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22 いい事思いついちゃった

 

 解決策は見つからない。


 街の外に出たいのに…今は無理だ。ガッカリだ。


 5歳では、不自由すぎるのよ。


 お金を稼ぐのも、魔物狩って素材売るとかしたいのに、5歳児では売ることも出来ないだろうし。


 もう、いっそのこと、エリーに全部ブチまけて、協力してもらおうか。


 …却下。絶対止められる。ウチの使用人だから、とうさまにバレるわ。


 お弁当は…やっぱり頼めなかった。必要ないはずなので、作ってもらえない。


 で、食事のときに、こっそりとパンを『入庫』した。


 毎食数個ずつ頂いたので、10個ほど蓄えました。


 お弁当クリアです。


 行き先はやっぱりスラムの裏路地。小屋の中は危険かもしれないから。


 結界を纏えば、路地の片隅に転移しても、誰も気がつかないはずだ。


「結界」


 あの裏路地の隅っこをイメージして…


「転移」


 うん。あの裏路地の物陰に上手く出られました。成功。


 そして、更なる行動範囲を広げようと歩き出した。


 え?


 前回の時には無かったモノが目の前に転がって…!


 小さな女の子っ!倒れてる!


 素早く駆け寄って、抱き起こした。


 …殴られた…跡?…酷い。


 女の子は薄汚れたボロを着て、手足も汚れてる。でも、頰や手の甲が腫れていて、頭も打ったみたいで血が出ていた。


 女の子は痩せていて、私と同じくらいの年齢に見える。


 意識はないようだ。でも死んでない!


「ハイヒール」「キュアヒール」


 治癒魔法を唱えた。完全回復を使うほど瀕死ではなかったから。


 あっという間に腫れが引いた。これも問題なく治せたようだ。キュアヒールを追加で唱えたのは、感染症対策だ。後で浄化もかけてあげよう。


「う…ん…。」


 女の子の意識が戻ったみたいだ。


「あ…?」


「大丈夫?どうしてこんなところで、怪我してたの?」


 この子はこのスラムの端にある孤児院で暮らしていて、なんと!既に8歳なのだと言う。


 私と同い歳に見えたのは、完全に栄養が足りないせいだ。


 そして、彼女は最近、稼ぐために冒険者ギルドで見習い登録をしたのだが、その少ない稼ぎを奪われたそう。酷い!


「た、助けてくれて…ありがとう。でも、治療費が払えない…どうしたら…。」


「ううん。治療費なんて要らないよ?私は私の思い通りに、したい事をしただけ。気にしなくても大丈夫。」


「でも、お礼したい…。何か私に出来る事があれば…。」


 んんっ?あるよ。出来る事。いい事思いついた!


 なんかいい感じに安全な転移先、確保できそうじゃん?


「じゃあ、孤児院見てみたいから、案内してほしいな。この街のことも色々教えてくれたら嬉しいし、それでチャラよ。」


「あ。これもオマケよ。浄化。」


 女の子だから、清潔にした方がいいのよ?


 なんとか上手くいきそう。


 だって、この子冒険者見習い。私も稼ぎたい。この子と協力すれば!外に出られるかも。


 そして、この子のボディガードもしてあげたい。多分できると思う。そろそろ精霊ちゃん達も使ってみたいしね。なんとかなると思うのよ。基礎知識はバッチリだからね!



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