要するに暇つぶし
なんだかんだ5話目の投稿です。自分のなかで今回が一番つまらないかもしれない・・・
というか一話一話短いきがする。もっと展開を進めた方がいいのかなぁと私は私は今更こうかいしてみたり
感想、指摘、コメント等、超募集中なのでどんどん送ってきてくださいネ。
「……アクセス権?」
驚きに固まった静城がようやく口を開いて始めに出てきた言葉は、おうむ返しの様に俺の言葉を反復するだけだった。
まぁ無理もない。突然過ぎる程に突拍子もないことを言われて、はいそうですか、と都合よく理解してくれるのはごく限られた変人だ。
「そうだ。さっきの<言ったことが全て現実となるよう改変できる>能力との違いは発動の過程にある。」
「過程?」
「<言ったことが全て現実となるよう改変できる>能力なら言うだけで、思ったことを即座に実現できる。でも『アクセス権』の場合だとまず、『アクセス権』を行使して改変権にアクセスして、その後改変したいことをアクセス権を通じて改変権に伝達する必要がある。ややこしい部分はここななんだが、最初はわかりやすくなるようにあえて嘘ついてた訳だ。いきなりアクセス権やら改変権やら言っても今以上に混乱するだけだし、ひとまずどういう能力してんのかってことだけを大まかに理解してもらった。まぁどちらにせよクソチートなことに変わりないが。」
アクセス権はどんな能力よりも強力で、どんな能力者と対峙しても絶対に勝てる。そうできている能力なのだが、どうしようもない場合がいくつかある。
それは俺自身の問題で、不意打ちなどで俺が能力封じをすることができなかった場合だったり、能力を封じても体術等が得意で「能力封じ? 知るかそんなもん」とかで突っ込んでそのまま近接戦に持ち込まれることだ。
俺は運よく武道をならっていて近接もこなせる……とか、喧嘩だと一対一限定で勝てるからたとえそこそこ武道ができる相手でも勝てる……なんてことはない。武道を齧っている相手と近接で勝負すればいい勝負くらいはするだろうが、間合いの取り方や武道の技を使われればいくら反応ができても運が良かったりしなければほぼ百%負ける自信がある。もらった能力以外は一般ピーポーの俺だからこそその辺りの自覚は人一倍だ。
まぁ能力のせいで考察だったり、判断力だったり、冷静さだったりは常人より上になった。―――訂正。常人より上にならざるを得なかった。
所謂、実戦経験みたいなものは常人よりはるかに恵まれているとさえ思う。
「……つまりあなたがやっているのは……そのアクセス権を経由した改変権の行使?」
俺がくだらないことを思案していると静城から確認するような質問を俺に投げかける。
その言葉に、俺は少なからず驚いた。
余りにも理解が早すぎるからだ。
「よく理解したな大抵のヤツは信じないのに。」
「……合ってる?」
「ああ、大体合ってる。」
「……そう。」
そう言って静城は俺から視線を外す。横を向いていてあんまり見えないがその顔はうっすらと嬉しそうに笑みを浮かべている気がした。褒められて嬉しいのか、理解できて嬉しいのかはわからんが照れて顔を逸らしたことだけは何となくわかった。
俺にはその姿が猫に見えたよ。猫耳と尻尾を幻視したよ。もし尻尾あったら絶対ブンブン振ってるね。
……可愛いなおい。
「さて、制限に関する話に戻っていいか?」
「……あ、うん。そう言えばまだ途中だ……」
静城はハッとした様子で、話を聞こうと視線を俺に戻す。静城はマイペースなのかはわからんがリアクションが面白く思えてきたな。
大体の人と気持ちワンテンポ遅れて反応する静城は、はたしておっとりとしているのか、素の反応がこれなのか、はたまたマイペースなのかは知らないが、見ていて飽きないことは確かだった。
「フフッ。」
「……何?」
「あ、や、……何でもない。」
しまった。ついつい笑った。
静城は笑われたことに少し不機嫌気味に俺をム~とジト目で睨んでくる。美少女がこれやると可愛く見えて仕方ないから逆に場が和んでしまうというのを知らないのかコイツは。そんなに睨んでもさっきのジュースくらいしか出てこねぇから。
「……で、3つ目の制限だが、改変するものは例外を除いて必ず明確にしなければならない」
「……だからさっきの勝負のときに一々私の名前を出したの?」
「そういう事だ。相手の名前を出さなければ明確とはいえないから個人に対しての改変ができない。」
「……個人に対してってことは改変する範囲は明確に言えば指定できる?」
「鋭いな、その通りだ。例えば半径○m以内の能力を無効化~とかな。」
「……ふ~ん。……ということは範囲指定をうまく利用すれば、名前がわからない個人にも改変の影響を及ぼすことが可能?」
「可能だ。さっき言ったことを実際に行えば俺の周り限定だがその個人の能力が使えなくなるはずだ」
「……なるほど。…………ねぇ、あなた秋高の生徒でしょ? 明日以降もあなたの能力のこと、聞かせて?」
「別にいいけど、今全部聞いたほうが早くねぇか?」
「……面白そうな話だから、なるべく長く聞いていたい。テストなかったら暇だから」
「……ランカーってそんなに退屈か?」
「……雑誌のモデルや、ドラマの出演とかの話が回ってくることが多いけど、バイト感覚だし、ランキングバトルも最近は一位がだめならって人が沢山来て鬱陶しいから、面白いことに飢えてるの」
「そうか……」
なんかランカーのいや~な部分を聞かされて世間一般のイメージが崩壊を始めた気がする。
「じゃあ、そっちが聞きたい時に聞くって形でいいか?」
「……いいよ。あ、一応連絡先交換する?」
「お、マジで?じゃあ交換するか」
ランカーの連絡先ゲットだぜ。
突然だが美少女の連絡先交換できたら男子高校生はどうなるか知ってるか?
答えは舞い上がるだ。まぁ変に見えるから心の中でしかしないけど。やっぱ今日はラッキーな日だ。
ランカーで美少女の静城風香は俺の能力に興味津々らしい。
あ、そういや運用について聞くの忘れてた。……まぁ後日聞けばいいか。
幸い、時間だけは沢山あるからな。
そんなこんなで、今日この日を以て俺と静城の奇妙な関係は始まったのだった。
ホンット話すすまねぇのな。前回と今回で主人公の能力説明しかしてねぇぜ。
とことんチートかと思ったら色々制限つけたり主人公の一般ピーポー発言だったりどおせ主人公超チートなんだろ知ってる知ってると思った画面前の方。安心してください。きちんと理由付け頑張るんで見捨てないでくださいお願いします。
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2018/8/13、少し気になる所を修正
2019/8/10、少し加筆と修正