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50 リタは?

ブックマークありがとうございます!

 

 翌日、朝食を済ませ孤児院の裏に転移した。


 リタに会うためだ。


 まだこの時間なら、孤児院の中にいるはずだと思って来たのだけれど…。


 リタは居なかった。


 孤児院の子供達に聞いてみたら、王都から鑑定の宝珠を持った使者が来て、孤児院の子供達全員を鑑定したらしい。その時、リタが行方不明の伯爵令嬢だった事が判明した。そして、そのまま両親の待つ王都へと連れて行かれてしまったそうだ…。


 あー…そういえば。


 王様が、豚侯爵に拉致された子供達の捜索を指示したーとか父様が言ってたわ。


 そんな…リタは豚侯爵の被害者だったの?


 両親の元に戻れた事は、いい事なんだろうけど…お別れの挨拶もできなかった。


 私の唯一のお友達だったのに…。


 その伯爵の家名を聞いてみたが、何しろ子供達なので、憶えている子がいなかった…。


 家名がわからなければ、お家に訪ねて行く事も出来ないよ。


 そういえば、私、リタに精密鑑定はしてなかった…。


 敵じゃない友達に無断で鑑定するのは、失礼だと思ってたから…今では、それが悔やまれる。


 王都の伯爵ってわかってるから…父様や兄様、もしかしたら母様も知ってる人かもしれない!


 あ…教会に行けば、孤児院担当のシスターがいるじゃん!リタに修行をつけてたんだし、大人なんだから憶えているはず!


 早速、聞きに行こう。


 私は同じ敷地内だったけれど、前世の事もあり絶対に足を踏み入れなかったディラントの教会の方に向かった。


「…もう、またなの?!」


 王都の大教会の時と同じ様に、体が淡く光っている。


 王都でそうだったから、もしかしてとは思ってだけど。せっかくの全身黒づくめの意味がないね。


 私が女神様に好かれてるってのは、よく分かってます。きっと今回も何か授けてくださったんでしょう。ありがとうございます。後でステータス確認しておこう。


 まあ、このお陰で、シスターが慌てて飛んできた。空中を飛んできたわけではないよ。もちろん。はあ…。


 シスターは私を教会に勧誘しようとでも考えているのか、奥へと招こうとする。


 あ、そういうのは結構ですから。


 私は、リタの事を聞きたいだけだったんだけど。


 結果から言えば、聞けなかったんだ。


 なんか、貴族が犯罪に巻き込まれて、孤児院に捨てられていた事は、他人に知られたくない醜聞になる。口止めの誓約をされているので、それに関しての事はもう話せないらしい。


 行方不明の捜索願いを出した時点で、貴族中には知られてるはずなのに…変なの。だけど、私にはわからない事もあるのかもしれない。


 それが判った時点で、教会からはさっさと退散しました。シスターしつこい!


 リタ…。


 リタが幸せになってくれてるならそれで良いのよ。


 だから、私はそれを確かめて安心したいだけなのよ。


 あとは、父様達の情報だけが頼りです!


 けど、邸に帰る前に行く所がある。



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