?何で?』って感じで私とハクを見る。
一瞬、地面が無くなる感じがすると思うけど、私の事落とさないでね。きっとツワモノだから上手くバランス取れるよね。ちょっとイケメンが困った顔とか見てみたい。ふふふ…。
「冒険者ギルドに帰るんですよね?行きましょう。すぐに着きますから。転移。」
「う…くっ…」
爽やかな笑顔が消えたよ?堪える様な顔になったよ!イケメンギルドマスター、耐える耐える。私を落とさない様に頑張ってくれてるー。素敵!やっぱいいオトコですな!
ちょっと意地悪だったかしら。ごめんなさい。
「冒険者ギルドに着きましたよ?もうそろそろ降ろして下さいますか?」
「え?…ああ、すまない。降ろすよ。」
その呆然とした顔、見たかったんです!ほんと間近で見れてご褒美です!
そして、腕の中では、フワフワの子犬。幸せ。今日もいい日ね。
「ここは…冒険者ギルドの裏?君はいつもここに転移してるのか。確かにここなら、目立たないね。それにしても、空間魔法も使うって聞いてたけど、本当だったんだ。子供だなんて侮ってたらさっきみたいに悪戯されるから、気を付けないとね。」
…気付かれてたー!許して。テヘッ。
◇◇◇
そうそう、ハクの登録に来たのよ。
そして、私の前にはギルドマスターと副ギルドマスターの2人が並んでいる。
おお…並べて見るとソックリなのが良く分かる。双子なんだそうだけど、雰囲気が違った。ギルドマスターのソレストさんは、お気楽な自由人タイプのイケメンで、副ギルドマスターのクレストさんは、イケメンなんだけど、ちょっと神経質な感じで取っ付きにくい真面目タイプ。銀縁眼鏡とか似合いそうです。
もちろん、従魔登録は許可されて、晴れてハクは私の従魔になった。従魔の印というのは、首輪タイプと足輪タイプがあって、どちらも伸縮性のある謎の魔法具だったが、首輪は嫌いなので、足輪タイプにした。
目立つ所がいいので、ハクの左上腕に着けた。
金色で凄く似合うね。ハクが大きくなっても、大丈夫らしい。後で確かめてみよう。
ギルドマスターが、冒険者ギルドの中に、転移していい部屋を用意してくれた。ラッキーとか思ったけど、討伐に出るとき、ついでに連れてってほしいんだそうだ…交通手段にされてしまっただけだった…でもいいのよ。どうせ、冒険者ギルドで沢山換金するんだからね。




