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空飛ぶ金魚

作者: 武田道子
掲載日:2020/11/23

空飛ぶ金魚




むかし祭りの夜店で買った金魚はすぐに死んでしまった


橙色の金魚は狭い水槽で群れになったり


空に打ち上げられた花火のようにパッと散らばったり                     


橙色の金魚が晴れやかな衣を身につけて、芸子さんのように優雅に


踊る 祭りの日


静かに地平線に落ちていく大きな橙色の太陽(たま)


ぽっかりと提灯に明かりが灯る


飾り電気が眩しく水槽に跳ね返る


誰かの金魚すくいで掬い上げられ


突然身動きが取れなくなった袋の中で


金魚の驚いたような瞳が薄いビニールの中で拡大され


初めて見る外の世界を凝視する


ぽちゃ、ぽちゃ、と揺れるビニール袋の中


紅い小さなヒレが羽ばたいている


真っ直ぐ凝視して決意を固めて


屋台の連なる光の帯が招いている


金魚すくい座


祭りの夜、私は見た


空飛ぶ金魚を


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