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48 休憩のお時間

ブックマークありがとうございます!

 

 馬車に揺られ続け、お尻が痛い。


 町から町まで、約6時間。


 3時間くらいで昼食休憩取るんでしょ?


 もうそろそろ、休憩じゃないですか?降りましょうよ。


 そう、心の中で訴えていると、馬車が止まった。


 やった!と喜んでいると、なんだか様子が変だったので、マップを展開してみる。


 父様や兄様が緊張している。


 あー…盗賊来てるわー。20人くらいね。


 今回、常時マップ展開も雷ちゃんに殲滅指示もしてなかったから、貴族の馬車、襲いに来たのね。護衛の兵士は10人だから、チョロいとでも思ったのかしら?


「多重結界」


 皆が怪我しないように、結界かけとこ。


 もう、私が変なのは、家族全員知ってるし、もう隠すの面倒だし、自重はしない。


 あ…兄様だけは、知らないかも。ま、いいや。


 皆が盗賊を認識してるんなら、捕まえて処理してくれるはずだから、私は戦闘不能にするだけでいい。うん。楽チンね。


「雷ちゃん、ショック」


 そして、馬車の外からの緊張感が消えたのが感じられた。


 そして、盗賊全員捕縛したと父様の部下からの報告がされた。


「怪我人はいないですか?いたら治療します。」


 と言ったけど、矢で攻撃されたにもかかわらず、空中で弾き返され、近接戦闘になる前に賊が倒れ伏した為、皆無事だと言っていた。そりゃそうだ。私、結界張ったもん。雷ちゃんもきっちり仕事してくれたし。


 あら、なんだか、父様の視線が…。


 …えへっ。にっこり笑顔で返してみた。


 盗賊は20人くらいいるし、気絶してて運べないので、護衛の騎馬兵が一人、町まで走って衛兵を連れて来る事になった。


 …万能庫に入れられたら良かったなと一瞬だけ思ったけど、多分死体なら入るだろう…が良くない…嫌だ…無理。


 魔物じゃないから大丈夫だとは思うけど、万能庫に入れて、万が一解体でもされちゃったら…スプラッタだ。


 だって既に、《分別万能庫》にしちゃったんだもん。


 これからの冒険者生活に必要なんだもん。


 だから、基本的に人の死体は入庫しませんよ。ちゃんとお墓に入れましょう。


 …盗賊が襲ってきたとわかった時から、私、兄様のお膝に抱っこされてるんですが。


「アル兄様?も、もう安全ですから、降ろして…」


 兄様はハッとした顔をして、優しく隣に座らせてくれた。


 私を護ろうとしてくれたのもわかりました。


 が、てっきり父様と一緒に馬車の外に出るのだと思っていましたから、少しびっくりしてしまっただけです。


 でも、イケメンのお膝抱っこはちょっとだけ恥ずかしかったです。


 うん。イケメンは何をしてもやっぱりイケメンなんだと再認識しました。


 アル兄様は、聞けば何でも答えて丁寧に教えてくれる凄い博識人なのだ。それに加えて、魔法剣士でかなりのイケメン。そして、これからは若くして領主様になる。


 私に姉様が出来るのもそう遠くないでしょう。楽しみです。


 そうして、私達はそこでそのままマッタリとお昼休憩をとりつつ、軽食を食べつつ、兵が戻って来るのを待ちました。


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