78話 言語
飛行機の外は暗い。だけど隣では強いオーラを放っていた。
なぜか僕は今空の上にいる。さかのぼること数時間前。山本さんの別荘から帰ってきた所急に空港まで行くことになりそしてスペインに行くことになった。着いたら着いたで金髪の男子が山本さんにちょっかいを出したりと少し顔がいい少年だった。聞くといとこらしい。
考えると寒気がしてくる。実の従兄弟をどこかに追いやったのだから。
「上川くん、何か足りない物はない?」
「大丈夫、ありがとう」
さっきから山本さんが僕に色々と聞いてくる回数が多い気がして落ち着かない。
少しでも不満そうにしていたら絶対何かしてくると思うからだ。
山本さんもそうだが特に執事さんがこっちをまばたきをせずに見ている。
いつものことだと思いたい。でも目つきが違う気がした。
「上川様、なんなりとお申し付けくださいませ」
「あ、ありがとう御座います……」
最初の頃に比べるとだいぶ山本さんや執事さんになれた気がする。
「ええ、お嬢様の執事でもあり、上川様のものでもございますのでなんなりとお申し付けを」
「lui è mio」
「申し訳ございません」
山本さんが言った。何語かは分からないけど。
「大丈夫ですよ」
僕はそう言って少しまぶたを閉じた。




