70話 別荘
「上川様、お嬢様、ここから、別荘まで30分でございます。」
「わかったわ!」
しばらくして、窓の外を見ていると何か、大きな建物が見えた。
「上川くん、あれが別荘だよ!」
「え……、あれが!」
思っていたより、大きくて、別荘と言うより、城だった。
「上川様、お嬢様、ご到着いたしました。」
降りようとすると、山本さんが僕の手を引いて、別荘まで、走った。
ドア、開かないな、と思っていると、
「上川様、指紋の登録をお願い致します。」
「え……、は、はい。」
え、なんで、僕が指紋認証、え、していいの…。
指紋認証をして、執事さんに案内されると、その別荘は、本当の城みたいだった。
「上川くん、この別荘すごいでしょ!」
「うん、すごいね。」
「でしょ〜、これね、昔の本当のお城を使ってるんだって!」
「え……!」
「はい、本当でございます、今、こちらが、日本の間、約400年前から変わっておりません。」
「すごいでしょ、でも、私あまり、ここ来たことないんだ〜」
「え、そうなの?」
「うん!」
山本さんがあまり来たことないって、いったい、どんなところなんだ…
「上川様、お嬢様、こちら、日本の間には、あの、徳川家康の、刀や、甲冑などが置いてあります。」
「え……」
なんで、そんなものがあるんだ。
「日本の間の奥には来賓用のお部屋がございますので、お嬢様と上川様は、ご一緒のお部屋で寝てもらいます。」
「えーーーーー!!!!」
僕は、思わず叫んでしまった。
「執事が、決めたことなら仕方ないわね。」
なんでこうなるんだ…。




