あなたは、私の文句ばっかり!
私の職場に、何か口を開けば、、、?
私の文句しか言わない男がいる、、、!
彼の名前は 『石井 たくと』25歳、お調子者で愛想がイイ!
職場の人たちには嫌われないが、私には物凄く嫌われている、、、!
私の名前は 『坂本 りな』22歳、私の彼氏でもないこの男が
私は大嫌い!!! なんなの!? 石井のくせに、、、!!!
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そして今日も、この男は私にだけ文句を言う......。
『おはよう~えりりん! 今日も、可愛いねぇ~』
『おはようございます! 相変わらず、佐野さんはカッコイイすっ!』
『やあやあ~おはよう! 京子ちゃーん! 今日もお仕事頑張ろうね!』
『なんだよ! 坂本! 不愛想な顔をしてんじゃないよ!』
・・・なんで? 私だけ、そんな言い方なのよ、、、!!! 超ムカつく!
*
職場の飲み会でも、、、。
『今日はさ~じゃんじゃん飲んでいいよ~! 上野さんのおごりだから~』
『なんだよそれ!? お前だけ、お金出せよ~!』
『ええーーえええ!? それマジすっか? 俺、お金持ってないすっよ~!』
『うそだよ~! うそうそ~! 案外、お前は真面目だな~』
『アハハ~冗談はやめてくださいよ~』
『さあさあ~みんな飲んで飲んで~ 今日は楽しもうよ~!』
『いやい? 夏姫ちゃん? 今日、なんだか一段と可愛いねぇ~!』
『もぉ~石井さんたら~そうやって! 褒めてくれるの石井さんだけですよ!』
『ええーええ!? そうかな、、、? 本当の事だよ!』
『優花ちゃん! なになに? めちゃめちゃ可愛くなったんじゃない、、、?』
『もぉ~石井さんたら~! 直ぐに、女の子なら誰にでも言って~!』
『おい! 坂本、横いいか?』
『えぇ!? なんで! 私の横なんですか、、、?』
『そう言えばさ~石井! りなちゃんだけは、褒めないよな~!』
『本当にそうなんですよ! もっと言ってください、、、!!!』
『なんで? りなちゃんだけ褒めないんだよ石井!』
『・・・だって、褒めたら喜ぶでしょ~! コイツ!』
『何よその言い方? いつもいつも私だけに、意地悪な事しか言わない
男なんですよ~! この人!!!』
『おいおい? もう坂本さん? ひょっとして酔ってるのか、、、?』
『別にいいじゃん! ベロンベロンに酔ったら、、、? ボクが連れて帰って
あげるよ~!』
『お前! ふざけんなよ! 坂本が酔ったら! 俺がちゃんと送るから!』
『えぇ!? お前、りなちゃんの事が好きなのか、、、?』
『・・・えぇ!? そんな事ないすっよ!』
『だからか~! りなちゃんだけに文句や意地悪をするんだな~』
『なんすっかそれ? そんな訳ないでしょ! ほら? 大丈夫なのか? 坂本!』
『・・・・・・』
*
『おーい! 優花ちゃん! 坂本さんがさ~ベロンベロンに酔っちゃったから?
一緒に送っててほしんだけど、、、いいかな?』
『あぁ! もちろんいいよ~!』
『おい! 帰るぞ!』
『・・・・・・ううん、』
私はその飲み会の帰りの事は、かなり酔っててまったく覚えてないのだけど...?
どうやら、、、? 石井が私をタクシーに乗せて、おんぶをして部屋まで送って
くれたらしい、、、。
そこには、私と仲がいい職場の優花ちゃんも一緒だったんだって、、、!
優花ちゃんは、密かに石井の事が好きだったから! その時、思い切って
石井に告白したとか、、、?
でも、石井の答えは、、、?
『・・・ごめん、優花ちゃんの気持ちは嬉しいんだけど、、、? 俺さ
他に好きな女の子がいるから、、、!』
『・・・それって? りなちゃんだよね!』
『・・・えぇ!?』
『そうでしょ!』
『・・・ううん。』
そう答えたらしい、、、。
この事は、優花ちゃんから直接聞いた話だから、間違いないと思う...。
でも毎日、私の文句ばかり言う石井が私の事を好きと言われても信じられない!
だから私は直接、石井に聞いてみる事にした、、、!
『相変わらず、寝てんのか? 坂本!』
『・・・ちょっといい?』
『・・・えぇ!?』
*
私は会社の屋上に石井を呼び出して聞いてみた、、、?
『なんで! 私だけアンタに文句言われなきゃなんないのよ!』
『・・・なんだよそれ?』
『私の事【好き】って優花ちゃんから聞いたけど、、、? 本当なの?』
『・・・・・・あぁ、』
『えぇ!? 噓でしょ、、、?』
『・・・いや? うーん? それが本当なんだよ!』
『やってる事、子供じゃない、、、?』
『・・・・・・ごめん、』
『なに、素直に謝ってんのよ!』
『だって、本当の事だからさ~!』
『・・・バカ、こっちが照れるでしょ!』
『・・・ごめん、』
▽
凄く不思議なんだけど、、、?
今でも、石井は私の顔を見れば文句ばかり言ってくるのだけど、、、!
変わったとしたら、、、?
私と石井は付き合いだしたの! 喧嘩ばかりするし文句ばかり言われるけど?
今までと違って、私はこの男の文句が居心地良く感じるようになった...。
『だって! 私以外の女の子には、この男! 文句言わないんだもん!!!』
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