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32 王都に行くよ

 

 私の弟、可愛い天使の様なエルドが、5歳になった。


 大教会で職業を授かるために、王都へ行かなければならない。


 父様も母様も悩んだ…私も王都へ連れて行くか、邸に置いてゆくか。


 悩んだ結果、父様は、自分のいないところで連れ去られるのは避けたいと私も王都へ連れて行く事に決めた。


 べつに私は大丈夫なんだけどね。


『転移』は距離関係なく移動できるから連れ去られても、すぐ戻って来れるし。


 それに、万が一転移が使えない事も想定して、他にも精霊ちゃんの力を借りて出来る移動方法編み出したし。


 だけど、完全無詠唱は無理だった。厨二詠唱をつらつらと叫ばなくていいってのが無詠唱って事らしい。だから、私は最初から無詠唱だったようだ。


 心の中で唱えるだけで発動するのが良かったんだけどなぁ…仕方ない。


 今までの実験で、精霊魔法と言われるのものは、私が魔法を使うんじゃなくて、精霊ちゃんが私の魔力を引き出して現象を起こすから、厳密には魔法じゃないと思う。魔力をたくさん使えば凄い威力になるし、魔力が少なければ、それなりの現象しか起こせない。だから、魔力量の莫大な私は、他の人達から見たら超火力の魔法も撃てちゃうって認識になる。


 そう考えると精霊は魔力量の多い人が好きなのかもしれない。精霊の愛し児の称号がついてるし。


 因みに、母様には風と水、エルドには火と土と光の精霊がくっついている。


「ねえさま。ぜったいぼくがまもるからね。」


 エルドぉ〜〜なんていい子なのっ!


 5歳になったエルドは相変わらずとっても可愛らしい。そこに頼もしさも加わって、もっと成長したら女の子にモテまくるでしょうね…ちょっとだけ心配。もし変な女だったら排除する…。


 そう言えば、久しぶりにステータスを見てみたら…私の称号にゴブリンスレイヤーが追加されてた…微妙。


 現在、この街の周辺のゴブリンと盗賊はほとんど居なくなって、遭遇困難となっております。おかげであの草原地帯、ゴブリン平原はとても平和。私は、街の子供達が安心して薬草採りが出来るようになったと自負しておりますよ。


 約三年間ひたすらゴブリンを狩ってきたおかげで、少しずつレベルは上がって、今はLv32になりました。ゴブリンありがとう。


 今度、レベルが99になったら、きっと全てカンストになるのではないかと思う…。


 そう、リタには、ちょっとだけ家の都合で出かけて来るねと言ってきた。帰って来たら会いに来るからって。


 リタは一瞬、なぜか心配そうな顔をしたけど、「修行しながら待ってる」と言った。そんなに私は頼りないのだろうか…。


 その気になれば、王都からでも一瞬で帰ってこれるのよ。だから、心配しないで待っててね。



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