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5話 出遅れねずみの初日 餓えないネズミと食えない山

感想、評価ありがとうございます。

モチベがあがるのを体感するとともに、これが途絶えてエターナる気持ちもなんとなーく勉強になりましたw

「こんなにゆったり動いてたら、取れる虫もとれないわけで」ノソノソ


 初めてフィールドに出たはいいものの、ねずみが来たら逃げていくような中立MOBには追いつけず、かといってゴブリンやスライムといった王道の敵対MOBは食えそうもないと、遠回りで戦闘を避けること15分程度。


「あまりにも進展がないのである!」チー!


 すっかり徘徊ねずみとなったクラウは一人嘆いていた。

 これならまだ狩りが難しいだけで戦闘能力はある「ウルフ」や、餌を見つけづらいだけの「コンドル」など、掲示板報告で見たちょっと難しそうな動物たちのほうが楽しそうに思えたからである。



ギャッギャッ ドタドタ


 思い出したのはそれからさらに15分後、徘徊ねずみとなって30分が経過し、[そろそろ飲食]の警告メッセージが出た頃、ズタ袋を担いで通り過ぎていくゴブリンを見て思い出した。


(そういえばスモールラットたちが食べてた豆とか米みたいなやつってどこから入手してたんだ・・・?)


 なんとなくドロップアイテムなどを想像していたものの、見かけるのはスライム・ゴブリン・虫ばかりでそれらが落ちそうなメンツではない。


(「ちからのたね」みたいなものだとすると、それにしては地味すぎるし、飛び抜けてムキムキなねずみもいなかった・・・

 つまりあれはどこかから洞窟に持ち込まれた普通の食料アイテム。そしてネズミたちの行動範囲内にそれがあるということ

 それはおそらく、あの袋の中身に含まれている!)


 チャンスとばかりにゴブリンの後をつける。残念なことにクラウはお腹いっぱいでゴブリンよりも動きが緩慢なのだが、幸いゴブリンのきつい体臭を嗅いでたどることは可能だった。





「ギギッ」ボリボリ



 ついて行った先には洞窟の先の小空間があった。おそらくゴブリンが数匹で寝床にしているのだろう。わずかながら木の枝や石ころなど、武器になりそうなものも積まれていた。


 そして何より、いまゴブリンがかじっているのは青いリンゴのような果物! 更に部屋の隅には食べ終わった残骸や、彼らの食べられないような固い食料がつまれていたのである!


(おいおい、スモールラットにしては宝の山じゃねぇか)


 しかしながら、ゴブリンの巣穴にのそのそ入り込んで大丈夫なのだろうか?

 ええい南無三、おそるおそる残飯の山に近寄ると、


「ギ?」


(しまった、見つかったか)


 こちらに視線をやるゴブリン。緊迫した時間が流れる・・・かと思いきや。


「ギャギャッ!」ポイー


 なんとゴブリンが、食べ終わった(とはいえまだ食いしろがありそうな)りんごを放り投げてきたのである。

 ゴブリンにとって食べても美味しくない、何なら病気になるかもしれないねずみは捕食対象でも脅威でもなく、むしろ残飯を片付けてくれる掃除屋だったのだ。


「うひょー! じゃあこの山からも持ってっていいってこと!?」チーチー!


「ギギギ(はよ持ってけという手振り)」


「超助かるじゃん!」ペコペコチュー


 ワーギフに古いMMOの概念を持ち込んだ自分の頭の硬さに少し呆れながら、初めての食料ゲットに成功したのだった。


(あとはあの山をどうやって教える、もしくは簡単に運ぶかなんだよなぁ・・・)

食べかけのリンゴ : HPを3 満腹度をわずかに回復 / まれに毒・麻痺の状態異常を受ける

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