103 シャケおにぎり美味しいよ
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ソレストさん達と父様は、1回で私特製魔石を5個(500万リル)も使う不経済な通信魔道具で国王様に報告する為に行ってしまった。その通信魔道具は副ギルドマスターの部屋にあるそうです。何故ギルドマスターの方の部屋に無いのか…それはいつも討伐に出てしまって居ないソレストさんの部屋よりも、冒険者ギルドを実質切り盛りしてる副ギルドマスターのクレストさんの部屋に置く方が合理的で安全だから。
いつか気が向いたらもっと経済的なおサイフに優しい通信機器を研究してもいいわね。
あ、マリアナちゃん達はまだ完全に回復していないし、ウチの邸の受け入れ体制が整うまでもう暫くこの冒険者ギルドの救護室で安静にしてもらう事になった。
マリアナちゃんは泣き疲れて眠ってしまったし知りたい事はきけたので、そろそろ私もお暇しよう。
うーん。何だかリグトス子爵は熱でも出てきたのだろうか。顔が少し火照った感じになっている。さっき身体中に矢傷やら切り傷を大量に受けたからね。念の為にもう一回キュアヒールと浄化をかけとこう。大量出血だったし、傷や毒は消えたけど身体の調子はまだ戻ってないだろうし。あと、お風呂代わりね。
私がキュアヒールと浄化を発動すると、リグトス子爵はちょっと緊張した面持ちで「ありがとうございます」とお礼を言った。
「安静にしてくださいね。」
と言い置いて副ギルドマスターの部屋へ。そして、国王様に報告する父様達を眺めながら、グランダ皇国に乗り込む方法を考えていた。だけど、転移は行ったこと無いから無理だしね。地道に皇都に走るかなぁ。
それに他にもやりたい事は沢山ある。
入浴施設どうするかな。温泉湧いて無いから、上物を造るだけじゃ駄目なのよね。まずは父様に湯沸かし魔道具作れる人紹介してもらわないと。だから、後回しね。
そういえば、お昼食べ損ねた…お腹が空いた。
ハンバーガーって気分じゃないのよね。
…おにぎり。そう!コメ!米が食べたいよぅ。まるで海外旅行中の日本人の様な叫び。
ここでおにぎりが『プリーズ』で出せたら、もうカレーライスだって、カツ丼だって、お寿司だって出せちゃうよね!
だけど、今はおにぎり1個でいいから食べたいの。
そして……うははははっ!出たー!おにぎり!だけどやっぱり、手作りのおにぎりねー。しかも、私の大好きだったシャケおにぎりよ!うんまい!懐かしの米…あっと言う間に食べちゃった…。
プリーズで出る食べ物は私が作った事ある物ばっかりみたいだから、お寿司はきっと巻き寿司やちらし寿司だろうな。握りは作った事ないもの。
おお、なんか、気分的に満足したからかチカラが漲るわ。魔力は満タンね。…おにぎりの効果だろうか…。
…視線を感じた。父様だった。きっと、おにぎりを頬張ってたのを見られたのだろう。…父様も食べる?
!!!心の中で言ったのにかぶりを振って要らないという意思を示した父様やっぱりエスパーですか!?
毒なんて入ってないし…。美味しいのに…。
まあいいわ、おにぎりも沢山創って万能庫にストックしておこう。
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ゴールデンウィークに入りましたので、出来るだけ更新出来る様頑張りますね!
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