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208ー光属性

 オクソールも、クーファル程ではないが剣身が炎になった。

 しかし、ちゃんと元の剣の形が分かる。が、剣身の長さが伸びている。オクソールも凄い。


「オク、鑑定してもいい?」

「はい、どうぞ」


 皆、平気なんだな? 信頼してくれている様でちょっと嬉しい。


『鑑定』


「うん、殆ど変わりない」

「では、オクソール殿ブーストを」

「ああ、レピオス殿」


 うん。オクソールは変わりなしだ。しかし、リュカと同じパターンだ。


「オク、身体能力が跳ね上がった」

「殿下、そうですか?」

「うん、しかも魔力量は殆ど変わりない」

「オクソール殿、プロテクトを」


 レピオスが言うと、オクソールの身体の周りにふんわり赤い膜が出来た。


『鑑定』


「オク、受けてね!」


 俺はまた木剣で、思い切り斬り付ける。


 ――ガキーン!


「おお、超硬い!」

「殿下、魔力量はどうですか?」

「ウォルター、クーファル兄さまと同じだ。殆ど変わりないよ」

「フレイ殿下、宜しければ今からでも、魔力操作を練習されたら如何ですか?」

「あー、やっぱそうだよな。ウォルター、頼めるか?

 それと、騎士団の指導も頼むよ」

「ええ、フレイ殿下。喜んで」


 うん、突然の検証会になったが良い感じになったんじゃないか?

 気付くと、シオンがまた即席で騎士団の隊員達を教えている。騎士団はまず魔力操作からだな。


「それで、殿下はどうなんです?」

「え? リュカ、何が?」

「殿下は、昨日軽く流しておられただけでしょう? それに、ブーストもプロテクトも試されていないです」

「そうだっけ?」

「はい。俺は見てみたいです」

「そうですね、私もです」

「ウォルター、ボクは普通だよ。兄さま達みたいに天才じゃない」

「リリアス殿下が普通なら、私などはどうなるのですか」

「ウォルターも天才だよ。ボクはただ魔力量が多いだけだ」

「殿下、あまり気にせず、試してみられたらどうですか?」

「ウォルター……分かった」


 俺はリュカに剣をもらう。


「殿下、昨日よりは真剣にお願いします」

「分かったよ、リュカ」


 昨日も手を抜いてた訳じゃ無いんだぞ。

 まあ、やってみるか。一応、昨日よりはちゃんと集中して魔力操作してみるか。


 俺が集中して、剣を撫でる。

 昨日は、剣が白く光っただけだった。今日は……剣身が無くなり剣の形に白く光っている。

 あれだ、あれ! ビームサーベルみたいだ。スター○ォーズのさ!

 ブォンて鳴るかな? 剣を振ってみる。いや、鳴る訳ないよな!


「やっぱり! リリアス殿下、凄い!」

「リュカ、斬ったら回復するかなぁ?」

「だから、しませんって!」


 アハハハ。リュカ、顔が嬉しそうだぜ? このボケとツッコミ。なかなかイケてると思わないか?

 シオンが興味深気に、戻ってきた。隊員達はもういいのかよ? あら、隊員達も見てるよ。


「リリ、それは光属性か?」

「はい、フレイ兄さま」

「殿下、属性を変えられますか?」

「シオン、出来るよ」


 俺が、フッと力を入れると剣に稲妻が走り出した。


「なんと! シオン、リリアス殿下は、光属性だけじゃないのだな!?」

「はい、師団長。リリアス殿下は全属性なんです」

「全属性だと!?」

「リリアス殿下、ブーストを」

「うん、レピオス」


 俺は光属性に戻し、自分にブーストを掛けた。


「リリ……! 綺麗だ!」

「え? クーファル兄さま?」


 俺の身体が白く光っていた。

 これ、黄色だったら超サイ○人みたいじゃね? じゃね!? ますます打ちたくならね? カメハ○波をさ!!

 しかし、これは……自分の身体の身体能力が、跳ね上がっているのが分かる。おまけに光属性だ。回復の効果も出てるな。


「フレイ兄さま、握手しましょう」

「え? リリどうした?」


 と、フレイは言いながら、俺が出した手を握る。


「リリ……! これは……!?」

「兄さまの、魔力量を回復しています」

「リリアス殿下! 本当ですか!?」

「うん。レピオス、スキャンして」

「はい、殿下。……スキャン……殿下!」

「レピオス、分かった?」

「身体能力を上げながら、ご自分もフレイ殿下も回復されています!

 殿下、ご自分も回復しておられるので、魔力量が減りませんね。理論上では常時可能と言う事になります! なんて素晴らしい……!」

「シオン、これは聞いた事がないな」

「はい、師団長」

「殿下、ではプロテクトをお願いします」

「うん、レピオス」


 俺はフレイの手を離して、自分にプロテクトを掛けた。

 俺の身体の周りに透明だけど、虹色に光る膜ができた。


「え? 虹色? シオン、これ光属性にしたつもりなんだけど」

「はい、リリアス殿下。ちゃんと光属性になってますよ。目には虹色に見えますが、属性を見ると白く輝いてますね」


 そうなのか。不思議だ。


「リリ! 耐えろ!」


 フレイが木剣で切り掛かってきた。

 こえーよ。普通に、超怖いって! 思わず目を瞑る。コエーーッ!!


 ――ガキーーン!!


 おおッ!! 木剣を弾いたぜ!


「リリ、スゲーな!」

「フレイ兄さま、何言ってるんですか。兄さまのはもっと凄いですよ」

「そうか? 兄さま凄いか?」

「はい! だって2属性同時ですから!」

「え? リリ。兄上はそうなのか?」

「はい、クーファル兄さま。フレイ兄さまは、火と雷の同時付与です。そんなの、ボク聞いた事がありません」

「殿下、プロテクトでは、光属性の効果はどうなんでしょう?」

「分かんない。レピオス、握手してみる?」

「ええ、殿下」


 レピオスが俺の手を握る。


「え……!? 殿下、回復してますね」

「そう?」

「はい、しかも私にもプロテクトが掛かっています」


 そう言われてみれば、レピオスも薄っすらと光っている。


「おお、超便利」

「リリアス殿下、もういいですよ」


 これは、是非とも騎士団に教えてもらわないとな!

 周りで見ていた騎士団の隊員達が、試そうとしている。


「はいはい。先程も言いましたが、魔力を操作する練習が必要ですよ。分かりますか? 自分の魔力を先ず感じて下さい」


 また、シオン先生の即席魔法講座の開講だ。



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[一言] シオンほんとうに良い先生…教え方上手いな~
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