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104 今は大人しく?

 

 国王様は助けを求めてこの国に来た皇女達を保護することは出来るが、今はまだグランダ皇国内の政変に関与は出来ないとし、こちらからは手を出してはならないと言われ、もしも今後グランダ皇国が我が王国に何らかの不利益を齎した時は助力すると決めた。


 ええーっ…じゃあ、グランダ皇国に乗り込んじゃいけないって事?


 マリアナちゃんのお父さんとお兄さんが危ないと判っているのに?


「フィア。国王様の決定は絶対だ、今は動いてはならん。絶対に勝手な事はするなよ?お前の力があれば容易く解決出来るなどと思ってはいけない。他国の事なのだから。」


 一先ず父様と一緒に邸に戻ってきて、開口一番そう言われてしまった。


 うう…でも…こういう時って最初が肝心なのではないでしょうか。魔物だって広がる前に殲滅するべきじゃないの?


 敵が皇国内を掌握する前に何とかしちゃう方がいいと思うんだけどな…。


 でも、仕方ない。国同士の事だし、ましてや国交の無い国だもの。これがまた友好国だったら話は違ってきたのだろうけどね。


 だけど、警戒は最大限にするらしい。


 国境に監視砦を築き、王都から防衛の為の騎士団を置くらしい。…ウチの騎士団の方が強いんじゃないかと思うけど、国境を受け持ってくれるんなら、まあ、いいか。変ないざこざが起こらなければ良いのだけれど。


 マリアナちゃん、ごめんね。今は涙を呑んで我慢の時みたい。いざとなったら、協力するからね。


 そうと決まれば、ディラントの戦力を上げる為に例の計画を父様に相談してみようと思う。


 どんな計画かって?それはスラムの人材発掘計画よ。


 スラムで燻ってる人達の殆どが元冒険者。怪我をして働けない人達。


 その事を父様に話したら、通りすがりの治癒計画は却下されてしまった。身体が突然治っても、不思議がられるだけだから、そこはキチンと教会で女神様からの助力を得て奇跡を起こしている的な演出をすべきだと言われた。


 治癒計画自体の反対はしないのね…もう父様も色々と私の取り扱いに慣れてしまったよね。


 そして、領主が主体となって呼びかければ奇跡だなんだと胡散臭さは払拭され、皆きちんと治癒を受ける為に集まって人材発掘しやすいだろうと。


 今はディラントの戦力増強に努めよう。


 今後グランダ皇国がどう動いてもすぐに対応出来る様に。


 そして、近いうちに必ず、皇帝さんと皇太子さんを助けてマリアナちゃんの憂いを取り除くからね。


 ふふ…でもね、グランダ皇国内のどこへでも転移出来る様に準備はしておきたい。父様達には内緒でマップの空白を埋めに行っちゃうんだもんね。


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