75話 医者?
―その頃―
執事は自分の部屋で一人呟いていた。
ヤバいですね、あのボタンは、お風呂でのハプニングを装って、
意識させるという、ボタンなんですが、
まさか、
お嬢様が押してしまうとは、
お嬢様、何も知らないはずですのに
―翌日―
朝起きて、ふと横を見ると、そこにはきちんとたとまれた布団が置いてあった。
あれ、山本さん、どこ行ったんだろう。
そう思っていると、
「お待たせ〜」
と声が聞こえたので、見てみると、ダイヤのネックレスを身をまとい、うでには、サファイヤを使ったブレスレットをつけていた。
「上川くん、朝ごはん食べたら、従兄弟を向かいに行くよ!」
「え…今から?」
「うん、そうだよ!」
山本さんの従兄弟に会うのに、こんな、安っぽい、服装で会うなんて…、絶対、イケメンだったりするんだろうな…
「上川くん、ご飯食べに行こ!」
そう言われて、山本さんはリビングまでぼくの腕を引っ張った。
リビングに着くと、いい匂いがした。
「執事〜今日は高級食器、一式セットを用意してちょうだい、上川くんのもね!」
「かしこまりました。」
「え、ヘレンドって何?」
「王室御用達なのよ!」
「え、」
執事さんがそれを銀のトレーに乗せて持ってきた。
すごく綺麗な装飾がされていた。
「上川くん、これはね、手書きなんだよ!」
「え、て、手書きって何?」
「え、手書き、知らないの?そのままの意味だよ!」
と山本さんは困った顔をしながら言った。
執事さんは、その持ってきた、お皿とティカップ?を並べてくれていた。
「食べよっか!」
山本さんがそう言うと、シェフの人が朝ごはんを並べてくれた。
「本日は、フランスから取り寄せた、クロワッサンでごさいます、あと、こちらは、国産の豚を使ったハムでございます。」
美味しそうなご飯を食べようとしたその時、
「執事なんかフラフラするんだけど、」
「今朝、バイタルは、測られましたか?」
「ええ、正常だったわ!」
「血糖値は、」
「測ってないわ!」
山本さんがそう言うと、執事さんは、なにか機械を取り出した。
「お嬢様、血糖値測りましょう」
「わかったわ」
しばらくして
「少し血糖値が低いですね、アメをなめていてくださいね」
「わかったわ、ありがとう。」
そう言うと山本さんは僕の顔を見ながら言った、
「実はね、私、昔から、血糖値がたまに低くなるの、」
「え、大丈夫?」
「うん、大丈夫、さぁ、食べよ!」
口に入れた瞬間に広がるバターの味だった。
朝ごはんも食べ、部屋に戻ろうとした時に、執事さんに呼び出された。
「あの、上川様、お嬢様には、内緒なのですが、わたくし、一度医師免許を剥奪されておりまして、ですが、旦那様のおかげで、医師免許が復活したので、医療行為もできます、ただ、お嬢様は免許を剥奪されたことは、知らないですので、くれぐれも、言わないでくださいね」




