【幕間】 エリクと相棒ロボの超科学講座1
エリク 「ねぇ、ダイヤモンドでできた星ってないかな」
万能検査機 「ダイヤモンドでできた星? そんなの見つけて、どうするの?」
エリク 「もちろん、耳飾りにするのよ。それとも首飾りかな」
万能検査機 「星を丸ごと耳飾りだ首飾りに? どうやってぶら下げるの?」
エリク 「簡単よ。ダイヤモンドの星と、私を金の鎖で繋ぐの。ねぇ、最高のおしゃれだと思わない?」
万能検査機 「……ただ、君がダイヤモンドの星に、ぶら下がっているだけみたいな」
エリク 「ねぇねぇ、欲しい! ダイヤモンドの星ってないのかな?」
万能検査機 「うーん。理論上は、存在するかもね。ダイヤモンドっていうのは、炭素が高温高圧で圧縮されてできる鉱物だからね。条件次第ではでっかい塊ができる可能性はある。で、その塊が星から離れて、浮遊すれば、それがつまり、ダイヤモンドの星さ」
エリク 「えーっ、やっぱりあるかもしれないんだ! そんな星に住んでみたいね!」
万能検査機 「目がチカチカするだけじゃないかな。それに、ちょっと転んでも痛いし。そんなにいいことないと思うよ。それに結局、炭素なんてありふれているからね。エリク、君みたいな人間の身体の基本部分は、炭素でできてるんだよ」
エリク 「そうなんだ」
万能検査機 「うん。生物は、炭素を濃縮してできているとも言えるね」
エリク 「そっか! 私は、ダイヤモンドと同じなのね! それでこんなにキラキラしているんだ!」
万能検査機 「それは、うーん……」
( 幕間1 了 )




