10アレを滅したい
さてと、まずは、ここがどこなのか?召喚された前世と同じ世界なのか?
あー…召喚されたあの国の名前知らないよ…
あれからどれだけの時が過ぎたのかもわからないし。
一瞬しか過ぎてない可能性だってある。
国王なんて、あの時1度の接点しかなかった。名前不明。
私を街の外に運んだ兵士は、ひとっ言も喋らない奴だったし。
あとは…執事風じいさん、舌打ち王子、白ローブとか治癒師ギルドの受付とおじちゃん、おばちゃん…。
調べようがないじゃん。
うん。過去の事はあまり振り返らなくてもいいや!
大切なのはこれからよ!
そしてこの身体はまだ5歳児だから、知らない事がたくさんある設定で通るはず。
いざとなれば、あの二足歩行の豚魔物ショックで一部記憶喪失になるのもあり。
必要な知識を得るために、まずは身近な大人になんでも聞いてみよう!そして、この世界に本があるならば探して読みまくり、知識を蓄えたい。
中身はおばちゃんだけど、見た目は幼児だからね。なんか某有名アニメのようだけど、あんなに賢くないからね。遠慮はしないでガンガン聞きまくるよ。ウザがられるかな?
うーん。変人扱いされても困るから、やっぱり程々にしておく。図書館とか見つけられたらベストね!まあ、また勉強しないといけないってのは少しだけ面倒だけれど、中身は大人だから、なんとかなるでしょう。
もしかしたら、前世の知識が役立つ時もあるかもしれないし。
この部屋を見たところ、とても綺麗で家主は貧乏ではない様に見えるし、教育もしてもらえるかもしれない。
まあ、メイドさんを雇えるんだから、裕福な商人か貴族とかかも…ね。あ。うん。記憶あるわ。貴族みたいだ。
なるほど、貴族だと家名を持っていて、平民や奴隷は名前だけなのね。
そ・し・て!私は今度こそ冒険者ギルドに登録するのだ!
なぜか…?それは…?ふふっ…もちろんあの二足歩行の豚どもを駆逐するためよ。
アレはこの世から消すべきなのよ?絶滅させるのは到底無理だとはわかってるけど、見つけたら…滅す!
前世の可愛いミニブタちゃんは好きだったし、豚肉も好物だったけど、アレは実際見たら怖すぎた。
アレを…魔物をやっつけたい。いや、滅さなければならないと思う。何故かはわからないけれど、そんな気持ちが沸き起こってウズウズするくらい楽しみなんだけど。…私、おかしいね。
安心安全なマッタリ生活を望んでいる私だけど、それは今ではなく、老後の楽しみなのだから。




