アウルースの日常? 1
害のない、ただただ可愛いアウルを書きたかっただけなのです。全く意味はありません。
「アウル、起きなさい。アウル」
「……んん…… 」
「アウル!」
「ん〜……かあしゃま、まだねみゅいりぇしゅ……」
「何言ってるのか分からないわ。ほら、早く起きなさい。お着替えして朝食よ」
「あい……」
大きなベッドの上で体を起こして、足からゴソゴソとおりる。
かあさまに顔をパシャパシャ洗ってもらったらお着替えだ。
ボクはアウルース。アウルでしゅ。
リリしゃまがお城に帰ってだいぶたつけど、まだ時々ボクは寂しい。
リリしゃまと一緒に遊んだ日々が楽ししゅぎて、わしゅれらりぇない。
モソモソモグモグと朝食を食べりゅ。
「ほら、アウル。お口の周りに色々ついてるわ」
「ん…… 」
かあさまが、ボクのお顔をふいてくりぇる。いいのに。どうせまたすぐに汚れりゅのに。
「ごちしょーしゃま」
「あら、アウル。もういいの?」
「あい。お外いってきましゅ」
「アウル、遠くまで行ったら駄目よ」
「あい」
ポテポテと歩く。ポテポテ……ポテポテ……
お邸から裏庭に出りゅ。ポテポテ……ポテポテ……
そのうち気持ち良くなってきて、スキップスキップ!
「らんらんら〜ん。ふんふんふ〜ん♪」
スキップスキップ。うん! 今日もいいお天気だ!
「とうちゃーく!」
リリしゃまがお花を咲かしぇてくりぇた5本の木に到着!
「もう、お花は散っちゃったけろぉ」
でも、だいじょーぶ。ボクは覚えてりゅかりゃね。いっぱい小さなお花が咲いて、とってもとってもキレイらった!
朝起きてご飯を食べたりゃ、まずここに来りゅ。ボクの日課。
「リリしゃま、おはようごじゃいましゅ。ボクは今日も元気れす!」
そうだ、白い鳥さんも飛んでた!
「ふわりふわり。ふわ〜り」
両手をいっぱい広げて鳥さんになる。
「ふわふわふわ〜り」
5本の木の間をクネクネクネクネ。
「ふわり〜ふわふわ。ふわ〜り」
ペタペタと木を触ってみりゅ。
ペトッと抱きついてみりゅ。
目をつむって耳をすます。
「なんにも聞こえな〜い」
はしっこの木から順にペタペタ触ってペトッと抱きつく。5本全部に抱きついて、少し離りぇて木を眺めりゅ。
サワサワッて、葉っぱの音がしゅる。
ボクはまた鳥さんになって5本の木の間をクネクネクネクネ。
「ふわふわん〜。ふわりふわ〜り」
クネクネ……ポテポテ……クネクネ……ポテポテ……
「アウル」
「とーさま!」
「また来てたのか?」
「あい!」
ボクが木の間をクネクネ歩き出したら、いつもとーさまが来りゅ。
いいの。ボクはここが好きなの。
「アウル、次にリリ殿下にお会いする時に、胸を張ってお会いできるようにしないとな。」
なぁに? とーさま、わかりゃないよ。
「アウルはこんな事も出来る様になったんだ! とか、アウル頑張ったね! とか、リリ殿下に褒めてもらえる様にしなきゃ。て、事だ」
ん〜、リリしゃまに褒めてもらえるように……? リリしゃまに? エヘヘへ、そりぇはとっても素敵だ!
とーさまと手を繋いで裏庭をお散歩しゅる。ポテポテ……ポテポテ……スキップスキップ!
もーもーしゃんにおはよう言ってぇ、
こっこちゃんにおはよう言ってぇ、
しょれからぁ、とーさまのお馬しゃんにもおはよう言ってぇ。
しょれから……しょれから……
やっぱ木のところに行きたい。
「アウル?」
「とーさま、早く大きくなりたいでしゅ! 大きくなって、リリしゃまに会いに行きたいでしゅ!」
「アウル。それだけじゃ、だめだよ。お勉強も頑張って、剣のお稽古もして」
「あい!」
「リリ殿下は色んな事を知っていらしただろう?」
「あい」
「リリ殿下もお勉強されているんだ。オクソール殿は覚えているか?」
「あい。オキュれしゅ。さいきょー!」
「そうだ。毎日、リュカと一緒にオクソール殿に剣を習っておられる」
「オキュに?」
「そうだよ。午後からはお勉強と、お仕事もされている。最近だと、リュカが生まれた村に行かれたらしい」
「リュカの!」
「ああ、そうだ。リリ殿下はお忙しい。色んな人がリリ殿下を必要としているからね」
「リリしゃま」
「アウルはどうする?」
「ん〜、何すりぇばいいでしゅか?」
とーさまが、ニッコリしてボクの頭をナデナデした。
「元気いっぱいに遊びなさい」
「あい! とーさま!」
なんだ、そんなことか! いっぱい遊ぶよ。元気に遊ぶよ。
リリしゃまとも約束したかりゃね。
「ボクはまた絶対に来るからね。それまでアーシャもアウルも沢山食べて、しっかりお昼寝して、いっぱい笑っていてね」
リリしゃまはそう言ってた。だからボクは泣かない。だいじょぶ。
スキップスキップ。
「ふふふ〜ん。らんらら〜ん!」
「アウルー! 領主隊ごっこしましょー!」
げげげッ! アーシャだ!
「えぇー! またぁー!?」
やだよー! もう飽きちゃった!
「とーさま! お馬さんに乗せてくだしゃい!」
「アーシャと遊ばないのか?」
「だってぇ、また領主隊ごっこでしゅ。もう飽きちゃった!」
「アハハハ! 飽きたか!? じゃあ、アーシャと二人乗せてあげよう」
「やったー!」
スキップスキップスキップ!
「アーシャ! おいで! アウルと一緒に馬に乗せてあげよう!」
「はい!」
アーシャが走ってきた。アーシャもお馬さん好きだもんね。
スキップスキップ。
とーさまの周りをグルグルグルグル。
「キャハハハ!」
「こら、アウル! 目が回るぞ!」
「キャハハハ! キャハハハ!」
スキップスキップスキップ! もう止まりゃない!
「あー! グルグルー!」
ありぇりぇ? フラフラしちゃう。
「アハハハ! だから言ったろう」
とーさまが大きな手でボクを捕まえてくりぇりゅ。大きな大きな手。安心すりゅ。
「とーさま!」
ボクはとーさまの手にガシッてつかまりゅ。
「アーシャ、行くぞ!」
「はい! おじさま!」
アーシャと二人で、とーさまと手を繋いでお馬さんのおうちまで行く。
もちろん、スキップだ! スキップスキップ!
「キャハハハ!」
「アウル! おかしいー!」
「えー! おかしくないもーん!」
「アウル! 競争よ!」
「あ! アーシャ、ずりゅい!」
アーシャが先に走り出した。ボクも追いかけて走りゅ。
「二人共、転けるぞー!」
「キャハハハ!」
今日も元気いっぱい、たくさん遊ぶよ!
リリしゃま! ボクは元気でしゅ!
だからね、だからねぇ! 早く会いたいでしゅ!
キラキラでポカポカな皇子さま。また一緒に遊びましょー!
軽く読み流してくださって結構です。
平仮名を漢字への誤字報告はご遠慮ください。このお話では、態と平仮名を使っています。
拘りのある方は、気に入らない方はご遠慮下さいますようお願い致します。どうか、どうか静かにスルーして頂けますよう切にお願い致します。