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僕と契約して魔王になってくれないか?2


 ピロンッ

 俺はすぐに電話を切った。


 なんだったんだ?

 新たな詐欺か?どうせ金なんかないってーの


 ピロピロピロピロピー

 またなり始める携帯。

 表示される同じ番号。


 ブッ

 俺はすかさず拒否を押す。


 ピロピロピロピロピー

 ブッ

 しつこいな

 

 ピロピロピロピロピー

 ブッ

 なんだこいつ

 ピロピロピロピロピー

 ブッ

 ピロピロピロピロピー

 ブッ

 ピロピ

「もしもし」

 とうとう諦めた俺は電話に出てしまった。

 

「なんですぐに切るんだよー」

 電話越しに聞こえる声は女性にしては低く、男性にしては高い声だった。


「そりゃ、いきなり変なこと言われたら切りますよね?」

 俺は当たり前のように返す。


「おかしいなー、昔はユウジ君こうゆうノリ好きだったじゃん」


 誰だこいつは?

 何故俺の厨二病暗黒歴史を知ってやがる?


「どちら様ですか?」

 考えるより前に質問が出ていた。


「思い出せない?

佐藤 裕二君、僕は君と親友だと思っていたんだけどなー」

 俺の携帯番号とフルネームを知っている事から知り合いの可能性は高くなったが、

 親友?俺に? 

 やはり詐欺か?とりあえずゲームやりたいし切ろう


「気のせいじゃ無いですか?

友達いないので、ではさような


「まって!切らないで!

僕だよ?佐藤 学だよ!まなだよー」


 切ろうとしていた手が止まる。

 さとう‥‥‥まなぶ‥‥‥?

 

「あんなに色んなゲーム一緒にやったじゃん!

ダブル佐藤でギルド作ったじゃん!

2人で世界を変えようとしたじゃん!」


 間髪入れずに自己主張してくる自称親友。

 最後のは絶対にありえないが、


 思い出してきた

 確かに高校時代色んなオンラインゲームを一緒にやった奴がいた。

 そういえばあいつも佐藤だったっけ……


「あー、久しぶりだな」

 思い出してしまった以上、下手に切れない。

 そういえばまなって呼んでたなーと思いつつ返事を返す。


「確かに7年ぶり位だけど!僕携帯番号変えてないはずなんだけどなー」

 若干怒ってますよとアピールをしてくる学。

 

「すまん、登録してなかった

どうせ携帯なったら学だったし…」

 暗い過去が蘇る。

 別に毎日が楽しかったし特に不満がある訳ではないが今も変わっていない自分になんとなく嫌な感じになる。


「知りたくなかったよ!

まぁいいや、今少し話せる時間あるかい?」


 声が少し低くなる。

 俺はベットに座りながら溜息をついた。


 ゲーム早くやりたかったんだけどなぁ……


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