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魔王vs魔王3


 戦いに参加しますか?


 来ると思っていたアナウンスに下がっていたテンションが上昇する。


 俺は迷わずに参加を選択した。

 魔王ベルゼブブ、レベルはハミルトンよりも低い。

 ステータスも魔力だけが桁違いだが、その他は決して敵わない相手ではない。

 攻撃だけならシルバーソードを装備している俺が上回る。

 

『新たな魔王よ、我に挑むか』


 脳内に直接響く声。


「楽しませてくれよ?」


 弱いモンスターとばかり戦っていたからかワクワクが止まらない。


『……』


 一瞬の間。


 ベルゼブブはこちらに向けて突進してくる。

 ウサギと同じ要領でカウンターを決める為、剣を右下に落とす、

 右足は下げて左膝を少し曲げる。

 色んなダイブ型ゲームを経験して作った形、この構えが俺にとっては、1番に相手の動きに合わせて反応出来る。


 速度は同等、

 互いの攻撃が互いの防御を上回っている以上、この勝負は攻めていくべきだ。


 目の前に来た魔王は急停止すると羽を高速で動かし体を起こす。

 丁度腹を俺に見せるような体勢だ。


 突進に合わせて剣を振るおうとした俺は動けない。


 利き手側、先端の尖った左足3本が俺に向かって突き出される。

 読みが外れてしまい、足の位置を変えるタイミングを逃してしまった俺にこの攻撃を躱す事は出来ないだろう。

 本能的にガードしようと体が動く、

 右下にあるシルバーソードを下から弧を描くように動かし向かってくる奴の左足をすくい上げるような軌道で剣を振るう。


 起こった事は3つ。

 まず1番下の足をシルバーソードが切断する


 次に残りの2本の足が俺の脇腹に突き刺さる

 

 最後に体が浮くような感覚と共に視界が回る


 

 1つずつ確認しよう。

 まず俺は数メートル吹き飛ばされたらしい。

 奴に刺された脇腹だが、痛みは少し衝撃を受けた程度であり、傷はついていない。




「このゲームはどんな攻撃を受けても痛みは一緒です

死ぬ可能性があるのにリアルな衝撃に近付けたら怖いじゃないですか」


 ここに来る最中、リザードマンを斬りまくっていた俺は痛みはどうなっているのか疑問に思い遠藤さんに質問した。

 

「後は血も出ないよ!

それすると色んな警告とかを作らないといけないしー

せっかく買ったのにゲームで遊べない人達が出ちゃうからねー」

 

 同じ理由でプレイヤーの腕とかが切られる事もないよ

 精神衛生的にそんなの見たくないでしょー?

 子供から大人まで楽しく遊んで欲しいからねー


 そんな風に付け加えた学の顔はやはりドヤ顔だ。


 こんな状態だからか、思い出したこの会話で少し笑ってしまう。

 

 


 

 現実に思考を戻す。

 ベルゼブブが移動していない事を確認してから、

 自分のステータスを素早く見る。


 HP80/90 ※毒 10秒毎に最大HPの5%継続ダメージ


 思ったよりも悪くない。

 奴の足が2本も刺さった上に吹き飛ばされても体力は10しか減っていなかった。

 俺の防御は45、ベルゼブブの攻撃は50、

差し引きの5×2の計算だろうか?

 戦闘の影響か、いつもよりも回転している頭が勝手に働く

 毒は厄介だ、隙をみて解毒剤を使いたい。

 

 

 最後に左足が2本になったハエの魔王のステータスを確認する。

 どうやらモンスターの体は切断出来るらしい。

 いや、まだ決めつけるのは早いか……

 最近やった、部位破壊がある狩猟ゲームを思い出した俺は判断を保留する。

 

 

 

 ベルゼブブ

 HP42/50

 

 たったの8しか減っていない。

 奴の防御は50 軽減系のスキルはなし。

 俺の攻撃はシルバーソードの補正を足して75、

更に全武器(1)の補正で7.5アップする筈。


 単純に考えればもっと減っていても良いだろう。

 もしも足ではなく胴体に攻撃を与えていたら結果は違っていたのだろうか?

 ダメだ、まだこのゲームの与えるダメージの計算は理解できない。


 ベルゼブブは衝突した場所から動かない。


 理由はわからないがこれはチャンスだ、

 俺は急いでアイテムボックスから解毒剤を使う。


 アイテムを使う方法は2つだ、頭の中で念じる方法、

 ステータスの横にあるボタンからアイテム一覧をみて選び使用する方法。


 後者の場合はアイテムの効果のみが発動する。


 前者の場合はアイテムが手に出現する。


 俺は右手に現れたカプセルを素早く飲み込む。

 勿論、味はしない。

 

 体が白く光るとステータスから毒の表記が消える。


 その光に驚いたのか、動きのなかったハエの魔王がもう1度向かってくる。

 

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