第21話 難易度の名前からしてバグってる
通常ネルソンスキン(※ほぼブラピ)をセットし、満を持してガルダ本編に挑むことにした。
メニュー画面に並んだ難易度は三つ。
・「ハイキング」
・「アドベンチャー」
・「フラッグ・オン・ガルダ(未解禁)」
「ハイキング」は明らかにチュートリアル延長戦。
「アドベンチャー」が事実上の本編らしい。
そして「フラッグ・オン・ガルダ」は、アドベンチャーをクリアしたら解放されると小さく書いてある。
「フラッグ・オン・ガルダってことは、山頂に旗を立てるモードか。王道だな」
そう思って何気なくネットで攻略情報を漁ったら、さらに一段階上があることがわかった。
最高難易度、その名も――「ネルソン」。
・ハイキング:観光
・アドベンチャー:冒険
・フラッグ・オン・ガルダ:山頂に旗を立てる
・ネルソン:『ネルソン』をやる
「……ネルソンをやる、って何だよ」
もはや動詞扱いである。
とんでもない偉業を成し遂げた人名が、そのまま「名詞兼動詞」になってる世界観。
言語学者が聞いたら頭抱えるやつだ。
しかも、攻略Wikiによると、名付けの元ネタはこうらしい。
「史実のネルソンは旗を三本持ってガルダに挑んだが、「フラッグオンガルダ」の難易度名がフラッグ」と単数形なのは、『旗の本数がまだ足りていない』という隠し難易度の伏線である」
「うるせえよ」
いちいちメタファーを仕込んでくるな。
「フラッグ・オン・ガルダ」は単数、史実では旗三本、不足分二本=上の隠し難易度がまだある、みたいなパズルを真顔で組み込んだやつ、絶対ネルソン信者だろ。
それ以前に、「ネルソン」が難易度名として自然に受け入れられているあたり、この世界ではネルソンが「概念」にまで昇華していることになる。
もっとこう、ハードとかナイトメアとかインフェルノとか、そういうインフレをしてくるかと思ったら、まさかの人名。
一番怖い。




