ぷろろーぐ
稚拙な文章で読みにくいかもしれません。でも最後まで読んでいだだけたらとても嬉しいです。
冬も終わりを告げ春の心地よい風が吹き始めた。
少年は中学校という新たな学びの場に入学する朝を迎えていた。
朝食は済ませた。顔も洗った、歯もみがいた。真新しくぶかぶかな制服に身を包み、指定の鞄を肩から下げ玄関先で
「行ってきます」
茶碗を洗っている母は
「はーい行ってらっしゃーい」
と台所から返事を返した、そしてドアを開けて外に出たその刹那[せつな]
「遅い!何分待たせれば気が済むのよ!」
門の前に少女が立っていた。
「小学校の集団登校じゃねーんだぞ?待つ必要がどこにある?」
「だから晃なんだ」
今存在を否定された彼は時任 晃[ときとう あきら]
そして怒っている少女は清水 沙織[しみず さおり]晃とは幼稚園から小学校でずっと一緒でいわゆる幼なじみだ。そして隣に住んでいる。
「あのなぁ……お前のせいで小学校の頃何度バカにされたか……。馬鹿なガキ大将みたいなやつに『ふぃ〜あんせ〜』ってな。」「あら、あながち間違いじゃないでしょ?」
晃と沙織は小学校の最後の日、卒業式の日から付き合い始めていた。
「朝から一緒に登校なんてしてたらバカップルって思われるだろ!」
「嫌?」
「少なくとも入学初日からそんな風に思われたくない」
「わかった……。」
少ししょんぼりしてうつむいた沙織はぱっと晃の腕をとり
「じゃあ明日から一緒に行こっ!」
晃はそれを優しく振りほどき
「分かってないな……。」
と軽くため息をはいた。