表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
144/172

126 まだまだやる事は山積み…

遅筆お許しくださいませ…。

 

 食堂へ降りていくと、既に皆揃っていた。


「おはようございます。遅れて申し訳ありません。」


「おはようフィア。そんな事ないよ。皆もたった今揃ったばかりだから。」


「アルの言う通りだ。フィアは軍人でもないし、ずっと率先して働き過ぎだ。本当ならもう少し休ませたいと思っていたのだがそうもいかなくて…済まないな。」


 兄様と父様が申し訳なさそうに言う。


 でも、これは私がしたい事をさせて貰ってるだけなので、返って申し訳なく思えてくる。


「ところで父様、もう、この一帯は大丈夫なのですよね?」


「うむ。フィアのお陰で皆の消耗も皆無で、もうこのディザの町のガルダート信者の捕縛、尋問も済んでいる。この町の警備も増強したから、我々はディラントに戻る。…尋問の結果はディラントに戻ってから話そう。」


 …?父様、何か含みのある言い方。ガルダート信者達に何かおかしな所があるのかしら。


 このディザの町は、砂漠ダンジョン村の様にガルダート信者が一般人の中に入り込んでいた数が少なく、町ごと乗っ取られる前に奴らを鎮圧できた事もあり、住民達は翌日には魔物騒動やガルダート信者の暗躍などなかったかの様に通常通りの生活を始めていた。


 ソレストさんは冒険者ギルドの支部をディザの町に置き、砂漠ダンジョン村にも簡易出張所を作って、領軍と連携しながら、本格的にダンジョン攻略を推進していくと言っていた。


 魔の森ダンジョンも宜しくお願いします…。


 うんうん。いっぱいダンジョン資源を有効活用したら、もっと食卓事情(1階層で塩が採れるんならもっと先に潜れば胡椒とかのスパイスとかもあるんじゃないがと思う)改善や皆の武力増強も出来るし、基本的にこの国は遅れてるのよ。


 頑張ればもっと発展出来ると思うよ。


 そうよ。よくも悪くもこのバルディア王国って呑気だと思うんだよね。


 前世で召喚されてしまった時感じた悪い印象は只の勘違いだったんじゃないかと思うくらい。


 あの時悪意を持ってたのは、グランダ皇国からの間者のバルト一族なんだろう。そして、恐らくそのバルト一族をこの国に送り込んだのは、ガルダート教皇。名前は知らんけど。


 …ん?ガルダート教皇って…もちろん代替わりしてるんだよ…ね?まさかずっと同じ奴って事は…考えたくないわ。まあ、エルフとかドワーフとかこの世界には長命種の人達だって存在するんだもの。普通の人族ではない可能性はあるわ。


 通常営業に戻った町の人々が、私達に向かって感謝の言葉をかけてくる。ちょっと気恥ずかしい。


 幾ら逞しい人達でも、あの巨大サンドワームに町を包囲されたのは恐ろしかったんでしょうね。私も生きてるアレを間近で見るのはもう勘弁だよ。


 私、思い立ったら直ぐの人だし、思い立ったが吉日って言葉通り、今日から少しずつでもきっちり巨大壁でこのバルディア王国を囲ってしまおうと思う。


 全部一気にやるのは無理だから、先ずは手始めにあの砂漠ね。ガルダートの奴らがもう簡単に侵入出来ない様にするわ。


 こちらに設置されている魔方陣は押さえたし。他にもあったらまずいから、一斉に他の各町の捜索、警備もする事になってる。


 もし、グランダ皇国が正常になったら交易なり何なりする為の関所は後でもつくれるから。


 …誰か正確な国境がわかる人いるかしら。


 後は、可愛いマリアナちゃんの憂いを取り除かなきゃね。


 父様達や王様達に迷惑がかからない様な良い方法ないかしらね。


 まあ、リグトス子爵もいるし、バルト元侯爵は論外だけど、あのグロルドに手伝わせて、出来ればグランダ皇国の事なんだから彼等で解決させたい。


 もちろん、私は最大限に協力するけどね!


お読みいただきありがとうございます。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ