第伍話
【こころ龍之介】
「それでは、早速。まず最初はですね。くっきーさんからどーぞ。くっきーさん、こんばんは」
【くっきー】
「こんばんは」
【こころ龍之介】
「この4人の誰にですか?」
【くっきー】
「ジョージさんでお願いします」
ジョージ、照れるなぁと前に出る。
【こころ龍之介】
「では、どーぞ」
【くっきー】
「質問です。“咆哮する地獄の番犬と舞い降りた美しき銀狼4”にて、ガブリエラさんにしてやられたけど、ガブリエラさんの美貌に呆然となられたジョージさん。特殊なお仕事をされていてもやはり美女には弱いですか?」
【ジョージ】
「いや、あの場面はだな、確かにガブリエラは美しいと思った。ただそれは、人の美しさではなく、野性の獣が持っているしなやかな美しさだったのさ。ちなみにキャバクラの綺麗なお姉さんは大好きだ。彼女たちには、俺は非常に弱いなぁ」
【ガブリエラ】
「あら、それは誉め言葉?」
【ジョージ】
「もちろん」
【ガブリエラ】
「貴方もナイスガイよ、イケメンではないけど」
【ジョージ】
「俺も誉め言葉だと受け取っておくぜ。ありがとな、ガブリエラ。くっきーさん、こんな感じでいいかな」
【くっきー】
「ありがとうございます。頑張ってモテて下さい。応援してますので」
【ジョージ】
「おぅ、ありがと」
ジョージとくっきーさん、握手。
【こころ龍之介】
「くっきーさん、よかったですねー」
会場の一同、拍手。
【こころ龍之介】
「次ですが、のあさんでいきましょうか。のあさん、こんばんは」
【のあ】
「こんばんは、お招きありがとうございます」
【こころ龍之介】
「大事な読者さまですから。で、誰に?」
【のあ】
「ベスさんでお願いします」
ベス、照れながら前にでる。
【こころ龍之介】
「では、どーぞ」
【のあ】
「はじめまして。ベスさん、いつも可愛いですね。質問ですが、どんな男性がタイプですか?俳優さんとかタレントさんとかだと」
ベス、かなり好きな人がいるのか、顔が真っ赤に染まる。
【ベス】
「はじめまして、のあさん。好きなタイプですか、端正なキレのある顔をしていて、時折、表情に甘さが出る人が好きです。性格は優しいけど、それだけじゃなく筋が通っている人がいいです」
【桜子】
「ベスは佐藤健君が大好きなのよねー。“電王”見て一目惚れなの」
ベス、頷く。
【ベス】
「もともと私は特撮オタクですけど、健さまだけは特別なのです。“るろうに”も“ルーキーズ”も“龍馬伝”も、全部見ました。写真集も持ってます。のあさんは、健さま、カッコイイと思いませんか?」
【のあ】
「確かにおっしゃってるイケメンですね。私も好きな俳優さんです。なるほど、納得しました。ありがとうございます」
ベスとのあさん、握手。
【こころ龍之介】
「のあさん、ありがとうございました~。」
会場の一同、拍手。
【こころ龍之介】
「さて次は・・・、無垢ネコさん。貴方です。こんばんは~」
【無垢ネコ】
「こんばんは、こころさん。今日はホントにいいんですか?」
【こころ龍之介】
「いいんですよ~。あの人ですね?」
無垢ネコさん、頷く。
【こころ龍之介】
「それでは、ガブリエラ、前に!」
カブリエラ、前に出る。
立ち振る舞いは、やはり美しい。
【こころ龍之介】
「では、どーぞ」
無垢ネコ、美しいガブリエラを前に感動して、ポカーンとしている。
【こころ龍之介】
「無垢ネコさん、緊張しなくていいから」
こころ龍之介、軽く無垢ネコさんの肩を叩く。
無垢ネコさん、我に帰る。
ガブリエラ、更に進み無垢ネコさんの耳元で囁く。
【ガブリエラ】
「そんなに緊張しなくていいのよ、ボウヤ。何でも聞いてくれて」
無垢ネコさん、耳まで真っ赤になり質問する。
【無垢ネコ】
「ガ、ガブリエラ様。好きな食べ物、1番の大好物は何ですか?」
ガブリエラ、軽く腕を組み、ポーズを決め答える。
【ガブリエラ】
「おにぎり」
無垢ネコさん、驚く。
“マルスの盾”以外の会場全員、驚く。
【ガブリエラ】
「ただし・・・、」
ミハエル、乱入。
【ミハエル】
「米は宮城産ミルキークイーン、水は奈良・吉野の大峰山系の天然の涌き水。それを日本古来の岩手・南部鉄のカマドで、極上の紀州産備長炭を使い、一気に炊き上げる。ここまでは普通に可能・・・。その炊き上がったご飯を、赤穂の塩の匠・大石司氏による天然塩を使い、我がクインシア王国皇太姫であらせられる、クララ=ハイミリッシュカッツェ・ド・クインシア様自らが、直々に愛情を込めてお造りになられるおにぎりですよね?姉上」
【ガブリエラ】
「そう。そのおにぎり。その前では、ミシュランのどの三ツ星レストランの料理も霞んで見える・・・」
【ミハエル】
「あれは私も数度しか頂いた事はありませんが、まさに至高、まさに究極」
【ガブリエラ】
「それが私の大好物なの。理解って貰えたかしら?無垢ネコさん」
【無垢ネコ】
「はぁ、“姫さま”の愛情入りのおにぎりに、勝るもの無しという事ですね!ありがとうございます」
【ガブリエラ】
「物分かりのいい子、嫌いじゃないわ。それから、私を指名してくれてありがとう」
ガブリエラと無垢ネコさん、握手。
【ガブリエラ】
「そして、これはささやかながら、私からのお礼」
ガブリエラ、無垢ネコさんの右の頬にキス。
【ミハエル】
「じゃあ僕も!」
ミハエル、首をブンブン横に振る無垢ネコさんをがっちり捕まえると、強引に左の頬にキス。
無垢ネコさん、天国と地獄が同時にやってきて複雑な表情。
【こころ龍之介】
「無垢ネコさん、良かったのか、悪かったのか微妙ですが、とにかくお疲れ様でした。皆さん、拍手をー」
会場の一同、拍手。
【こころ龍之介】
「さて、ラストはこの方。私の愛弟子でもある高見波さんです」
会場、よくきたー!と拍手と歓声。
【こころ龍之介】
「よくやって来たね!作者として歓迎する」
【高見波】
「こころ先生~、高見やってきました~!」
高見波さん、目を潤ませながら、こころ龍之介と握手。
【こころ龍之介】
「ちなみに高見波さんは弟子枠でココにいるのではなく、抽選で選ばれココにいる事を説明致します」
会場、何の為の説明だー、とツッコミ。
【こころ龍之介】
「それは、大人の事情。最近うるさいんだよ、公正取引委員会とかが・・・。まぁ、それはさておき、高見波さん、誰に?」
【高見波】
「はい、いつもセクシーで謎めいた魅力のミハエルさんに!」
ミハエル、ニヤニヤする。
ミツル、自分だと信じきってただけに、ありえねーと呟き、凹む。
【高見波】
「嘘です。大ファンのミツルさんです」
ミツル、やっと俺の時代キターと、両手を上げてはしゃぐ。
ジョージ、無言で鉄拳制裁。
ガツン。
ミツル、頭を抱える。
【ジョージ】
「はしゃぐんじゃねぇ」
【ミツル】
「すいません、やっぱり嬉しくって」
【こころ龍之介】
「高見波さんもだいぶミツルのイジり方、覚えたね?」
【高見波】
「こころ先生のご指導の賜物です」
会場、どんな指導だーとツッコミ。
【こころ龍之介】
「まあまあ。それでは、質問どーぞ」
【高見波】
「ミツルさん、最初っからファンです。質問ですが、いつもジョージさんに指導とゆうか、殴られてますが、ホントはジョージさんの事、どう思ってるんですか?」
【ミツル】
「先生、コレ、マジ答えちゃって、いいんすか?」
【こころ龍之介】
「あぁ、構わん。いいよ」
【ミツル】
「じゃあ、許可が下りたので・・・」
会場、ゴクリと息を飲む。
【ミツル】
「はっきり言いますけど、ジョージさんニンニク臭いんすよね。腋臭だし、水虫だし。まぁ、インキンでは無かったですけど・・・」
【ジョージ】
「悪かったな、腋臭の水虫持ちで!」
ジョージ、悪態を付く。
ミツル、真顔で続ける。
【ミツル】
「でも、ジョージさん、一緒にいる時、絶対、俺に金出させないんすよ。仕事の飯の時でも、プライベートで飲みに行っても。先輩に恥をかかせるなって。コレはタケさんも同じなんすけど・・・。それで聞いたら、いつかお前に後輩が出来た時に、奢ってやれって言われました。これが“ケルベロス”の流儀らしいです。最近だと、誕生日祝いに、この時計貰いました」
ミツル、左腕を会場に突き出す。
左腕にロレックスが輝いている。
【ミツル】
「ジョージさん、安モンだって言ってましたけど、調べたら80万するじゃないですか。ホントありがとうございます」
ミツル、頭をジョージに下げる。
【ミツル】
「これでいいですか?高見波さん」
【高見波】
「はい、感動しました。ミツルさんもそうですが、チーム“ケルベロス”のファンになりました。お仕事頑張って下さい」
ミツル、高見波と握手する。
ジョージ、なんか腑に落ちないと考える。
あっ、気付いた。
【ジョージ】
「でもよ、感動する話だけで、俺の腋臭と水虫の再カミングアウトは必要なかったんじゃねーか?読者が忘れかけてた設定、思い出させるんじゃねー!恥かかせやがって!」
【ミツル】
「あっ、ホントっすね。ゴメンなさーぃ」
ミツル、ステージから逃げる。
ジョージ、追い掛ける。
会場、大爆笑。
【こころ龍之介】
「高見波さん、ありがとうございました。執筆も頑張るんだよ。さて、オチも着いた処で、禁断のくらら公式読者さま参加特別イベント“あなたの好きなキャラクターと共演出来ちゃうぜ!但し、質問は1問だけね!”を終了させて頂きます。なおご参加頂きました読者代表、“無垢ネコ”さん、“くっきー”さん、“のあ”さん、“高見波”さんには、作者・こころ龍之介より記念品を送らせて頂くとともに、あちらのスペースにてキャラとツーショット写真を撮影してお持ち帰り頂きます」
【桜子】
「先生、大盤振る舞いですね。次もするんですか?」
【こころ龍之介】
「はい。次回のキャラ質問コーナーは、打ち上げ座談会で行います。今回、残念だった読者様、ふるってエントリーして下さい。お待ちしております」
【桜子】
「では、読者様とキャラは退場となります。皆さま、拍手でお見送り下さい」
読者様とキャラ、ステージより手を振りながら退場。
会場、歓声と拍手。
会場の角の方でポカリと音。
ミツル、制裁を受けた様子。
ミツルの周辺、笑う。
【こころ龍之介】
「桜子、ベスが撮影しているので、もう少しお付き合い願えるかな」
【桜子】
「はい、了解しました」
こころ龍之介、改めて会場を向く。