表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/172

34 王都に着いた


私達は五つの町を経て、6日かけて王都にようやく到着した。


途中、襲撃はなかったし、『レーダー』にもそれらしき者達の反応もなかった。


とりあえず、無事に王都に着いたので、らいちゃんへの指令はキャンセルした。


流石に王都内の大通りとかで、堂々とは襲ってはこないと思うし。


王都にも父様の屋敷があるとの事で、先ずはそちらに行くのである。


王城の周りを囲むように貴族街が有り、父様の屋敷は一番端の方にあった。


中は、維持するための使用人がちゃんといるので、(たとえ突然訪れたとしても)すぐに使える状態になっていた。


来る途中宿で休んだと言っても、やはり旅の疲れはあるので、すぐに眠れそう。


エルドの職授の儀は明日行われる。


どんな職業になるのかな?精霊ちゃん達がくっついてるから、精霊関係になるとは思うけど。楽しみです。


◇◇◇


翌日、私達は正装に着替えて大教会へ向かった。


何故正装かと言うと、儀式の後で王城に呼ばれているらしかった。


いつもは、父様だけが王様の御前に呼ばれているのだが、今回は家族揃ってだそうな。


なんだか、あんまり行きたくないのよね…前世で王城のイメージが良くなかったから。


そういえば、母様は元公爵令嬢だったらしい。今は母様のお兄さんが当主をしているのだそう。


…ん?じゃあ、私に婚約を申し込んで来たのは従兄弟になるのかな。従兄弟って結婚してもよかったんだっけ?


うーん…よく覚えてないけど、ギリギリセーフだったような…。まあこの世界では関係ないのだろう。血が濃くなるのは良くないって言うけど。


母様の一族は精霊の加護のつく者が生まれやすいらしい。加護を受けていると、ほぼ白い髪なのだそう。


そういえば、ディラントの街で目が合った、あの男の子の髪は白くなかったなぁ。色素の薄い茶色…ベージュっぽかった気がする。そして、瞳は綺麗なアップルグリーン…確かに母様と同じだった。


ちょっと、逃げるのに必死でよく見てなかったんだ。


父様は聖騎士という職業で、若くして既に王の信頼を得て、王城で王の近衛騎士長をしていた。


以前から検討されていた魔の森との境界を守る役目の新領を拝領し、辺境伯爵に陞爵されて、公爵令嬢だった母様と釣り合う爵位を賜る事が出来た為、めでたく母様と一緒になれたんだそう。


この陞爵は前公爵が、母様の気持ちを汲んで、愛娘の為にと後押ししたそうだ。


ただし、母様が遠く危険な辺境の新領に行ってしまうのは、想定外だったらしい。


私のお祖父様でもある前公爵は、元々あまり体調が良くなかったらしくて、母親似の愛娘が嫁に行ってしまい気落ちした為もあるのか、早々に息子に当主の座を譲り隠居生活している。


依然体調は良くないらしい。


因みに未だに原因不明なのだそう。


お祖母様は母様が成人した頃、病気で亡くなっている。


今回、公爵家の方にもお見舞いを兼ねて訪問する事になっている。


お祖父様…どんな方でしょう。


優しい方だといいな。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ