102 私のアレお買い上げー
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あと、マリアナちゃんがエルフのギルドマスター達を見て怯えた理由も聞いた。
ガルダート教会は人族至上主義を掲げ、獣人やエルフを亜人種とし魔物と同じ扱いの恐ろしいモノだと言われてきた為、最初エルフを見て怯えたらしい。
なんて事ですか!美男美女エルフは目の保養なのですよ!心の潤いなのよっ!
そしていつかイケメン獣人さんをモフモフするのは私の夢なんですけどー!西の砂漠を越えた向こうにある共和国にいるらしいのよね。
…まあ、イロイロと許し難い奴ね。そのインチキ宗教の教皇の名前はラドラー・ファントス。多分、聖職者じゃなくて錬金術師だろう。もう、これは潰してあげないとね。宗教云々とか関係なく、剣と魔法の世界なのに魔法が使えない国があるなんて勿体ないでしょ?
うーん?そういえば魔法が使えない皇国の治療はどうしているのか?医者がいるのかな?
それは、ポーションや解毒剤などを使って治療するしかなく、しかもガルダート教会の独占販売で…そりゃ力を持つ訳だ。そして治癒魔法や浄化魔法が使える巫女は邪魔でしょうよ。正確には固有スキルの祈祷なんだけどね。
だけど、アンデッドの浄化とかはどうしてたのかしらね。魔法使えないんだよね?…あー…魔道具ね。教会の司教にだけ渡される魔道具があるらしい。公には魔道具じゃなくガルダート神から魔法を授けた事にされてるらしいわ。そんな魔道具作れるのは素直に凄いって思うんだけど。
父様が私をじぃーっと見てる…。キリリとした目が私に何かを訴えている気がしますが。
「…先ずは国王様に報告してからだからな。許可がない限り動いてはいけないのは…わかっているだろう?フィア。」
あら、何それ。父様怖い。
何で判っちゃうのかしら。父様はエスパーですか。
…分かりました。今はまだ大人しく、入浴施設でも造りながら国王様の判断を待ちますよ。
でも、インチキガルダーティー教会を潰すのは決定事項ですから。この可愛いマリアナちゃんを傷つけ脅かしたのは万死に値する!
と、泣き疲れたのかマリアナちゃんは私の胸に寄りかかり眠ってしまった様だ。まだ6歳なのだから無理もない。
「あ、えぇーと、フィアちゃん、お願いがあるのだけどちょっと良いかな?」
ソレストさんが話しかけてきた。
へ?お願い?何かしら。
父様がソレストさんを睨む。まるで俺の娘に手を出すな的な?
ソレストさんは、そんな父様とは目を合わさない様にして私に言った。
「…魔石持ってないかな?アレ5つくらい譲って欲しいんだけどなー。アレが無いと通信の魔道具動かせないんだ。」
あーアレって、私特製魔石の事だったのね。あるわよ。1個100万リルのアレね。5つと言わず幾らでも売りまっせ。
直ぐに万能庫から倍の10個出してみて、ソレストさんに差し出すと、うーん、と唸りながら副ギルドマスターのクレストさんを見た。クレストさんが仕方ないって感じで頷くとやったーって感じで10個の魔石を受け取った。…へへっ毎度ありぃー。1000万リルでお買い上げー。
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