オアシスの奪い合い
砂漠から生まれた宗教はこのようなものではないかと
( 神と人を分離し絶対のものに従うといった心理 )
ウォージェネラル (戦争司令官) としての脈動
「風の神」の神殿は、激しい炎に包まれていた、利権を分け合ってきた者達の住処である
かつてオアシスの隅に追いやられていた「砂の部族」の司令官ザイルは、いまや一介の武将ではない
彼は唯一神の言葉を地上で実行する「至高のしもべ」へと格下げされ、同時に、絶対的な権力を得ていた
ザイルの背後には、かつての敵も味方も混ざり合った、巨大な「唯一神の軍隊」が控えている
「ザイル様、降伏した風の部族の長たちが、命乞いをしております、オアシスの管理権は全部引き渡すと」
部下が報告する、ザイルは冷酷に首を振った
「拒絶しろ、これは、水を分けるための戦いではない」ザイルは燃える神殿を見つめた
「彼らが『風の神』という偽りの偶像を信じ続ける限り、この地に本当の平和は訪れない
神が複数あれば、人間は再び私欲のために水を奪い合う、争いを永遠に終わらせる方法はただ一つ、偽りの神を信じる者を、この地上から一匹残らず消し去ることだ」ザイルは剣を抜き、天に掲げた
「私は神ではない、ただの忠実なしもべだ、だからこそ、神の命令を私情で曲げることは許されない、進め、唯一神の正義を、あの異教徒どもに刻み込め」
「神は偉大なり!」
兵士たちが一斉に叫び、突撃していく
彼らの目には、かつてのような「水が欲しい」という個人的な欲望はなかった
あるのは「絶対的な正義を遂行する」という狂信的な義務感だけだった
風の部族は老若男女問わず、容赦なく蹂躙された、彼らの神の偶像は引きずり出されて粉々に砕かれ、敗者たちの骸とともに、不毛の熱砂の果てへと容赦なく打ち捨てられた
数日後、砂漠のオアシスには、不気味とも思える静寂が戻っていた
生き残った周辺の部族たちは、その圧倒的な恐怖の前にひれ伏すしかなかった
「逆らえば世界のすべてから排除される」という恐怖が、皮肉にも彼らに「唯一神を受け入れる」という選択をさせたのだ
ザイルは澄み切った水面を見つめながら、呟いた
「これで、この地から争いの種は消えた、これからは、ただ一つの神の法だけがこの地を支配する」
司令官が「神のしもべ」として徹底的な排除を行ったとき、初めて唯一神の地位は「絶対」へと格上げされ、誰も逆らえない新しい秩序が完成したのだった
特定の実体的唯一神を拝むのではなく(神・人分離)
全ては思いの神によってなされた思いの子 (一体であり分裂体、神・人融合) という概念的包摂神ならすべてを包み込むことができるのではないか?
我々すべては思いの子であり神の細胞なのである
全てが全てで全てを作っている




