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EX-2:事案発生


「それともう一件、君たちの耳に入れておきたいことがあってね」


 フブキは真面目な顔でそう前置きをすると、蝶を模した精巧な細工の髪飾りを取り出した。


「これは旋竜の幼い姫君エレノア嬢が身に着けていたものだ。彼女は昨日この屋敷に遊びに来ていたのだけれど、お目当てのパーティの頃にはすでに姿がなく…今朝方庭園にてこの髪飾りだけが発見されたんだ」


「なに?幼女誘拐事件?どこの世界にも最低な変態っているんだな」


「まってマオ君なんでオレ見んの?」


「…ただの誘拐ではないだろうね。幼くとも彼女は竜だ、普通の人間にどうこうできる相手ではない」 


「あ!あー…僕わかったかも…。ニールヴォルグじゃないの、あいつ死亡演出無かったし変だと思ったんだよな」


「ああ、私もそう見ている。奴は不死、故に封印されていた。そして未熟な幼竜は奴にとって最も支配しやすい相手だ、弱ったニールヴォルグが一時的にエレノア嬢の身体を乗っ取ることは理に適っている」


 …なんということだろう。倒したと思った破滅の魔竜がまだ生きているというのか。それだけでなく今度は小さな女の子の身体を奪っていったと。何をするつもりかは知らないが、決して許せることではない。


「で、僕たちにその幼女を助けに行けってことか。…どうする、姉さん?」


 話が早い、流石マオである。どうするかなんてそんなことは決まっている。ユウリがマオの目を見て頷くと、それを見ていたカイががばっと覆いかぶさるように姉弟の肩を抱いた。


「決まりだねー。じゃ、3人で海底迷宮を攻略しよっか」


「うわ、触んな変態!つか海底迷宮?なんで?」


「あそこは奴の瘴気で満ちてるからねー、奴が体力を回復させるならあそこしかないっしょ」


 海底迷宮…200年前にイデアの園とともに魔竜を海底に沈めて封印した後、それを覆い囲うようにして作られた海の中のダンジョンだ。場所はケントルの中心部、女神の神殿から地下へ地下へと進んだ先にあるらしい。


「ふーん、まぁ世界中探し回れとか言われなくて良かったよ、情報ありがとう。じゃあ僕たち2人で行くから」


「ちょおーい!仲間は多いほうが良いっしょ?しかも大賢者カイ様よ?魔竜とかぱぱっと再封印するし。ね、ユウリちゃんもオレが居たほうがいいと思うよね?」


 正直に言えばどっちでもいい、カイに頼まなくともおそらくユウリとマオならば魔竜の再封印も可能だろう。とはいえ仲間が多いほうが良いのは事実であり、断る理由も特にはない。ユウリは少し考えたあと、カイの手を取って握手をした。


「はっはっは!見たかマオ君、キミのお姉ちゃんはオレを歓迎してくれたよ」


「あー…はいはい良かったな」


「かわいくねぇ〜〜」


 さて、ひとまず話はまとまったようだ。あまりのんびりしていてはエレノアが可哀想だ、早く助けに行かないと。


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