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68 魔の森の魔王?

 

 近くで見ると更にデカい!可愛い顔してるんだけど…ちょっと怖いかな?私くらいなら一口で食べられちゃいそう。


 そう思った瞬間、シュウウウゥーて感じで萎んだ!ってか、小さくなった!


「昨日の子犬ちゃんなの?」


『そう。ぼく、たすけてもらった。きれいなまりょくもらった。へんなやつら、ふえなくなった。』


 …ええ?声?テレパシーみたいな。この子が言ってる?


 直接頭の中に響くみたいに、たどたどしい声が聞こえてきた。


『ねえ、ぼくのこえ、きこえる?』


「うんうん!聞こえてるよ!ばっちしよ!」


『ぼく、いっしょにいく。ここ、あんないできる。きれいなまりょく、すき。』


「綺麗な魔力って?」


『うん。きのう、めがさめるまで、いっぱいもらった。だから、げんきになった。たたかうとまりょくへる。また、きれいなまりょくほしい。だから、いっしょにいく。』


 ずっとモフってただけだったんだけど、あれで魔力あげてたって事なのかな?そんなの、いつでも喜んでしてあげるよ。


 要するに私の魔力がほしいから、一緒に来て、私のお手伝いをしたいと。そういう事かな?


「わかった。じゃあ、名前は?何て呼んだらいい?」


『なまえ?うまれたときから、フェンリル。まえのフェンリルがたおれて、ぼくがうまれた。なまえ、ほしい。』


「うーん…フェンリルかあ。前世でもファンタジーでよく出てきた神獣とか魔獣とかね。名前無いと不便ね。だけどねぇ…私のネーミングセンスは致命的にダメダメなんだけど。どうしよかな。白いからシロとか、ハクとか…ハクでいいかな?」


『うん。ぼくのなまえ、ハク。』


 単純だけど、気に入ったんならいいかな。


「じゃあ、ハク、私の名前はフィアルリーナ・ディラント。フィアって呼んで。」


『わかった。フィア。よぶ。』


「ところで、ハクはまだ子供なの?」


『ぼくはうまれて100ねんくらい。まえのフェンリルちからつきた。だから、つぎのフェンリル、ぼくうまれた。』


 よくわからんけど、100歳だけどまだ子供みたいね。


「じゃあ、どうして前のフェンリルは死んじゃったの?」


『あのへんなやつら、あふれて、たたかって、ちからつきた。めがみさま、あいつらでてきたとき、フェンリルつくった。フェンリル、このもりまもった。でも、100ねんまえ、フェンリル、あいつらにまけた。』


「なるほど、ハクはこの森を守る為に女神様に創り出されたのね。」


『フィアのまりょく、めがみさまのまりょく、にてる。だから、すき。』


 そうかぁ。やっぱり似てるのね。魔力の質みたいなものかしら。なんてったって、女神に愛されし者だもの。


「ふふ…じゃあ、協力してもらっちゃおうかな。モフるだけで、報酬になるんだったら、お安い御用よ。一緒にダンジョンの魔物退治しましょ。あ。あと、大きくなれるんだよね?私とか乗せて移動出来る?」


『できる。』


 そうして、フェンリルのハクは私を乗せられるくらいの大きさになった。


「私の父様達、あそこにいる人達の所まで乗せてくれる?ハクを紹介したいの。」


『わかった。のって。』


 ハクは私が背中に乗ると…速かった!まるで風の様だった。あっという間に、父様達の場所に着いたよ。凄い!


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