表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/172

25 冒険者ギルド

 

 やったあーー!


 やっと…街の外に出れたよぉー!


 ありがとうっ!ありがとうリタ!


 心の中で感謝する。


 本当は声を出して言いたかったけど、恥ずかしいし、ちょっとだけやましい事情があるから、街の外に出たくらいで喜んでるのを、知られたくないと思ってしまった。


 それから、リタに色々と教えてもらいながら、薬草を摘んだ。


 2人で採ったから、2時間ほどでいつもより早く多く集まったと、リタは喜んでいた。


 これを冒険者ギルドに持っていくと、薬草採取は常時依頼なので、すぐに換金してくれるのだそう。見習いにはランクがつかないので、魔物討伐の依頼は受けられないし、どれだけ薬草を納めても、ランクアップも関係ない。


 薬草は1本で1リル。安っ。


 リタはこれを毎日、朝からお昼過ぎまで200本程集めるのだそう。暗くなると魔物が増えてくるので、早めに街に向かって戻る。


 今日は2人で2時間くらい、約200本。


 リタを待たせてしまった分、取り戻せて良かったよ。


 実は、私が薬草を見つけるのが早いのには理由がある。精霊が場所を見つけてくれて、私に教えてくれていたのです。いつも私の周りにフヨフヨ漂ってるけど、私が薬草を探し始めると、薬草のある場所でふわふわしてるから、場所を教えてくれていると気づいたんだ。


 いつもよりは少し遅い時間らしいけど、まだ暗くはない。


 戻りながらさらに薬草を採り、2人で街に向かって歩く。


 ふいに前を歩いていたリタが立ち止まった。


 くるりと私の方を向くと、私の腕を取り走り出した!


「えっ?ええー!何っ?!」


「ゴブリン。まだ気づかれてないから大丈夫。ちょっと、遠回りで帰るね。」


 リタは走りながら私に説明してくれた。


 …私、多分リタよりもステータス上のはずだけど、ゴブリンに気づかなかったよ。


 きっと、リタの方が危険察知に敏感なんだね。


 私って、そういうの鈍いからなぁ…。


 索敵みたいな、遠くから敵を見つけられる魔法とかも必要よね。


 言霊創造さんで作れるかも知れない。今日、帰ったらやってみよ。


 そして、私達は迂回して、街へ戻った。


「じゃあ、私、ギルドに薬草納めてくるね」


 リタはそう言って冒険者ギルドに入って行った。


 …街に入ってすぐに気づいた。こちらを窺う視線。魔物の探索とかは出来ないけど、こういう視線には割と敏感。


 私かと思ってたけど、どうやらリタをつけてきたようだ。冒険者ギルドの前で別れると、視線を感じなくなった。


 あー。昨日のリタを襲った奴らかな?じゃあ、まだ帰る訳にはいかないね。


 やがて、リタがギルドから出て来たので、話しかけながら、リタを狙ってる奴がいると教えた。


 流石に大通りでは襲って来ない。


 昨日は巧みにスラムの奥に追い込まれたそうだ。


 私の転移。リタにバレちゃうけど、もういいや。


 リタの腕を掴み走り出すと、店の間の路地に素早く逃げ込んだ。


「転移」


 次の瞬間、2人で孤児院の裏に転移した。


 うん。2人でも問題なく転移出来た。


「えっ?」


 リタが目を見開いて、周りを見渡している。


「ど、どう…して?」


 リタに、自分には色んな魔法が使えるとだけ話した。


 きっと、詳しく話してもわからないと思うし。


 すごい、すごいとはしゃぐリタには、誰にも話さないようにと、念は押したけど、漏れたら仕方ないよね。


 それから、毎日、私はお昼過ぎにリタと街の外に転移して、店の間の路地や、冒険者ギルド近くの物陰に転移で戻ってを繰り返した。


 移動に時間がかからなくなったし、2人なので採取量が増えて、毎日400リル、銅貨4枚稼げるので、山分けで半分の銅貨2枚が私の取り分になった。


 うふふ。毎日、日本円で考えると200円だけど、少しずつ貯まってる。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ